固陋蠢愚を悼む間も無く
「ゆ…うじ… な…んで?」
パタリ、と順平"だったもの"が倒れる。
と同時に自分の口角が上がっていることに気が付く。
慌てて俯いて悲しそうな表情を"作る"。
(不味いこれ宿儺以外にばれてないよな?順平・・・はもういいか、あのツギハギ、真人だっけか、あいつにばれてたら)
「あっもう死んだ?ちょっと乱暴に形変えたからね、こんなもんかな」
(ばれてないか、よかった)
順平"だったもの"を見る。
("ともだち"が殺されたら呆然としてるか殺した奴を攻撃したりするかだよな
もしこれからあいつと敵対するんだったらきついな、なら、ここは)
──────────────殴る
ドゴン
「けど残念、効かないよ
魂の形を保ってい──── !?」
(攻撃効くのか、丁度いい
─────────なら、今ここで)
「ブッ殺してやる」
「"祓う"の間違いだろ、呪術師」
戦いはまだ始まったばかりである。