勇者ちゃんパニック!

勇者ちゃんパニック!

黒庭勇者さん

「水遣い、これは?」

「勇者様、それは禁術が封じ込められた機械です。下手に触れると危ないかもしれませんよ」


 旅の途中、偶然見かけた機械を調査することになった私と勇者様。普段扱うことのないものではありますが、勇者召喚の儀式に使う機械だというのはなんとなくわかっていました。

 だから、念のために釘を刺してみます。


「へ?」


 ……ですが、勇者様の好奇心は止まることを知らなかったみたいです。

 私が注意の言葉を口にする前に、もう勇者様は機械に触れていました。


「ひゃ、ひゃあ!?」

「勇者様っ」


 勇者様が光に包まれます。どうなってしまうか不安だったので杖を構えて動向を伺います。


「ふええ、なにがおこったの?」


 光が空けると普段通りの勇者様と、小さい勇者様、そのふたりになっていました。

 ……これは、どういうことでしょう?


「あ、みずつかい! ぎゅーっ」

「あ、ゆ、勇者様?」


 困惑しながらも小さな勇者様を抱き止めます。どっちが本物なのでしょうか。


「ちょっと、水遣い。そっちは私じゃないけど」

「そ、そうなんですか?」

「うん、私はそのまま」

「うー、ゆうしゃのくせにけち」

「私の分身がよく言うわ」


 ……自分同士で言い争いになっているのはなんだか微笑ましいですが、なんとも言えない状況です。

 どうしようか悩んでたら、小さな勇者様が私のお胸をふにふにと触り始めました。


「ふぁ、あっ」

「みずつかいっていろっぽいねー」

「あっ、そんなことしちゃ駄目っ!」


 ひょいっと連行される小さな勇者様。

 ふにふに触られているとなんだか小さい子に好きにされているようでドキドキして……駄目です、これでは変な扉を開いてしまいます。


「大丈夫だった!? 水遣いっ」

「ふぇ……あっ、大丈夫ですっ」


 少しふわふわしてました。危ない危ない。

 しかし、小さな勇者様はムッとした様子。

 機械をガチャガチャと動かして、更に抗議していきます。


「むぅー、わたしのくせに! もっとふやしちゃえ!」

「あっ、ちょっと!」


 ボン!

 強烈な音が響いたのち、新しい勇者様が分身してしまいました。


「ねぇ、水遣い……?」


 次に迫ってきた勇者様は妖艶な勇者様でした。露出がいっぱいで、お胸も大きくて、お尻も大きくて……魅了されてしまいそうです。


「えっち、してみない?」


 耳元で囁く声。

 甘く誘惑するその声はまるでサキュバスのようです。

 それだけで、きゅん、と身体が反応してしまいました。


「し、しません」

「本当に? 身体、疼いてるくせに……」

「あ、あぁ……♥️」


 つーっと、お腹からそのまま下着まで指が動き……


「えっち厳禁!」


 きる前に、元の勇者様が止めてしまいました。うぅ、お預けです。


「もう、意地悪なんだから」

「私の癖に、えっち強要とか!」

「シたいんじゃないのぉ?」

「それは、そのっ」

「ほら、あの子だって大胆に迫ってるじゃない」


 勇者様が会話している最中、新しい勇者様が襲ってきました。

 お尻をふわっと触る勇者様。

 いっぱいピアスが付いててキラキラした雰囲気です。


「ひゃんっ♥️」

「いい声じゃんみずっち、とろけちゃおうよっ」

「だ、だめですっ」

「はむってしてあげるからさぁ」

「ふ、ぁぁ」


 耳元で活発に導こうという誘惑の声。

 さっきとは違う感覚に混乱してしまいそうになります。


「とろんって、気持ちよくなって、イっちゃお」

「い、く?」

「はーむっ」

「く、ふぁ……♥️」


 耳元でつぶやかれると、どんどんあたまがほわほわしたしまいます。

 ふーってといきがかかって、ふわって、して、あぁ、もうだめです。


「ゆ、ゆ、ゆうしゃさまに、されるならいいかもしれません……♥️」


 らめです、いっぱいのゆうしゃさまにみりょうされて、あたまがへんになっちゃいます。


「ふふ、効いてきた。ほら、小さいの、出番っ」

「おっぱいもみもみするね!」

「ひにゃあ♥️♥️」


 むにゅむにゅ、おむねがうごきます♥️


「では私は胸で誘惑します」

「やわら、かい……♥️」


 むにゅってわたしはおむねのあまいかおりにつつまれて、とろーん。


「あたしは隙をついて耳元をはーむっ」

「あ、あぁ♥️」

「だーいすき」


 あまいことばで、ふわふわ。

 もう、しあわせ……♥️


「水遣い、水遣いったら!」


 しっかりしたゆうしゃさまのこえが、さえずりのようにきこえます。


「もう、なんで本物だけ不憫なことになってるのよ!」

「あ、ふぁ……♥️」

「こうなったら!」


 ぬぎぬぎして、ゆうしゃさまがせまってきます。もう、えっちで、たまりません。


「せ、せめて私の手で、イってよ、水遣い!」


 くちゅくちゅ。

 ほんものの、ゆうしゃさまがだれもふれてなかった、だいじなところに、ゆびをいれていきます。


「ひあ! それ、らめ、です♥️」


 いっしょうけんめい、おっぱいをくっつけて、みみもはむはむ。からだもさわさわ……♥️


「ふぁ、ら、らめです、ゆ、ゆうしゃさま、ゆうしゃさま、ゆうしゃさまにつつまれて、みずつかい、イく、イきますっ! ふぁ、あ、あぁあああぁあぁ♥️♥️♥️♥️」


 ぴゅ、ぴゅ、ぴゅ、ぴゅといっぱいとろけて、いって、しまいました。

 もう、からだがひくひくしてうごけません……


「たまにははっさんしてよね!」

「いっぱいプレイした方が元気になるわよ」

「我慢は禁物だからねっ」


 ぶんしんしたゆうしゃさまがひかりにつつまれてふわっときえて……ほんもののゆうしゃさまだけがのこりました。


「……きもちよかった? 水遣い」

「ひゃ、ひぁい」

「次するときは、どんな要望でも答えるから、私だけ見てね」

「わかり、ましたっ」


 ぎゅっと、わたしのからだをつつんでくれるゆうしゃさま。

 どんなすがたのゆうしゃさまのすてきですが、やさしいゆうしゃさまは、だいすきって、かんじました…… 


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