「可愛いクルー」

「可愛いクルー」


※ifローさんがぬいぐるみを買ってきた時の話

キャラ崩壊等あると思いますがごめんなさい。シャチの喋り方うろ覚えです


俺がこの世界に来て暫く経つ体の傷も大分癒えこの頃は港に立ち寄った際散策に出てもいいと許可が出るようになった。

「いよっしゃあ!今日のお供は俺ですよ。宜しくお願いします。ローさん」

ジャンケンに勝ったらしいシャチが嬉しそうに駆け寄ってくる

「あぁ……」

俺の付き添いで何故そんなに喜ぶのだろうと不思議に思いながらはしゃいでる様子に苦笑を零す

「っでどこ行きます?」

「この街には本屋があるらしいんだが……寄っても良いか?あと土産と……」

「勿論ですよ!ローさんの散策の付き添いなんだからローさんの行きたいとこ行きましょ!」

この世界のクルーはみんな優しい居候のようなものである俺が何か言っても文句を言わず聞いてくれる

読みたかった本も見つかり土産物屋に入る。散策の度に土産を買うのは最早恒例になりつつあった。今日は何を買って帰るかと店内を見渡すとシロクマのぬいぐるみが目に止まった。よくある座っているものでは無く二本足で自立しているそれにモフモフのミンクを思い出す。

「いいなこれ……部屋に置きてぇ」

ふと言うつもりの無かった言葉が口から零れてしまったことにハッとする。慌てて横を向けばシャチが俯いてぷるぷると震えていた。

(勝手に部屋に荷物を増やそうとするなんてやっぱり迷惑だと思われたか!?)

「しゃっシャチいや今のは違っ聞かなかったことに……」

「カワイイんだけどローさん♡」

何とか取り繕おうとしたが予想に反してシャチは嬉しそうに俺に抱きついてくる

「買いましょこれ!」

「いやでも……」

「良いんですよ!ローさんが欲しいって言ったんだから買いましょうよ!!あっこれください!」

俺があたふたと戸惑っているうちにシャチは店員を呼び止め会計を済ませてしまう

「はいローさん」

「あっあぁ……悪い」

「違いますよローさん。そこはありがとうじゃなきゃ」

「……ありがとう」

ふっと笑いながら渡してもらったシロクマのぬいぐるみに顔を埋める。シロクマからはいつかと同じ優しくて暖かいお日様のような匂いがした……

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