大学生×高校生SS
・ヒモになりそうでならないチャラめ大学生景和×高校生英寿くん
・倫理観とかない(当社比)
・英寿くんはデザグラからの帰り
それは大学のサークルの飲み会の帰りだった。
好みの女の子もおらず、酔うつもりもなかったので、周りが盛り上がっているのを眺めつつ、勧められる酒は酔わないレベルで適当に口を付けた。二次会にも誘われたが、ウチの家族心配性なんで~すみませ~ん、とこれまた適当に言い訳をし、先輩方を見送った。
さて帰るかと踵を返した所で、裏路地から出てきた人影とぶつかりそうになり、既の所で避ける。
あっぶな…と顔を上げ、お互いの目が合った瞬間、頭の中で何かがハマるようなカチッという音がした…ような気がしたのだが、そんな事は秒で忘れ、
「ねえ、君さあ、この後ヒマ?良かったら俺と一緒に遊ばない?」
気づいたら目の前の彼をベッタベタなセリフでナンパしていた。
もしかしたら自分は思った以上に酔っていたのかもしれないが、そんな事どうでも良かった。
別に自分はゲイじゃないし、女の子の方が好きだ。だってかわいいし柔らかいし。
でも眼の前の彼はとにかく顔が好みだった。
そんな顔が好みな彼は、ナンパした俺を一瞬目を見開いた後まじまじと見つめ、「…いいよ」と返して来たので今度はこっちがびっくりする番だった。
「なんで驚いてるの。あんたが誘ってきたんだろ」とくすくす笑いながら言われる。
やっぱり好みだと思った。
◆◇◆◇
「へえ、英寿くんって高校生なんだ?」
いくつなの?と聞いたら17だと返される。ご丁寧に学生証まで見せてくれた。制服姿も似合ってるなあ。
というか、私服なのにわざわざ持ち歩いてるのか。意外に真面目なのかも。
「大人っぽいから全然分からなかったよ」
「よく言われる」
よく見ると少し幼さの残る顔。なのにやたらと色っぽく微笑まれるのがアンバランスでいい。
「なんか落ち着いてるね。もしかして慣れてる?」
「まあ、情報としては知ってるからな。でもするのは初めてだ。こういうところに入ったのもな」
「ふーん…こういう事に興味あったの?もしかしてムッツリってやつ?」
「そう思ってくれても構わない。それに」
ギシ、と体重がかけられたベッドが軋む音。
「これからお兄さんが色々と教えてくれるんだろ?俺の身体に」
「やる気満々じゃん…悪い子だなあ」
「初対面の相手をホテルに連れ込んで、高校生だと知ったのに手を出す気満々な悪いお兄さんには言われたくないな」
まあ、それはご尤もではある。
「じゃあ、悪いお兄さんと悪い子で、いけない事しよっか」
なんかこの言い方オッサン臭い?と思ったけど、言われた方は気にしてないみたいだからまあいっか。
◆◇◆◇
「本当に初めてだったんだ」
「だから言っただろ?」
シーツにうつ伏せで寝転がったままの英寿くんに、信じてなかったのか?と返される。
態度はそれこそ余裕しか感じなかったけど、身体の反応は初々しかった。未知の快楽を与えられた時に少し強ばるのもかわいらしい。触る度にどこもかしこもびくびくと震えて反応し、強気な瞳は甘くとろけて俺にすがりついてくる。
正直、今まで処女ってめんどくさいってイメージしかなかったけど、むしろ英寿くんはそこがいいと言うか、だからこそ俺の手でこの誰色にも染まってない綺麗な顔や体をどんどん汚したくなると言うか…。
要はまた会いたいし、エッチしたいという気持ちがむくむくと湧いてくる。
「…今日はもうしないぞ」
英寿くんの頬の弾力を楽しんでいた手を耳まで伸ばし、耳朶や意外に敏感な裏側をすりすりと撫で始めると「んん…」と艶っぽい反応が返ってくる。
「今日は、って事は次もあるんだ?」
「なんだ、悪いお兄さんは俺のこと悪い子にしてそれで終わりのつもりだったのか?」
濡れた目でこちらを見つめながら俺の手にすり、と頬を擦り寄せ、手首の内側にちゅっとキスされた。
…だからそういう事されるとすぐヤりたくなっちゃうんだってば。
「ねえ、今度は制服着て来てよ」
「…そういうのが趣味なのか?」
「そうじゃないけど。似合ってるから見たいなあって。…ダメかな?」
「…いいよ」