君の髪と同じ色だな
ポッカ※Aチーム生存ifのデイぐだ子です
※キャラが掴みきれていない部分がございます、ご了承ください
※あたまふわふわのハッピーデイぐだ子です、ほんとにふわふわ、わたあめよりふわふわ
※突然始まり突然終わりますし誤字脱字あるかもしれません、ご了承ください
※なんでも楽しめる人向け!!!!
※OK?
─────────────────────
「立香、君にこれを」
「……へ?」
突然のことだった。バレンタインもすぎ、暫くはゆったりとできるかなとか、今日も空は晴れてるなぁとか、そんなことを考えながらぽけーっとしていたら、突然デイビットに話しかけられた。彼はAチームの中では一番不思議で、一番頼りになる(と勝手に思い込み頼っている)マスターだ。彼のサーヴァント・テスカトリポカとの連携もさることながら、的確なアドバイスとサバイバル経験の豊富さから物凄く頼りにさせてもらっているのだ……迷惑じゃなければいいんだけど…
そんな彼が差し出してきたのは十一本のオレンジ色のバラで出来た簡素な、それでいて豪華な花束だった……突然の出来事すぎてぽかんとしてしまったが、差し出されたものを無下にするようなことは出来ないししたくない。だからそれを受け取るのだが……
「デイビット?あの、どうして…花束を?」
「……そうか、もう過ぎてしまったな。これはバレンタインの贈り物だ。日本だと女性から贈るのが主流らしいが、オレの故郷では男性からも贈ることがある。それに倣い贈り物をしたのだが……要らなかったか?」
「ううん、全然……!!!そんな事ないよ、凄く嬉しい!……でも、突然の事でびっくりしちゃった、ごめんね」
「いや、構わない。オレこそ済まなかった。一声かければ良かったな……それ、大切にして欲しい、オレからの想いだ」
「っ……デイビット…………本当にありがとう!それにしてもすごく綺麗なバラだね、なんでオレンジなの?」
「言っただろう?オレからの想いだと……ぜひ、自分で調べてくれ」
「ん、りょうか」
「それと、これも受け取って欲しい……拒否してくれるなよ?」
そういった彼は私に近寄り、頬に手を添え………………チュッ、と口付けをしてきた。たった一瞬の出来事なのに、やけにスローモーションに見えたソレは甘くて熱くて…私と彼の輪郭が蕩けて混ざりあってしまいそうなほどに熱い想いが込められていた
「んっ……よし、もう動いて大丈夫だ。時間を割いてくれて感謝する、立香」
「………………………………ヒュッ、あっ…………でい、びっと…………あの、あの…………」
「ふふ、林檎みたいに頬を真っ赤に染めて……愛らしいな、立香は。そうだ、花言葉と花束の意味、調べ忘れるなよ?」
「ひゃ、は、はい………………」
「それじゃあ、またあした」
「う、あ、あし、た、ね………………」
私の反応に満足したのか、彼はスタスタと廊下の先へ歩いていってしまった。普段は冷静で、それでいて落ち着いている彼の背中だが、今日はなんだかウキウキとしているように見えた……そう、まるで、誕生日のプレゼントを受け取った幼子のように
この後どうやって自室へと戻ったのか、自力で戻れたのか誰かに助けてもらったのか……そこの記憶は朧気だった。
ただ、彼から贈り物を貰えたということに舞い上がっていた私は、オレンジのバラの花言葉と十一本という数の意味に打ちのめされ完敗してしまうのでした
オレンジ色のバラの花言葉
絆、幸多かれ、信頼、熱望、健やか
十一本のバラの花束の意味
最愛の人、宝物、大切にしたいもの