原初

原初

焔の記憶

「何処だココ」

目が覚めて初めての一言はコレだった

ここはどうやら都会の街のようだ

周囲の人が奇怪な目で俺を見てきた

「えーと、さっきまで何してたんだっけ…?」

…何も思い出せないな

「あっれー?」

あれ?おかしくない?記憶がないって何よ、記憶喪失ってこと?

けど妙に知識とかはあるな

自分に関することだけを忘れてる?

やべ、何か不安になってきた…

「ウワァアアアアアアアアアアン!!!!!!ウェエエエエエエン!!!!!!」

泣いたよ、俺は今泣いてるよ情け無いね


「ねぇ君、どうしたの?」

なんか知らない女性が話しかけてきた

「し”ふ”ん”の”こ”と”か”ま”っ”た”く”お”も”い”た”せ”な”い”の”!!と”う”し”よ”う”!!」

「大丈夫?名前は?」

名前…?あれ、コレは覚えてる

たしか…だ、俺は焔だ

「グスンッ…焔、俺焔って言うの」

「それじゃあ焔くん、着いてきて」

「え?おばさん、もしかして誘拐犯?」

「…」

空気が凍った

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