分からせられた泥棒猫
薄暗い寝室のベッドで寝てる女性がいる。
蜜柑のような橙色の髪をした可憐な女性だ。
その美しさは天使、国宝級と称されても過言ではない。
そんな極上の美女は寝台の上、白濁液の海に沈んでいた。
秘所から欲液をとめどなく溢れさせ、時折ヒクンヒクンと身体が痙攣している。
髪の毛や乳房、身体中に精液を垂らし、汚れていない箇所などない。
「ふぅ……♡、ふぅ……♡、あぅぅっ……♡」
その女性の名はナミ。
麦わらの一味の"航海士"だ。
ナミは快楽で蕩けかけた思考をなんとか働かせて、回想する。
-すごい……すごすぎよぉ……ルフィ……♡
前戯から始まり、キスや愛撫だけでイカされた。
そのまま怒涛の30連戦。
いくら出しても硬さは衰えず、吐き出される白濁液は濃さも粘度も変わらない。
胎の奥、子宮に溜まった精液がタプンっと揺れ動く。
感じられる熱がただでさえ快楽に酔いしれている頭を更に蕩けさせる。
この惨状を起こした張本人は麦わらの一味、"船長"ルフィ。
2年間の修行を経てシャボンティ諸島で再会した時、ルフィは変わっていた。
変貌していたと言っていい。
少年とも言うべきだった男が、雄になっていたのだ。
荒々しく野性的な魅力を放ち、色気すら感じられた。
ナミは一瞬にして仲間としてではなく、ルフィに男として惹かれ、あれよあれよと口説かれてそのまま抱かれた。
2年前は想像もつかない事態。
雌雄による悦楽に満ちた夜を経験した。
しかし、気付く。
その愛情、いや情欲は自分だけでなく多くの女、雌に向けられていた。
"海賊女帝"ボア・ハンコックを始めとする九蛇海賊団、アマゾンリリー。
同じく麦わらの一味の女性クルー、"考古学者"ニコ・ロビン。
そして、これから出会うことになる敵味方問わない女たち。
当然、ナミは容認できなかった。
それは至極まっとうな独占欲。
ナミは"常識的に正しい思い"駆られ、直談判したのだ。
だが、結果は……
-こんなの……わたし、だけじゃ……むりよぉ♡
ルフィの全てを受け止めるから、私だけを見て欲しい。
要約するとこうナミはルフィに言った。
その言葉に従い、ルフィはナミを抱いた。
初夜とは違い、全力で。
王下七武海であり、この大海賊時代においても有数の実力者であるハンコックを堕とし、女ヶ島の女戦士のほぼ全てを平らげた男に敵うわけはなかった。
結果として、ナミはルフィに貪られ、白濁に沈み、快楽に酔いつぶれていた。
そんなナミに近づく影があった。
「にっしっしっし、どうだナミ。やっぱり無理だったろ?」
麦わらのルフィ、その人である。
ルフィは朗らかに笑いながら、ナミへ言った。
自分だけでおれの相手は無理だったろう、と。
そんなルフィに対してナミは荒い息は吐きながら、焦点の合わない眼を向けるだけで精一杯だった。
「う~ん、返事がねェってことは、まだ諦めてないってことだな!」
ルフィが言い放った言葉に、ナミは"違う"と言いたかった。
既に独占欲など快楽とその熱で蕩け、微塵も残ってはいなかった。
もうルフィが他の女を抱くことに反対意見は持っていないのだ。
ナミは、なんとか言葉を紡ごうと口を動かす。
しかし、ルフィの表情を見て言い淀んだ。
ニヤニヤと笑っていた。
嘲笑っていた。
わざとだ。
わざと言っているのだ、この男は。
「シシシ、それじゃァ、とことんヤるぞ。ナミ!」
股座を熱り立たせ、ルフィは覆い被さってきた。
2年前、どんな時であっても見た笑顔だ。
だが、その瞳に宿す光は全く違っていた。
それは飢えた獣、捕食者の眼。
きっとルフィが満足するまでこの一夜は終わらない。
そうナミは理解し、今度は徹底的に貪り尽くすであろうルフィに身を委ねた……。