天之尾羽張
【出典】日本神話
【クラス】セイバー
【真 名】天之尾羽張
【性 別】女
【身長・体重】167cm・5kg(重量は剣の形態から変化しない)
【外 見】羽を思わせる白の長髪、どこか人間離れした雰囲気の金眼。神聖さを感じさせる着物と羽衣をまとった女性──であるが、本来の姿は血に濡れた古代の剣。
【属 性】秩序・中庸・天
【ステータス】筋力:A 耐久:EX 敏捷:D 魔力:A 幸運:B 宝具:A+
【クラス別スキル】
対魔力∶A+(創造神の佩剣である天之尾羽張は非常に高い対魔力を持つ。神代の魔術でも損壊させるのは困難)
騎乗∶B(息子である武御雷を葦原平定のために天鳥船に乗せて国津へと向かわせたとされる)
神性∶C++(神造兵装ではあるものの神霊ではないためそこまで高くはない──が、神を殺めた逸話、神を産んだ逸話によりプラス補正が二重にかかっている)
【固有スキル】
神殺し(炎):A 創造神イザナギに振るわれ、原初の火の神であるカグツチを殺めた逸話が昇華されたスキル。創造神イザナミを死に至らしめた神性特攻の火の神の炎。血潮となって天之尾羽張の刀身に残ったソレは彼女の霊基にこびりついている。
神産み:B カグツチを殺めた際についた血から多くの神を産んだ逸話が昇華されたスキル。天之尾羽張の神産みは(火)、(雷)、(剣)、そして(龍)の四つの属性を宿している。我が子である八柱の神の神力を借り受けて行使する。
【宝具】
『生剣・稜威雄刃張』
ランク:A+
種別∶生誕宝具
レンジ∶1
最大補足∶8人
多くの神を産んだ生剣としての側面を解放する。
自身の子である八柱の神々の力を借り受けて自身に宿し、解き放つ。神威を込めた八刀一閃。
宝具口上「神威受胎。神避りし血潮に新たな鼓動を。石折(イハサク)、根折(ネサク)、石筒之男(イハツツノヲ)、甕速日(ミカハヤヒ)、樋速日(ヒハヤヒ)、武御雷(タケミカヅチ)、闇淤加美(クラオカミ)、闇御津羽(クラミツハ)──生剣抜刀、稜威雄刃張(イツオハバリ)!」
『十拳剣・天之尾羽張』
ランク∶EX
種別∶対神宝具
レンジ∶1
最大補足∶1人
創造神の佩剣として火の神を殺めた、十拳剣としての側面を解放する。
意志の無い純粋な「剣」としての状態にまで強制的に霊基再臨することになるため、この宝具の使用は天之尾羽張の自我の消失を意味する。
宝具口上「神意受諾、神避りし山嶺に終わりの義絶を。正鹿山津見(マサカヤマツミ)、淤縢山津見(オドヤマツミ)、奥山津見(オクヤマツミ)、闇山津見(クラヤマツミ)、志藝山津見(シギヤマツミ)、羽山津見(ハヤマツミ)、原山津見(ハラヤマツミ)、戸山津見(トヤマツミ)。火神被殺、十拳剣・天之尾羽張──」
【解説・人物像】
一人称:わたし
二人称:あなた
三人称:あの人
性格は清廉な大和撫子。柔和で穏やかな女性。とはいえ彼女は本質的には剣であるため、戦い、敵を斬り捨てる事にはなんの迷いも無い。
人間に対しては現世の霊長としては認めているが、根本的なところでは他の動物や植物と大差があるとは思っていない。
多くの子を産んだ母親でもあるため、仄かに母性を垣間見せる振る舞いもする。
マスターへの態度はかなり淡白。剣は持ち主を選べず、そして斬る相手を選ばない。それが剣(みずから)の在り方だと理解しているからだ。
善人であろうと悪人であろうと契約が成されれば従う。善行であろうと悪行であろうと命じられればそれを成す。武器として、ひいては道具としての身分を弁えている為である。
普段は人間に近しい姿をしている彼女だが、その精神は人でも神でもなく、剣なのだ。
…………とはいえ、戦いの中でそれに変化が生じることがないとも限らない。既に彼女の中には自身が斬り捨て、二度と顧みることは無いはずの火の神への思いが生まれており、だからこそ彼女は召喚に応じたのだから。
存在としてのカテゴリはエルキドゥと同様、意志を持った神造兵装。
とはいえ、エルキドゥ程の能動的な性質は持ち合わせていない。勝手に鞘から出る剣などあってはならない、剣は持ち主(マスター)の意志があってこそ振るわれるもの、と自らを自戒しているため。
神が振るい、神を殺し、そして神を産んだ神剣。
創造神イザナギに振るわれ火の神カグツチを殺め、その際にカグツチの血と交わることにより八柱の神を産んだ。
その後天津神による葦原平定の為に思兼(オモイカネ)から降臨を依頼されたが、天之尾羽張は息子である武御雷を推薦したという。
聖杯への願いは「カグツチとの対話」。
剣である彼女はカグツチの命を断った事を悲しいとも辛いとも思っておらずそこに悔恨は一切無いが、多くの神を産んだ母親として産まれたばかりでありながら父に斬り殺されたカグツチと出来ることなら会話がしたい、気持ちを聞きたいと思っている。