全裸ディルド自慰行為ユッキー①

全裸ディルド自慰行為ユッキー①


(※完成してないけど先にスレが終わるかもしれないのでひとまず途中までを投稿)


 動揺を覆い隠すのに必要なのは敢えて別の感情として見せつけてしまうことだ。

 例えば悲しみを誤魔化したい時は、必死に涙を流すまいとするよりもたくさん笑ったせいで泣いたことにしてしまうべきで。

 恥ずかしさを誤魔化したい時は、体温上昇による顔の赤らみを淫らな性的興奮の顕れだと思わせればいい。


「うわぁ……國神くんのと同じくらい大きいね」


 衆人環視の下での蠱惑的なストリップを上演後、間髪を入れず追加されたそのままディルドで自慰行為をしろだなんて強烈な命令。

 正直羞恥のあまり叫び出したいほどのストレスとプレッシャーを雪宮に与えたそれに、けれど素直なリアクションをとることは許されない。百戦錬磨を装いきる茨の道を選んだのは己だ。

 妖しく艶やかに。掛け合わせて妖艶な笑みを浮かべ、屈辱感による頬の紅潮も眼球の潤みも発情として映るよう印象を塗り替える。

 まずはたっぷりと媚びを含ませた視線に色も乗せて、床に吸盤で貼り付けられたイボまみれの巨大な性玩具を見つめた。

 甘い指先で下方から先端までつぅと撫で上げれば、手淫を連想させる動きに誰かの生唾を飲み込む音が聞こえる。

 情事の痕跡が残る白い裸体を惜しげもなく晒した美青年と、エロティックを通り越してグロテスクの肩書きが相応しい大人のオモチャの組み合わせは、目に痛いほどの卑猥さだ。


「本物と違ってイボイボしてるし、これはいっぱい濡らさないと流石に入らないかも?」


 熱っぽく囁いて。あらかじめ道具箱から用意しておいた個包装の潤滑ゼリーを、いわゆる咥えコンドームのように唇で挟んでから手も使って封を切る。

 ボトルのローションも用意されていたが、それをこの男性器を摸したブツの上でひっくり返してベタベタにするだけでは芸が無い。悪趣味な下手人を満足させるにはもっといやらしい光景が必要だ。

 舐めても大丈夫と記された潤滑ゼリーをねっとりと口に含み、きっと昔々の陰間たちも通和散をそうしていたように唾液と混ぜ合わせる。しばらく舌の上で撹拌を繰り返せば、どろどろとした粘性のある蜂蜜じみた液体が出来上がった。

 そうして横座りからひょいと上半身を斜めに伸ばし、中途半端な女豹のポーズに近い体勢でディルドの上に顔が来るよう位置取る。わざとらしく髪を耳にかけて監視カメラからも顔が見えやすいようにして、雪宮は真っ赤な舌で桃色の唇をちろりと舐めた。


「んっ…………」


 閉じていた唇から小さな吐息と共に口内の潤滑剤を漏らし、雌犬のように突き出した舌先に滴らせる。ぽたぽたと、落ちていく先はディルドの亀頭だ。

 雪宮の喘ぎにも似た息づかいと、ゼリーと唾液の混ざり物がディルドを濡らす音は、それ自体に何かしらの催淫効果があるのではないかと思わせるほどゾクリとするものだった。下半身に血が集まる感覚がして、性癖を破壊されたくない者たちが慌てて目を逸らす。

 監視カメラの向こうの誰かを誘惑するのに集中している雪宮は、自分の痴態が守ろうとしている年下たちの一部にある種の被害を齎していることに気付かない。

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