刀失い、堕ちし姫は

刀失い、堕ちし姫は



 戦場の趨勢をそれ一騎のみで決め得るとされる存在、閃刀姫。

 だからこそ、レイとロゼ――二人の閃刀姫の力は拮抗していた。


 業を煮やした列強国はロゼを廃棄処分とし、彼女のクローンたちをレイにぶつけることを決める。

 しかし、ある高官の提言によって、あわやというところでその処分は保留となった。


 そして彼女が行き着いた先が――



「よしよし、上手に吸えてえらいです♡」


 ロゼは抱きつくようにして自らの微かな膨らみをしゃぶる青年の頭をゆっくりと撫でる。

 それに歓喜したように、男はママぁと呟きながらロゼのおっぱいをさらに引っ張るように強く吸った。


(ロゼはあなたのママなんかじゃない……っ)


 処分保留後、ロゼは屋敷の寝室に幽閉され、とある親子を甘やかすことを強いられていた。

 それがロゼの廃棄処分を保留にした高官とその息子である。

 生きるためには生殺与奪を握っている親子相手に媚びるしかロゼには道が残されていなかった。


「おっきくなったおちんちんもママが扱いてあげます♡」


 ロゼは手を伸ばすと、先走り汁を掬い取るようにしながら塗して扱き始める。

 最初は覚束なかったその手つきも最早慣れたものだった。


(そもそも……、ロゼに女性的魅力を見出すというのが理解できません)


 不本意ではあるが、自分の貧相な身体つきに女性的魅力があるとはロゼには思えなかった。

 しかし、この青年もその父親も嬉々としてロゼに甘えるのだから、理解に苦しむ。


(レイにというなら、ロゼにだって想像はできなくないのに)


 戦場にあっても誇り高く麗しい彼女になら惹かれる人がいてもおかしくない。

 かく言う自分だって、もう一度彼女に会いたくて生きることを諦められずにいるのだから。


 ロゼの手の中で青年の肉棒が大きく膨らむ。

 そして彼女の白い肌を汚すように白濁液を幾度にも渡って勢いよく吐き出した。


「しっかり射精できてえらかったです♡ よしよし♡」


 ロゼが優しく頭を撫でて褒めれば、青年はママぁと猫なで声を上げてロゼに抱きついてベッドに押し倒す。

 白濁液の生々しい臭いによる嫌悪感と背筋に走った寒気で微笑が歪みそうになるのを堪えながら、彼女はそれを何とか受け止めた。


(このまま、いつものように甘やかしながらおっぱいを吸わせていれば満足して帰るでしょう)


 しかし予想を裏切るように、青年はまだ硬いままの肉棒をロゼの秘裂にゆっくりと宛がい始めた。


 さすがのロゼもギョッとするが、彼が何を言っても止めるような人物ではないことは、もう嫌になるくらい分かっていることだ。


「まま……っ、ママのおっぱいに甘えながらゆっくりヘコヘコしましょうね?♡」


 ロゼは彼の背に手を回してあやすようにトントンと叩く。

 青年はまるで幼子のように首を縦に振って、ロゼの胸元に顔を近づけながらゆっくりと肉棒を埋没させていく。


 何度も味わってもなれない不快感に顔を顰めそうになるが、ロゼは何とか堪えて青年の頭を落ち着かせるようにゆっくりと撫でる。


「い……っ、いい子だからロゼママに合わせてヘコヘコするんですよ♡」


 ふつうに言っても聞かない彼もママとして言うのであれば素直に聞いてくれる。

 青年は言われたようにロゼの屹立した乳首をちゅうちゅうと吸いながら、腰をヘコヘコと振り始める。


 異物が自分の体内を蠢く嫌悪感がいつものように起きるが何とか押し殺し、ロゼは彼を甘やかす。


「そろそろ射精そうですね♡ がんばれ♡ がんばれ♡」


 ロゼの膣内で肉棒が大きく膨らみ、暴発したかのように白濁液を吐き出す。

 先ほどより長い射精を終えた青年は脱力したようにロゼに覆い被さるように倒れ込んだ。

 そしてママぁ、ママぁと壊れた録音機器のように何度も言いながら、彼はロゼの微かな膨らみに頬ずりし始める。

 ロゼはそんな青年の背をトントンと優しく叩く。


「今日もえらかったですね♡ ママもとっても気持ちよかったですよ♡」


 そんなことないのにと思いながら、ロゼは青年を甘やかす。

 

 内心と言動があまりにもズレていて自分がどんな表情を浮かべいるのか、ロゼにはもう分からなかった。

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