大正パロ小ネタ
【ハイスピード情報共有(様&シャディク)】
「アド・ステラ」
「アスティカシア」
「話が早いな元死刑囚」
「無駄に引き延ばす意味もないのでペイルの犬」
「……ヤバい教団があるって仮説はある。だが確証はない。裏社会じゃ名が知れてるお前なら何かわかるのではないか、と」
「そうですね……」
シャディク知識イクストリーム(20) => 1d100=1(1) クリティカル!
「おまやりやがったな」
「あー知ってますねなんかこうカヴンの子みたいな名前の教団があるらしいです」
「おまやりやがったな」
「ちなみに本拠地と儀式の決行日まで知ってます」
「おまやりやがったな」
「グエルとファンブル出しながら仮説出したんでしたっけ?お疲れ様です(笑)」
「おまやりやがったな」
【描写(グエル&ラウダ)】
「たすけて」
__弟が、血まみれになって帰ってきた。
「に、いさん。死体が……人が、死んで……みんな、僕が、犯人って言うんだ……僕何もしてないのに、っひゅ、はあ、が、」
「落ち着けラウダ!過呼吸になってる!」
「ご、め。ごめん、ひく、うう、ううう……」
状況を整理すると。
ラウダはいつも通りシャディクのところに行こうとしたところ、惨殺された遺体を発見した。すぐに通報しようとしたら、何故だか他の目撃者に、腕をとられて。こいつが犯人だ、と叫ばれた。自分は何もやっていないのに、迷うことなく。まるで仕組まれでもしたかのように。ラウダは両手を真っ赤に染めて、がくがくと震える足を抱え、床に座り込んだ。顔が、手のひらとは反対に、真っ白に青ざめていた。
「僕捕まっちゃうの。ぼく、いやだよ、怖いよ、兄さんにあえなくなっちゃうの、兄さんのめいわくになっちゃうの」
「ラウダ……」
「警察の弟が殺人事件の容疑者なんて、そんな、……僕……」
グエルは泣きそうな声で呟くラウダを見て、ぐっと決意するようにこぶしを握り締めた。そのそばに屈みこみ、じっとその瞳を覗き込む。
「大丈夫だ、ラウダ。俺が匿う」
「え__」
「だってラウダは何もやっていないんだろう。なら信じるよ、俺はお前の兄だから」
「でも、それは、犯罪で、」
「守らせてくれ。兄弟だろ」
グエルが笑って、ラウダの頭を撫でた。それでも遅かれ早かれ、いずれ捕まってしまうに違いない。だからこれはそれまでの、つかの間の安寧、砂上の楼閣なのだ。そう理解してなお、ラウダは、うれしかった。
グエル隠すイクストリーム(12)=>1d100=7(7)成功
グエル信用イクストリーム(16)=>1d100=4(4)クリティカル!
グエル幸運イクストリーム(13)=>1d100=1(1)クリティカル!
「にいさあああああん!?!?」
「この楼閣コンクリとかでできてた」
「シリアスが一気に吹っ飛ぶ出目すぎる。こんなのみつかりっこないじゃん」
「これまでやった描写どうなるんだ 塵芥と成すじゃねえか」
「どうしてどうしてどうして」
【ハイスピード逃亡劇(グエル&様)】
「スレッタ・マーキュリーを確保しました。車を出してください」
「誘拐犯か?」
「警察の卵です。とりあえず事務所へ」
「しゃーねえなあ、全くお前のしりぬぐいはいつも俺が」
エラン運転(自動車)(70)=>1d100=99(99) ファンブル!
「馬鹿ああああああ!?」
「うわああああ車が爆発した!(説明口調)」
「アルファ・コンプレックスにでもいらっしゃる?」
「R&D製やめろネタが伝わらないから。せめてカ〇コンと言え」
「どっちにしてもアウトでしょどうするんですコレ」
「お前が背負えば?意外とイケる気がする」
「ハ?」
「いけるっていけるっていけるって」
「えー……」
グエルSTR(75)=>1d100=5(5) クリティカル!
「全くケレスさんのしりぬぐいはいつも俺が!!」
「これ見よがしにドヤ顔すな」
【できるわけないだろ(シャディク&ラウダ)】
「そういえばお前、グエルには前世のこと言わないの?」
「え」
「今世でも兄弟としてうまれたんでしょ。もう今日だけで五回くらい兄さんって聞いたよ。というかもう言ってた?」
「い……えるわけないだろ……言えるわけないだろ青トマト!!」
「え何突然の罵倒!?」
「そんな……そんな突然前世がどうとかなんて話して頭おかしいって思われたらどうするんだ!?というかそうでなくてもあなたは前世まだ三十にもならぬ年でモビルスーツと共に爆発して星になり死体も残りませんでしただから今世では守ります長生きしてくださいなんて言われたら困るだろ!」
「そうでなくてものあとを言わなければいいだけだと思うけど」
「それでも無理だよ……そんな……できるわけない……」
「(エランに聞いた話だけどグエルも前世の記憶あるらしいよって言ったら理不尽にキレられるやつかな)」
【スレッタ・マーキュリーについて(グエル&様)】
「スレッタ・マーキュリーは前世の記憶がない……のか」
「ハズレだな。これじゃあいつまでたっても、あのあとペイル社をきちーんと爆破できたかわかんねーっての」
「会社爆破しちゃだめえですよケレスさん……?あ、でも確か……朧気に……ケレスさんと……取引……はした、ので、少なくとも働いてはいました」
「お前労災で死んでたけどな」
「なんでそれは覚えてるんですかホント」
「それで、スレッタ・マーキュリーか。お前は何故あいつに頓着する?」
「強いから」
「日アサのヒーローに憧れる子供?」
「決闘終わった後に結婚を申し込んだんですけど。きちんと振ってくれて、むしろ嬉しかった。区切りをつけて、終わらせることができた」
「ムーブが道端で自分より強い師を見つけて弟子入りを志願する侍のそれなんだよな」
「ちなみにいまの彼女の容体は?」
「すこぶる健康。カツカレーをおかわりした」
「強い」
【花魁とは(ラウダ、グエル、ミオリネ、様&シャディク)】
「なあここ一応遊郭だぞ。お前なんで高い金払ってひたすら文書いてるんだよ」
「家だとたまに話通じないタイプの読者が来るから……」
「ヤバい作家にはヤバいファンがつくって真理なのかもしれない」
「それに言っておくが僕はお前に全く興味がない」
「わかってはいたけどそんな力強く否定するなよ」
「ショバ代は払ってるんだから文句は言わないでほしい。あこれ誤字ないかチェックしておいて」
「俺よりその手の単語に詳しい」
「早く」
「なあここ一応遊郭だぞ。お前なんで高い金払ってさっきからずっと黄昏れてるんだよ」
「俺のしたことは間違っているのかもしれない」
「なんだ突然。そりゃまあ殺人事件の容疑者で指名手配犯の弟を自宅で匿うのは法的に見れば大きく間違っているだろうね」
「ずっと間違え続けてきた。あの時も、……父さんを殺したときも……」
「ほんとうになんだ突然。もしかしてSAN値減ってる?」
「たとえ何も得られなくても進み続けること自体に意味があると__教えてくれた人は、全てを忘れてしまった。だけど、一人で抱え続けるのは、怖い。俺は弱いから。それにその道が、間違っていたとしたら……」
「何?ヨグでもみた?俺精神分析もってないけど」
「……死にたくないのに、許してもらえなかったらって」
「誰かオルコット(精神分析ができる)よんできて~!」
「つまるところ、俺の持っている記憶は、君の記憶の続きである可能性が高い、と」
「ええ。クエタのテロはどうして起きたのか。クインハーバーの事故は?シャディクは『それまで』は__アスティカシア高等専門学校での思い出はほとんどないけれど、かわりにそれらのことを知っていた。逆に、私はあの日__地球での交渉決裂以降、全く記憶がない」
「あ、先にいっておくけれど、あの後も君は生きていたよ」
「それはなんとなくわかってる」
「グエルは父殺し、エランはペイルでの人体実験と処分、ラウダは兄弟喧嘩、君は、水星ちゃん。最も印象に残ったこと以外、特にその地点以降の記憶は、おぼろげになる。もちろんそれ以外にも深く印象に残ったことは残っているみたいだから、水星ちゃんはもっと知ってるって踏んだみたいだけど、残念! どうやら『そもそも覚えていない』パターンだったみたいだね、ニカ・ナナウラやセセリア・ドートのように」
「ああもう、これじゃあ年表がうまらないじゃないっ……あいつなら『クワイエット・ゼロ』とかいうやつが何なのかわかるかとおもったのに……クソ、プロスペラかエリクトあたりも探すか……教団関係者にいないかしら?」
「さあね。あ、ひとつ教えておくと、君はあのあとも長生きしたよ。スレッタ・マーキュリーと共にね」
「一つ、聴きたい」
「何」
「あのテロって、あんたが主犯って本当なの?シャディク・ゼネリ、あんたはどうなったの」
「……ねえ、ここ一応遊郭だよ。君は高い金を払ったんだし、俺を一晩好きにする権利があるわけだけど?」
「誤魔化すつもり__教えるつもりもないんでしょうね、馬鹿ね、シャディク……」
「お前花魁なんだろ?やっぱそういうことすんの?(笑)」
「あっ……あっ……(感涙しながら様の肩を抱く)」
「え何どうしたんだよ突然。なにか客関連で嫌なことでもあったのか?(察しがゴミ)」
「アアアッ……(夢野久作作品に出てくる女)」
「本当に何(困惑)」
【容疑者と警察(グエル&ラウダ)】
「ただいま」
「お、……おかえり?」
部屋の端で書きものをしていたラウダが、はっと顔をあげてこまったようにグエルの方を見る。「今日はどこに」と尋ねてみれば、「無理だった。だがまだバレていない」と返ってくる。一見繋がっていない会話は、しかしラウダを閉口させるには十分だった。
ラウダ・ニールは現在、連続殺人事件の被疑者として追われている。
警察が云々というのはようするに、指名手配されているラウダを追っている、というわけだ。グエルはどういうわけか、ラウダを匿ってくれている。それどころか紙と筆まで与えて、いずれここから出られるようになった際には、この時のことを小説にでも書けばいい、なんて言っている。いずれ警察になる身として、ありえない暴挙。そうでなくとも犯罪であり、見つかれば無事ではすまない。なのにどうして。ラウダはグエルの考えることがわからかった。聞けば教えてくれるだろうか。教えてくれたとして、よりかかってくれるだろうか。してくれないだろうな。
__前世のように。
「兄さん、迷惑かけて、ごめん。やっぱり僕__」
「大丈夫だ。手がかりは見つけた。心配するな、必ずなんとかするから」
グエルはそう言って、勝手場の方に消えていく。大切な弟だから、汚れた場所には来ないで、きれいなままで幸せになってほしい。そう願うのは間違っているだろうか。これはそれこそ父を殺したあの時から、ずっと囚われ続けてきた命題である。こういったらラウダは許してくれるだろうか。……非難、されるだろうか。
「(聞けるわけがないか)」
「(だってあいつには)」
アド・ステラで生きた記憶などないのだから。
【あなたはだれ(スレッタ&四号)】
「み、ミオリネさんにああ言われたけど、私だって、役に……どぅわあっ!?」
「君は」
曲がり角で誰かとぶつかって、スレッタはぱったりと倒れる。いたた、と言いながら立ち上がると、そこにいたのは、エランとそっくりと顔をした青年だった。ただしエランとは違い、何やら動きやすそうな袴を身に纏っていて、小脇に本を抱えている。スレッタもなじみ深い恰好だが、明らかに高そうな生地がつかわれていて、ぱちくりと目を瞬かせた。青年はこちらを無表情に見下ろし、やや屈みこむ。
「スレッタ・マーキュリー……だっけ。うちで匿われている、例の事件の生き残り」
「は、はひ……?」
「……義兄様の考えていることは、いつもよくわからない」
それだけ言って、去っていこうとする。スレッタははっとしてそちらを見て、半ば叫ぶように尋ねた。
「あ、あの、あなたは!?」
青年が振り返る。
「四号。そう呼ばれている」
※強化人士シリーズは様によって拾われ、学校に通う・働くなどの面で後見されている(前世の記憶はない ので様のことは「よーわからんけどなんか親切なひと」と思ってる)という裏設定がある
【シュバルゼッテ(シャディク&ラウダ)】
「心中で本当に指を送るやつは少ないよ」
シャディクはそう言って、自分の小指を撫でた。形の整った、きれいな指だ。たいていの場合は、蝋でつくった偽物を。あるいはそれすらできない場合、子飼いの禿の指を千切って。「自分」を商品にできなくなるようなリスク、誰も犯すはずないでしょう。「シャディクもしたことあるの」と尋ねたら、「この色の肌を持つ人はこの見世には少ないし、作ろうにも色を出すのが大変みたいで」とからから笑った。したことないらしい。
「代わりにこうして」
ぱち。
どこからか取り出した鋏をラウダに握らせ、そのまま髪を切るよう誘導する。ひと房、長い金色がおちる。そのままシャディクは、自身の左の薬指の先を、ぷつりと刺した。赤い玉が浮き上がり、金糸を伝って畳におちる。それが乾ききる前に、近くの箪笥から取り出した三椏に押し付けた。
「血判を捺した誓紙をつくるんだ。それと相手に切ってもらった髪。これが誓い、俺の代わりだって。神様なんていないのにね、馬鹿らしい」
もっていく?と揶揄うように渡されたので、ラウダはふるふると断った。「お前に恋する客にでも渡したらどうだ」。シャディクは一瞬面食らったあと、今度ははじけるように笑った。
「この俺にそういうこというの、お前以外居ないよ」
「生憎元テロリストで父の仇、現裏社会の親玉を、好く事なんてできないもので」
「火力高すぎだろシュバルゼッテかよ」
茶化すように笑うと、ラウダは自身の右の手を見た。きれいなかたちの五本指、そのうち薬指には、金色の指輪が嵌められている。
「紛い物の自分を捧げて愛された気になるなんて」
ラウダが呟く。
「愚かだな」