地下牢のマグニフィコ王 1

地下牢のマグニフィコ王 1

王様のファンです一応

白亜の城が聳えるロサス王国。

飢えはなく、貧富の別も、賊の襲撃も、戦も無いまるでおとぎ話のような美しい国。

しかしそんなロサス王国にも暗く、汚濁に満ちた場所があった。

城の奥深くにある地下牢である。

勿論、最初はこの楽園ともいえる王国の城には似つかわしくないと作らない予定であったが、それでも万が一にも重大な犯罪者や他国からの賊を捕らえた時のためにと王は一組の牢を設置した。

事実、衣食住に満ち足りたロサスには生活のために民同士が傷つけ合う必要はなく誰かを害したいという願いも王が保管し忘却させてしまうためそれは杞憂に終わった。

だから、まさか自分がこの牢に入る最初の囚人になるとは王自身も思ってもいなかった。

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城の地下牢、長い間放置されたせいで空気は淀み、カビと埃の匂いが不快感を催すにも関わらず、男達の下卑た笑い声と肉体と肉体がぶつかり合う音、そしてくぐもったうめき声が響いていた

「ウ…ウゥッ…そらっ!出すぞ!奥でしっかり受け止めやがれっ!」

「あァ…い…嫌だ…また…」

蝋燭の僅かな灯りが牢番の男と、その男に四つん這いにされ犯されている男、ーーー数日前までこの城の主であったマグニフィコ王の美しくも蠱惑的な裸の体を映し出していた

牢番の男が果てたのか体を強ばらせその男根をいっそう奥深くまで差し込むと王はそのあまりの圧迫感に耐えきれず、より酸素を求めて口を開いただが首にかけられている枷に付いた鎖を思い切り引っ張られ、その口に別の男の性器が突っ込まれる

「ふぐ、う、ウゥ」

「こっちも頼むよ王様、後がつかえてるんだ晩飯の時間までに皆を満足させてくれよ」

地下牢の階段の、方まで、男達が並んで順番を待っておりニヤニヤと視線を送っていた

「ふぅ…」

王を犯していた男がその男根を引き抜くと、その菊座からドロリと男の、その男の先客の分まで白濁がこぼれ落ちる

その菊座は、男根を引き抜かれた直後にも関わらず慎ましく閉じているのに反して周りが盛り上がり、縦に割れてさながら女性器のようであった

「おい、次は俺がイかせてもらうぞ」

「おう、順番通りな」

すぐにまた別の男が王の腰を持ち上げ、己自身をとり出すと孔に強引に押し入った

「ーーーーーーーーー!!」

喉奥まで男性器を咥え込まされているため声にならない悲鳴をあげる

もはや王の男性自身は力無く垂れ下がり、時折尿でもない透明な液体をダラダラ垂らしているだけだった

「ところでよォ、こいつさぁ」

「あ、なんだ?今楽しんでいる最中なんだ、集中させてくれよ」

「イヤ、随分男に慣れた体だから驚いたって話だよ、このケツだって余程開発しないとここまでいかないじゃないか」

「そうだよな、フェラだってこんなにやってるのに一回も歯ァ立てずに喉奥まで上手に使ってやがる」

ジュブジュブと己の二つの孔に出入りする音を聞きながらマグニフィコ王は昔を否応なく思い出した。

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マグニフィコ王は最初から魔法使いで、王族だったわけではない

ある国のある村の普通の少年であった

奇跡のように美しい容貌を持つという点を除いては

だがある時村は賊の襲撃を受け、壊滅した。

マグニフィコの家も例外ではなく、家族は全て殺され、唯一残ったのは半分程焼け残ったタペストリーであった

その後幾つもの苦難を経て彼は偉大な魔法使いになるのであるが、孤児になり家も失った彼が最初についた仕事はーーー男娼であった

街にどうにかたどり着いたマグニフィコはある宿屋の男に猫なで声で声をかけられた。食事とベッドをやるから宿の仕事を手伝わないかと。何も知らない彼は喜んで男についていき、そしてその日の晩、宿の客に襲われたのである

それから何度も客をとらされその度に彼は男を悦ばせる技術を否応なしに身に付けせられた。どうにか自分の体を壊されずに客を満足させられるように。

しかし、男達に弄ばれた体の記憶はいつまでも澱のように、彼が王となった後もこびりつき、苦しめた。

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禁書の力を行使し、どうにかアーシャとスターを捕らえようとしたマグニフィコ王はアーシャとスター、そしてその仲間と王妃の協力もあり無力化させられた

禁書の反動か魔法が使えず、呆然としている王を、城になだれ込んできた国民は捕らえ王妃の命令で地下牢に幽閉したのである

元々城には最低限の警備兵しかなく、クーデター後はその警備兵も役割を放棄してしまったため王の監視役として国民の中から立候補した男達が持ち回りで地下牢に出入りしている。

全てを失った王を、己の嗜虐欲の捌け口にするために。

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「ッ…ウッ…全部飲めよ…!」

マグニフィコの口内で男が射精し王は青臭く苦い汁をまともに喉奥で受けた

なんとか喉を動かし、飲み下す

「ハァ…ッ…ハァ…」

一滴も残さず飲み干したのか荒く息を吐く王の口からは唾液以外は何も垂れてこなかった

「アハハッまた全部飲みやがった!本当にスキモノなんだな!」

誰が好き好んで飲むか、男を思わず睨み付けた王の瞳の光が強くなる

飲まなければ、吐き出せばもっとひどいことになるから、凌辱の時間が長くなるから、それだけである

今はただ禁書の反動で魔力に不具合があるだけ、時間が経てばまた魔法が使える、そうすればーーーーーーーーー

そう考えた所で王の視界に信じられない人物が映った



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