兄妹
前世で俺は人間の男だった。妹と出かけてた時、二人一緒に交通事故に遭ってしまい俺たちは気づけば俺は牝馬に、妹は牡馬に転生していた。そして今、俺の隣にいるのは俺の妹。前世では血の繋がった兄妹だったが馬に転生してからは別の親から生まれたとの事だ。だがそれでも俺たちが兄妹である事は変わりはない。
「アニキ〜どうしたのそんな顔して」
「ん、なんでもないよ」
ああ、この幸せな時間がたまらなくいい。俺はまた妹と一緒に過ごせる、だからどんな姿になっても大満足だ。
それから月日は流れ種付けシーズンに入った。俺と妹はレースで輝かしい戦績を収めたのでいい馬に種付けされるだろう。そしてその時が来た、厩務員さんに手綱を引かれ種牡馬施設まで移動する。相手の牡馬を待つこと数分、馬の足音が聞こえてくる。そこで姿を表したのは
「え...?なんでお前が......」
「えっ!?...もしかして私の種付け相手ってアニキ?」
どうやらそうらしい。人間たちからすれば仲の良い馬たちで種付けをするだけだが、俺たちからすれば兄妹で行為をするという超えてはいけない一線を超えようとするのだ。だが妹の方はすでに
「アニキ...私とシよっか...」
「ひっ...何で、そんな大きく...お、俺はお前の兄貴だぞ!」
妹のモノは凶悪な姿に変貌しており、目の前にいる雌を犯そうと一歩、一歩と近づいてくる。俺はその姿に恐怖してしまい、必死で抵抗しようとするがスタッフさんたちに拘束され抵抗が出来ないようにされてしまった。そして妹が俺の背中に乗りモノが陰部にあてがわれ──
「ひぃっ...!あ、あぁ...入って...くる...」
「あはっ!...アニキ...最っ高だよ!まさかアニキの子供が作れるなんて...!」
「え...?ま、待って!俺たち兄妹だろ...?そんなことしたらどうなるか...」
「今は違うでしょ?それとも私とするのは嫌?」
俺たちは兄妹だ。だが今は血のつながりは無く人間から見たらただの他人、だから妹にされるのも悪くない...と思ってしまう。
「嫌じゃ...ないけど...その、するなら...せめて優しくしてくれ...」
「ッ!アニキ!」
「こらぁ...!優しくしてって言ったのにぃ、ぅあぁああ...!、あぁ...でてるぅ...!」
中に生暖かい液体が入り込んでくるのがわかる。俺たちは最後の一線を超えてしまった。だが不思議と不快感は無く、むしろ別の感情が湧き出てくる。
(無事に産まれてきたら俺たちで守ってあげないとな...)
(私とアニキの子供...愛情たっぷり注いでいい子に育てないとね!)
その後、産まれてくる子供が大活躍するのはまた別の話。