兄姉弟の会話

兄姉弟の会話



アクア「旅行先、本当に良いのか?宮崎で。硝太は前沖縄行きたいとか行ってただろ」

硝太「いや、行きたいさ。行きたいけど…あんな観光客しかいないところでこんなズタボロな人間がウロチョロしていたらガラの悪い人達に身包み剥がされかねないから」

ルビー「偏見がすごいねー?まあ、私はせんせ…お兄ちゃん達とオフで気兼ねなく行けるのは嬉しいよ!」

アクア「…そうだね。さりなちゃん…ルビー、硝太わざわざ僕の雨宮吾郎の墓参りに付き合わせるのは悪いな」

硝太「なんて事はないさ。お姉ちゃんの恩人で兄さんの過去、だろ?なら雨宮医師は身内。天童寺さりなさんも同じ…2人が人生を終えた地で新たなスタートを切る、てのが大事なんだと思うよ?多分。

…ようやく兄さんも姉さんも、ようやく昔と決別して今に向かっていけるでしょ?」

アクア「そうだな…医者、もう一度目指してみようかな」

ルビー「役者、辞めちゃうの?」

アクア「…医者になるならな。だけどキリの良いところまではやりたい。アイと…母さんとの約束をきちんと果たしてからでも良いよな?硝太、ルビー」

硝太「良いと思う。兄さん賢いから」

ルビー「ゴロー先生みたいに、ううん、ゴロー先生より優しくて凄い先生になってよ、お兄ちゃん」

アクア「ああ、そうする。ルビーはまだアイドル続けるんだろ?」

ルビー「ママがやろうとしていたマルチタレントとして活躍したいなぁ」

硝太「姉さんならなれるよ、美人だし」

アクア「ああ。だけど演技と歌は頑張れよ。マルチにやるならな」

ルビー「分かってますよーだ!硝太は何かしたいことある?変に人脈作り過ぎたから何したいのかな、て」

アクア「確かにな。不知火フリルとの今後とかな」

硝太「あー…今度、彼方のご両親に会うことになってる。」

アクア「凄いな」

ルビー「マジで⁈」

硝太「だけど、お母さんに、まだ言えてないんだけどどうしたら良い?」

アクア「…おまえさぁ…色々言いたいが今から言いに行こう。ついて来てやる」

ルビー「隣で応援してあげる」

硝太「今から⁈マジで?ちょっと待って!心の準備!心の準備が!!」

ルビー「ミヤコママー?硝太がねー話あるんだってさー」

アクア「ミヤコ母さん、今後の話俺もしたいんだが、硝太が」

硝太「本当に待ってよ⁉︎ねぇ!」

ようやく兄に笑顔が戻り、姉も取り繕うのを辞めた日の穏やかな一幕。

Report Page