変なおでカイ未満
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「おでーん!」
「カイドーウ!」
ダダダーと駆け寄る2つの影。重なるのか?重なるのか!?赤鞘と百獣はどよめきキングはハンカチを噛んだ。
「このバカ野郎!!」
「あいたーー!!」
「おでん様~!!?」
ぎゃー!と赤鞘から悲鳴が上がりキングはニコニコした。カイドウは一発おでんの頭を殴ってその勢いのまま怒鳴った。
「てめえは何べん言ったら分かるんだ!おれの部屋に女も男も置いて帰るな!おれは便利屋じゃねェ!泣いてたぞあの女」
「いや~すまねぇすまねぇ…でも、ちゃんと送り届けてやったんだろう?真面目だな~」
「…反省する暇もねェってか?今日という今日は覚悟しろよ!」
「望むところだ!」
お互いもつれあって、おでんをぶち飛ばしたカイドウがその場から離れていった。何が何だか分からない内に二人ともいなくなってしまって赤鞘も百獣もポカンとしてしまった。
「…なんだったんだ」
「めちゃくちゃだな…まあ勝つのはおでん様だが」
「おい、おでんがカイドウさんの所に女を置いていったってのは本当か?それと勝つのはカイドウさんに決まってる」
バチバチとキングと傳ジローがメンチを切りあう中でお菊が「あ!」と声をあげた。
「そう言えば、おでん様がカイドウの元へ行きたいという方を募っていたことがありました…」
「なんだそれは」
「拙者にもよく分からないのですが…男女ともにいたように記憶しています」
「…嫌がらせか?燃やすか?」
「さすがに主君といえど、いささか礼儀を欠いている…見逃せないことでは…?」
「あっいえ、多分嫌がらせという訳でもないみたいでして…」
「?」
「え~お見合いってことかもだぜ?」
ぎょんっと複数箇所から視線を浴びせられてクイーンは何だよ~とくねった。
「お見合い?お見合いと言ったか丸饅頭。とうとう頭まで砂糖になったのか?」
「ああ!?何だとぉ!このチキン野郎が!思いは伝えなきゃ意味ねぇんだからな!…それでな、おれは見たんだ。夜中に。」
何やら意味深なことを言われてしょげたキングを置いてクイーンは話を進めた。
「おれが昨日遊郭から帰った後にカイドウさんの部屋に寄ったんだ。いや、酔ってて偶然だったけど。その時見ちまったんだ」
ごくりと誰かが唾をのんだ。
「カイドウさんに真っ赤に照れながら嬉しそうに話しかけているかわいこちゃんを!」
カイドウさんが好きっていう人にじゃあ連れてってやるよ!ってしてるおでんと意味がよく分かってないカイドウさん。
でも実はおでんは応援してるって割には妙に釘を刺すし、カイドウさんは来た人よりも帰ったおでんを気にかける素振りを見せるんだよね!
連れてきて貰った人は「あ!ワイが入る場所ないやんけ!」ってなって泣いちゃうんだよね!
キングはカイドウさんが好きだけど彼氏になれなくて寂しい的な?がんばれ!
おでカイ初めて書いてみた。なんか遠回しで半ば無自覚なたちの悪いいちゃつきになった気がする…。まあ、いっか!