夜空を見上げて

夜空を見上げて


「しぶんき座流星群?」

「そう!見に行かない?」

 イクイとアースはしばらくぶりの天体観測の予定を考えていた。しばらくはオフシーズンになるため比較的自由に行動できるからである。冬の夜空は寒いぶん、空気が澄み星がよく見える。そして全天でもっとも明るい一等星のシリウスやオリオン座、昴ことプレアデス星団など星空を彩る名役者達が集結するのだ。しぶんき座というのは現在の88星座には含まれないものであり現在のりゅう座、ヘラクレス座、うしかい座の境界付近にあった星座で、その付近の流星群だからしぶんき座流星群の名前が付いた。時季としては1月上旬頃に見られる様になる。勿論1月上旬はイクイもアースも特にこれといった予定はない。

「見に行けなくはないけど…寒くない?風邪も流行りそうだし…」

「防寒具を用意すれば良いじゃない!」

「まあそうだけどさ…」

しぶんき座流星群は22時過ぎから翌日未明までよく見れる。勿論冷え込むのでそれ相応の防寒対策が必要だ。何より風邪も流行り、身体が資本のイクイとアースが体調を崩してしまうと多くの人に迷惑をかけてしまう。

「ちゃんと準備してよ…」

続く

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