勇者が好きで嫌いな水遣い
とある宿の一室
「勇者様、いい加減にしてください。あなたのせいで危うく全滅しかけたんですよ」
水遣いは勇者に詰め寄った。
「水遣い、落ち着くニャ。勇者はまだこの世界に来たばかりニャ。あまり責めるのはよくないニャ」
「グリフォンライダーの言う通りだ。勇者が足りない分は俺たちでカバーするからさ。そうカリカリすんなって」
グリフォンライダーと魔鉱戦士がなだめるのをみて、勇者は己に分があると悟ったのか調子に乗りはじめる
「二人の言う通りだって水遣いちゃん。俺も一生懸命頑張るからさ〜」
勇者は水遣いに向かって手を伸ばす
「気安く触らないでください!」
水遣いはその手を払い除けた
「……先代の勇者様であればこのような失態はなかったはずです。私は認めませんよ」
勇者、水遣い、グリフォンライダー、魔鉱戦士の四人はもとは別の世界から転生した者たちだった
「すみません。少し頭を冷やしてきます……」
水遣いはその場を離れ、自身の部屋へと戻った
「俺なんか水遣いちゃんに嫌われるようなことしたかなぁ?」
「変態なところだろ。いつもと水遣いの胸やら太腿やらをジロジロ見てる」
「オイラが女だったら絶対に近づかないニャ」
「あ〜心外だわ〜。俺は純粋に彼女のことを想って行動しているというのに」
この勇者は転生する前から女性に対して不誠実な態度を取り続け、数々のトラブルを起こしてきた男であった
「まあでも一番は先代勇者のことニャ」
「先代?」
勇者は首をかしげる、彼は転生して日も浅く世界のルールを把握していない
「俺たちはお前が来る前から勇者、水遣い、グリフォンライダー、魔鉱戦士の四人で旅をしている。そしてそこで戦死者がでた場合は代わりの人間が同じ姿形でその役目を引き継ぐ。つまりお前は前の勇者が戦死したからこうやって俺たちと一緒にいるんだ」
彼らが互いの名を本名で呼ばないのは代替わりという体を取ることで仲間を失う喪失感を少しでも和らげるための先人たちの知恵である
「水遣いと前の勇者は恋人同士だったニャ。だから勇者が戦死してからずっとあの調子ニャ」
「なるほどね〜」
勇者は内心でほくそ笑んだこれは使えるかもしれないと
「はあ」
水遣いはため息をついた、先程は少し言い過ぎたので謝ろうと思ったのだがどうにも勇気が出ずにいた
確かにあの勇者は先代と比べるまでもないほどのろくでなしで、思慮の浅い行動で仲間たちを振り回す困った存在ではあるが、共に戦う仲間であることに変わりはない
それにいつまでも先代の死を引きずり続けるわけにはいかない
しかし、それでもやはりどうしても割り切れないのだ
するとガチャリと扉が開く
「来ちゃった」
「勇者様、なにをしているのですか!?いきなり女性の部屋に入ってくるなんて失礼ですよ!今すぐに出て行ってください!」
水遣いは睨みつけるが、当の勇者は悪びれもせずにヘラヘラと笑いながら言った
「いやー聞いたよ。前の勇者のこと。辛かったんだね
「水遣いちゃん。俺じゃ頼りないだろうけどさ、力になれることがあったらなんでも言ってよ。ほら俺って一応勇者だし?君の悩みくらい解決できると思うんだよねぇ」
「……っ!!」
水遣いの中で何かがプツンと切れた
「なんなんですかあなたは!どうしてそんなことが言えるんですか!私の気持ちも知らないくせに知ったような口を利かないで下さい!」
「知ってるよ。君が苦しんでいることはわかっているつもりだよ。欲求不満なんだよね?彼氏がいないのが寂しくて」
「はあ!?」
水遣いは勇者がなぜこのようなことを言うのかまるで意味がわからず困惑する
「だからさ、俺がその彼の代わりになってあげるよ。代替わりしても顔と身体は同じなんでしょ?じゃあ問題ないじゃん。俺が君の恋人になるよ」
勇者の思考回路に水遣いの頭はさらに混乱する
「えっと……何が目的なんでしょうか?」
「あれぇわからないかなぁ?だって水遣いちゃんすごいエッチな身体してるじゃない。スタイルもいいしおっぱい大きいし。こんなエロい女放っておく男はいないでしょ?」
「……そういうことですか。ではお引き取りください。私にそういった趣味はありませんので」
水遣いは冷たくあしらうが、勇者はなお食い下がる
「つれないこと言うなよ〜。せっかくこんな世界で会えたんだから楽しまないと損だぜ?」
そう言うと勇者は水遣いの胸を鷲掴みにした
「きゃあっ!?」
水遣いは慌てて勇者を突き飛ばすが、勇者はそのままベッドに押し倒して馬乗りになった
「離れなさい!この変態!」
水遣いは必死に抵抗するが、勇者はびくともしない
「うわっ、水遣いちゃんのおっぱい柔らかっ!先代の勇者にも毎日揉んでもらってたの?」
「ふざけないでください。いい加減にしないと怒りますよ」
水遣いは嫌悪を露わにするがその頬は薄っすらっと紅く蒸気していた
恋人であった先代の勇者とは何度も身体を重ねており、別人だとわかっていてもそれと同じ顔をした男に迫られるとどうしても意識してしまう
「その顔を見るにやっぱエッチなことしてたんだ。じゃあ俺とも恋人になってよ。身体も先代と同じだからきっと満足させてあげられると……」
「誰があなたなんかと!早くどきなさ」
水遣いの言葉はそこで途切れた 勇者が唇を重ねて舌を入れてきたからだ
「んぐぅ!?」
突然の出来事に水遣いは抵抗できなかった
水遣いは嫌悪感で顔を歪ませる
勇者の行為は自分と先代との大切な思い出を汚されているようで我慢ならなかった
「ほらっ水遣いちゃん見てよ。俺のチンポもうビンビンだぜ?君を見てたら興奮してきちゃった」
勇者はズボンを脱ぎ捨て肉棒を露わにするそれははちきれんばかりに大きくなっていた
「ひっ……!」
それを見た水遣いは思わず悲鳴をあげる
幾度も自分も絶頂に導いてきた恋人の肉棒もいまの水遣いにとっては恐怖の対象でしかなかった
「いますぐ挿れたいけどまずはこっちから」
勇者は水遣いのスカートとブーツの間に位置するむっちりとした太腿に肉棒を擦り付ける
「あぁ最高。この太腿に挟まれながらチンポ扱いてもらえたら最高だろうな」
「この変態っ!」
水遣いは罵るが勇者は意にも介さない
「こんないやらしい太腿あったらするに決まってるじゃん。先代はそういうことしないの?」
「するわけないじゃないですか!あの人はあなたなんかと違って紳士的で優しい人ですから」
「ふーん。でもさ、その割には水遣いちゃん感じてるみたいだけど」
「そ、そんなことあるはずがないでしょう!?私はあなたのことを心の底から軽蔑しているんですから!」
水遣いは声を荒げるが、勇者にはそれが虚勢にしか見えなかった
「へぇ〜そうなんだ。じゃあこれでも余裕で耐えられるよね」
勇者は水遣いの胸に手を伸ばし、今度は直接触れた
「ひゃあん!?」
水遣いは甘い声で喘いだ
「あれれ?どうしたの?やっぱり欲求不満だった?」
「ぐっ…」
図星だった
先代を失って以来、水遣いは性的欲求を満たすことができずにいた
それでも必死に過去を振り払おうとこれまで自慰すら避けていたのだが、先代と同じ顔と身体をした勇者に触れられて、忘れようとしていた女としての欲望が再び呼び起こされたのだ
「あれ?水遣いちゃんもしかして水の魔法使った?ここがびしょ濡れだよ」
勇者は水遣いのスカートを脱がし彼女の既に濡れぼそった秘部を揶揄うように言った
「うるさい!黙ってください!」
水遣いは必死に否定するが、身体は正直に反応してしまう
「嘘つきさんにはこれをあげよう」
勇者は水遣いの膣内に指を入れた
「ああっ!?」
突然訪れた刺激に水遣いは身体を大きく仰け反らせた
「おお〜すごい締め付けてくるね。俺の指が千切れそうだよ」
「ああっ!だめっ!そこは敏感だからあああっ!」
「ここがいいんだね」
「ち、違いま……ああっ!そこばっかりいじらないでえっ!」
「じゃあどこを触って欲しいの?」
「そんなこと言う訳ないじゃないですか!あなたのような下衆にお願いするなんて絶対に嫌です」
「強情だなぁ〜じゃあこうしようか」
勇者は水遣いの秘部の割れ目に肉棒を押し当てる
「えっ……まさか……」
「ほらっ、これが欲しかったんでしょ?」
「い、いや……それだけは許してください……」
水遣いの目から涙が溢れる
愛する人との思い出を踏み躙られ、さらには穢される
そんなことは絶対に嫌だったが、水遣いの理性とは裏腹に本能は目の前の男を求めていた
「じゃあいくよ」
「待って!これ以上は……」
水遣いの言葉を無視し勇者はそのまま一気に挿入した
「ああぁっ!!」
待ち望んだ快感を得た水遣いは大きく背中を仰け反らせ、そのまま絶頂を迎えた
「うわっ、入れただけでイッちゃったよ。勇者チンポが大好きなんだね」
「うっ、うぅっ……」
水遣いは羞恥と悔しさに涙を流した
「うっ、動くよ」
「い、いや!ダメッ!抜いてぇ」
だが勇者は構わず腰を打ち付ける
「そんなこと言ったって水遣いちゃんのおまんこは俺のを離してくれないよ?」
「違うっ、これはあなたが無理矢理してるだけ……ひゃうん」
水遣いが否定の言葉を言おうとする度に勇者は水遣いの弱点を責め立てる
「水遣いちゃんのおっぱい大きいねぇ。乳首もビンビンになってるよ」
勇者は水遣いの胸を口に含み吸い始めた
「いや!やめて!そんなことしたらまた……」
「いいんだよ。好きな時にイっても」
そう言うと勇者はさらに激しくピストン運動を始めた
「いやっ!もうやめて!これ以上されたら私おかしくなる!」
水遣いの精神は最低な勇者を強く拒みながらも、肉体は求めてやまなかった先代と同じ肉体を持つ男によって与えられる快楽に溺れていった
「いやあ水遣いちゃんをこんなチンポ大好きな身体に開発してくれた先代の人には感謝しないとね」
「うるさいっ……私はこんなので感じたりなんかしません……!」
「へぇ〜」
勇者は水遣いの耳元で囁いた
「でもそんなイヤイヤいってていいの?いまの俺のチンポを否定するってことは先代のチンポも一緒に否定することになるけど」
「っ!?」
その言葉を聞いた瞬間、水遣いの中で何かが崩れ落ちた
「ぐすっ勇者様ぁ、なんで死んじゃったのお」
水遣いは子供のように泣き出した
「いつも優しくて、守ってくれて、私のことを愛してくれて、なにも知らなかった私にキスもエッチも教えてくれたのに、全部終わったら本名で呼び合って結婚しようって約束したのにぃ」
「水遣いちゃん」
勇者は水遣いを抱きしめ頭を撫でる
「気色悪いこと…しないでください。どうせ身体目当てなのでしょう?だったら私をイかせることだけ考えてください」
「わかったよ。水遣いちゃんとエッチできるならなんでもいいし」
勇者は水遣いの望み通り再び抽送を再開した
「あっ、んっ、ああっ、もっと、んっ、奥まで突いてくださっ、ああっ、気持ちいいっ」
「水遣いちゃんようやく素直になったみたいだね」
「あんっ、勘違い…しないでください。私の身体も心も先代の勇者様のものですから、んっ、あなたなんて嫌いです。でも…」
水遣いは勇者の首の後ろに手を回し、唇を重ねた
「んっ、ちゅぱっ、れろっ、れろれろっ、ぷはぁ、私のこと好きでいてくれたぁ勇者様の身体を嫌いになんてぇなれません…ああ、ダメぇ、イクゥ」
「ああああっ!出るっ!」
水遣いが絶頂を迎えると勇者も彼女の中に欲望を解き放った
「はあん勇者様…ちゅっ、ちろっ、れろっ」
水遣いはそのまま勇者の肉棒にこびりついた
精液を舐め取り、尿道に残ったものも残さず吸い取った
「どう水遣いちゃん?気持ちよかった?」
「うるさいですよ。もうようが済んだならさっさと部屋から出て行ってください」
数日後
「あんっ…気持ちいい…勇者様ぁ」
水遣いは勇者の上に跨り一心不乱に腰をふる
「ははっ、水遣いちゃんすっかり淫ら…うぐっ」
勇者は水遣いの魔法によって口を塞がれる
「私はあなたではなく、勇者様の身体と愛し合っているのですよ。余計な口は叩かないでもらえますか」
「むぐぅ…ふぁい」