大魔女おしおき快楽責め

大魔女おしおき快楽責め




「マスター。連れてきたぞ」

「ん。お疲れ、オデュッセウス」

マイルームへと入ってきた男の肩には、ギリシア神話に名高き大魔女の姿。気を失ってのびている様子からは、そういった神々しさは欠片も感じられなかったが。

「じゃあベッドに置いといて。あとはこっちでやるからさ」

指示の通り、担いできた彼女をベッドに横たえる。部屋を退出しようとして、オデュッセウスは躊躇いがちに一言だけ声を発した。

「あー……マスター。あまり、やり過ぎるなよ?」

「うーん。今回は、ちょっと無理かな」




しばしの後。目を覚ましたキルケーは、自分の体が寝台の上で仰向けに固定されているのを見出した。手足を軽く振って見てもびくともしない。手錠のような形の何かが、四肢を完全に拘束していた。

(変形させた神体結界か。厄介だな)

そう易々とは逃れられないことを自覚して軽くため息をつく。顔を戻せば、そこには彼女のマスターが、口元にだけは笑みを湛えて立っていた。

「おはようキルケー。早速だけど、なんでこうなってるのかわかる?」

「なんでってそりゃ、あの男が急に襲ってくるからだろ!?マスター命令だからって事情も聞かずになんて全く乱暴な……」

「キルケー」

冷たい声に、魔女の小さな肩がびくりと震える。

「今朝のキュケオーン。盛ったでしょ」

「……まあ、ね。でも別にいいだろ?ほんのちょっと興奮して、ほんのちょっと気持ちよくなるだけさ。前の時みたく豚になるわけでもないし……」

「自分の分だけならまだいいよ。なんでマシュにも食べさせようとしたの?」

「きみだけに食べさせようとしたら、あの子怪しむじゃないか。妙にカンのいい子だし。ならいっそ3人で仲良くしちゃったらいいんじゃないかな、と思ったり……ちょっとだけだよ、本当さ!分量だって完璧だしね」

「そっか」

平坦な声で呟いて、マスターが背を向ける。キルケーの視界の外で、何かガラスの触れ合うような音。

「じゃあ、自分でも飲めるよね?」

そう言って、顔の横に置かれた盆の上には無数の薬瓶と、怪しげな液体を湛えたコップが一つ。魔女の薬識は、それらの中身を過たず読み取る。愛情を増幅させるもの。快楽を増幅させるもの。理性を蕩かすもの。痛覚を快楽に変換するもの。淫液の分泌を増加させるもの。……というか、全てキルケー自身が調合したものである。

「ちょっとなら、大丈夫だよね?」

そう言って、マスターは彼女の口元にコップを近づけた。

「ちょわ、待っておくれよピグレット!そんなもの飲まなくたって、私はいつでも歓迎だよ?だから……」

「飲めるよね?」

押し付けられる感触に、キルケーは目を閉じて口元を引き結ぶ。だがそんな抵抗も儚いもの。後頭部の下に膝を滑り込ませ、片手で鼻を摘まれる。呼吸など不要なサーヴァントの身でも、生身の反射は中々抜けるものではない。息を求めて開いた口の中に、今まで彼女自身が作った薬たちのカクテルが容赦なく注がれた。

「う、むぐっ!」

吐き戻そうとして、顎を素早く抑えられる。口内から喉と気管とを問わず蹂躙した薬液は、極めて迅速にその力を発揮した。

「うぇ、げほっ……ひぅっ!?」

彼女の慎ましやかな胸の先端。それが衣服の下でぷくりと膨れ、微かに擦れる。その感触で、彼女はまず軽く達した。

「どうしたの?キルケー」

「んうぅっ!」

マスターの声と吐息が耳を撫ぜる。マスターの手が肩をなぞる。産毛の一本一本が鋭敏な感覚器となったように、キルケーは身体を震わせる。

「や、やめて……」

「まだ何もしてないけど。ちょっと気持ちよくなるだけじゃなかったの?」

「んふ、くぅっ……!」

手が、衣の下へ潜り込む。胸を掠めるようにして、白く柔らかな腹をつつっとなぞり、さらに下へと。

それはマズイ、とキルケーの中に残る僅かな理性が叫ぶ。快感で蕩けそうになる頭をかろうじて律して、口の中で舌を動かす。組み上げるのは簡単な魅了催眠の魔術。平時の神言と比べればもどかしいほどに遅い詠唱を、やっとの思いで唱え。

「ダメだよ」

「んお、えぅっ!?」

ようとして、口に指を押し込まれた。魔力は形を結ぶ前に儚く霧散する。僅かに骨ばった、男の固い指の感触。微かな汗の匂い。喉奥に押し込まれる異物感までもが、彼女の身体に快楽を刻み込み。衣服の下で一度、二度と彼女は汁を迸らせた。

「ぅぐ、ぇぐっ、けほっ……はっ、はぁーっ」

数秒の後。口内から指を引き抜かれた彼女は荒い息を溢す。口元からは涎が垂れたまま、視線は宙を彷徨い、手足はだらりと力が抜けて。そんな、肉体的にも精神的にも緩み切った彼女を、逃さぬとばかりに。……ついに、男の指が、秘所に触れた。

くちゅり。

「んくあ゛っ!?」

ほんの少し。そぼ濡れて緩んだその割れ目を微かに撫でられただけで、キルケーは背筋を反らして絶頂した。

「んぎっ、ひう゛っ、うあ゛ぁっんぐ」

くちゃり。ちゅぷり。とろとろと漏れる液体に濡れた指が、上から下へ、下から上へと秘所をなぞり上げる。更に。

「んぎいぃぃぐぅっぁ!?」

皮の中で腫れあがった陰核を押し潰された彼女は、腰をがくがくと揺らしながら喉を枯らして叫んだ。ぷしゃり、とまた潮を噴き出して、小さな身体がベッドに沈む。瞳孔がぐるりと回って、魔女は一度その意識を失う、かに思えた。

「い゛い゛ぃっ!」

だが。女の意識は強制的に覚醒させられる。いくら快楽を与えても、気をやることなどないように。そう自らが練り上げた薬効が、彼女から気絶という逃げ道を奪う。ぴしゃりと尻を叩かれて、その痛みすらもが狂いそうなほどの悦楽を脳髄に叩き込んでくる。

「も゛っ、もお゛っほ、や゛め゛でぇぁ、ぁあ゛っ!」

腰布をまくりあげられ、無防備にさらされた蜜壺を指が容赦なく掻き回す。てらてらとした淡紅色の粘膜は、女の意思などとは関係なく、ただ刺激を求めてその指に吸い付き、孔の奥へと誘なう。形の良い乳房が鷲掴まれ、その突端を捻り潰される。ぱちぱちと視界に星が舞う。喉の奥にぬるりと生ぬるい感触。

「い゛っ、い゛ぐっ、じぬ゛っ、しん゛じゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」

鼻から血を垂らして絶叫する。魔女の脳は確かに焼き切れて、しかしそれも瞬時に回復する。快楽に慣れることも、意識を失うことも、死ぬこともできない。

涙を、鼻汁を、涎を、愛液を。あらゆる穴から汁を撒き散らしながら、彼女はただ、与えられる快楽のままに身体を震わせ続けた。

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