再契約と朝食

再契約と朝食


穂乃果 side in

ライダーに令呪の残る手を向ける

再契約を行うための呪文を口にする───

「告げる!

汝の身は我の下に、我が命運は汝の剣に!

聖杯のよるべに従い、この意、この理に従うのなら

我に従え、ならばこの命運、汝が剣に預けよう……!」

令呪の機能によりライダーへとパスが延びる、承諾してもらえればパスが繋がるだろう

「ライダーの名に懸け誓いを受けよう…、よろしくお願いいたします美作殿」

私とのパスが繋がり一際存在感が強くなったライダー

ステータスもおそらく向上しているだろう。

「おお、流石だな」

「パスの分割は高等技術だけどパスを増やすだけなら令呪の機能をちょっといじればできるわ」

「ははぁ…令呪ってすげぇんだな」

「とりあえずこれで今日やるべきことは終わり、夜までは自由時間になるんだけどどうするの?」

ライダーがいそいそとインナーの上に寝巻を着つつ

「でしたら少し出かけたいです」

珍しくライダーから提案が上がる

「ん?何処に行く?」

「その、主殿と少しお出かけしてみたく…」

ライダーからデートの誘い…こいついつの間に…

「わかった、美作も一緒に行くか?」

そしてコイツはライダーが誘ってるのに私を巻き込もうとしやがる…

「ライダーが良いって言うなら行くけど?」

ま、目の前で甘ったるい寸劇が繰り広げられるなら邪魔するけど…

「ライダー大丈夫か?」

「え…、あ、はい大丈夫です…」

明らかに意気消沈してるじゃない、邪魔した私が言う話では無いけどもコイツの感覚おかしいでしょ

「よし、じゃあ朝食食べたら行くか、昼は外で食べよう」

…コイツほんとに

穂乃果 side out


神永 side in

危なかった…、ライダーと二人っきりでデートとか頭がどうにかなっちまう、美作が割り込んでくれなきゃ情けない声上げてたぞ…

「朝食はトーストと紅茶な、その分昼はいいもの食べようぜ」

「そ、私バター欲しい」

「わたしはジャムでお願いします!」

「はいよー」

というかライダーは無防備がすぎるんだよ…顔に出さないようにするのだけでいっぱいいっぱいなんだよ…

さっきだって俺の背中に柔らかいものが…

落ち着こう、じゃないと朝の比じゃないレベルで美作に冷たい目で見られる、確実に

「それで、ライダーはどこか行きたいとことかあるのか?」

「色々観たいです、当世の京の様子とかは知りたいですね 観光もありです」

「そうなると中心の方に行った方がいいかしら?」

「ええ、是非!」

昼のプランニングをしながら朝食を食べ進める。

ん…あれは…

「ライダー、頬にジャム付いてるぞ」

「え!?あ、…主殿が取って下さい、今手が離せないので」

何を言っているんだ…仕方なくティッシュを使い頬に付いたジャムを拭く、なんか頬赤くなってないか?

「…ヘッ」

美作?女の子がしちゃいけないような顔してるぞ?あとバーサーカー居なくなってから猫が禿げてるぞ

神永 side out

Report Page