僕の「推し」の話

僕の「推し」の話


<WARNING 初めに必ずお読みください>

・この記事は「Kumano dorm. Advent Calendar 2019」(https://adventar.org/calendars/4652

の3日目に投稿させていただく記事になります。このカレンダーに投稿された記事への感想は「#kmnac2019」でTwitterにどうぞ。                 前日の記事はArray-sanで「同釜会にOBとして初めて参加してきた」(http://genya0407.hatenadiary.jp/entry/dokama2019)                    でございます。こちらもどうぞ。

・折角なので僕が入り浸っている談話室の民にも協力を仰いでみました。 この記事の最後のパートにその成果が結集されているので、そこだけ興味があるという人は「目次」のURLよりその単体記事へどうぞ。

・この文章は筆者個人の主観的意見と実体験と、ある種の曲解によってのみ構成された、いわゆる自分語りの側面が強い長文になっています。       そういったものが苦手な方は今すぐ引き返すことをお勧めします。予防線張ったので、以下に綴られる文章を読んで不快感を得た場合であっても、当方は一切の責任を負いません。

<目次>

・序文

・「アイドルマスター ミリオンライブ!」について

・「アイドルマスター シャイニーカラーズ」について

・僕の「推し」の話

・僕の「担当」の話

・言語化する必要もあまりない話:なぜ推すのか

・結文

・おまけ:当談話室民のお勧めアイマス曲(ここだけ興味あるよって人はこちらのリンクからこの部分単体の記事へ→https://note.com/koreispen/n/ndd84037638e3

<序文>

 こんにちは。今年で寮に住み始めて4年目になります、Smith Alanです。別に有名な寮生でもなく、かといって寮自治に貢献してないとは言えないかなというぐらいには仕事している、どこにでもいる普通の寮生です。雑記帳で見かけたので、何となくポチっと登録しちゃいました。

 前日や前々日の人ほど技術系のことや人の興味を引くことは書けないので、もっと雑なことを雑に書きますね。出張版雑記帳スペシャルって感じで。

「です/ます調」はめんどくさいんで、以下はもう「だ/である調」で。

勢いだけで登録したはいいが、いざ書くとなると全然何書くかまとまらない。僕は極度の話したがりであり、煙たがられがちなぐらいにはいっぱい話したいことがあるはずなのに、いざ書いてみるとまとまりがない。       実はこの記事すらもう既に3回目の大改稿をしている。つい先ほど、書いてて気分が悪くなる文章が出来上がってしまったので頭を抱えているのだ。何だ「老害を嘲ってたら老害になった話」って。要はてめーが悪いだけの自己批判文ではないか。上手く書けるなら話は別だが、出来上がった文章を見てひとしきり嘔吐するようなものを人様に見せるのはまずかろう。うん、全消し。没だ。

 だが何か話したい気持ちだけが何やら心の中をさまよっているのは事実ではある。

 どうしよう。いっそ開き直って誰も興味が無いだろうことをつらつらと書き綴るか。趣味の話でもいいらしいし。じゃあその話をしよう。

僕の趣味は幾つかあるが、最近一番やりたい/やってるのは他人の身の上話を聞くことである。他人の人生って意外と面白いことが沢山あって、聞いていると価値観の相違に驚かされたりして、自分の中の見方が深まることもある。或いは、どこかで使える話のネタとかが転がっていてまさに宝の山だったりする。あと、単純に話が面白い人の身の上話はつい長く聞いてしまいがち。話し方のテクニックとかも意外と盗めたりするのかもしれない。

 それとは別に、自分の身の上話を他人にするということも好きだ。どうやら人間の不変の欲求として承認欲求はあるらしく、自分の話をすることで他人に自分を理解してほしいという思いが強いのだろう。或いは僕もそれなりに面白い出来事を経験してきた自信はあるし、それで他人を面白がらせられたら嬉しいっていうのもどこかにある。最近は僕が所属する同人サークルの元サークル長と「推し」についての話題で盛り上がり、ついつい飲み過ぎながらも意見を交換できたという素晴らしい出来事もあったし……。

天啓。

 そうだ、「推し」の話をしよう。

読者諸氏にもいるだろうか、「推し」なる存在。中高生の頃から追っかけてる芸能人がいるとか、よく見るアニメ作品に好きなキャラがいてとか、或いは、もっと身近に凄い頑張ってる同級生がいてとか、っていうのもそうだろうか。とかく、応援したい存在、好きな存在、憧れの存在、そういったものの総称が「推し」なのだろう。

 僕はそういう「推し」の話を語っている人を見るのが好きだ。もしかしたらそういう話をする場合って、半分くらい「自分に酔ってる」面もあるのかもしれないが、その根底には応援したい存在への純粋な愛情、思慕の情が現れているように思う。だからか、「推し」について語る人々の顔は幸せに満ちているし、文字で綴る人達も、文章の端々にその感情がにじみ出ていて微笑ましい。

 何故、彼らはその存在を「推す」ようになったのか。経緯は?手法(語る/二次創作する/ライブに行く等)は?同士(同じ推しをもつ人々)のことはどう思ってる?その推しのどんなところが好き?

 そういった話で夜を明かすの、悪くない。知っている作品・ジャンルならもちろん知識を持って聞けるが、知らない作品でも「推し」を知って欲しいと思って話しかけてくる相手は基礎知識から丁寧に教えてくれることも多く、事前説明が無くてもどんなところが好きなのか、っていうのは分かりやすい。何より幸せそうなのでこっちも温かい気持ちになる。

 後は、「推し」という概念についてそのもの話をすることもある。例えば「嫁」と「推し」はどう違う、作品による「推し」というワードの変化、といった話題だ。この辺は何というかふわっとした話で終わりがちなのでもう少し詰めた話とかできてもいいのかなという風に思ったりするが、今回は省く。

読者諸氏の中にも、もしかしたら他人の「推し」の話を聞きたい!って言う奇特な方がいるかもしれない。だからそういった人々に向けて、僕の「推し」の話をする。それだけだと味気ないかもしれないので、個人的な「推し」についての考察(とは名ばかりの感想文)を綴ろうと思う。これはある種のエッセイなので根拠を求めないでほしい。あと、ここで書くことは全て個人の感想であり、一切の押し付けをしないことをここに明記しておく。

 長くなるので、もし途中で飽きたり気分が悪くなったりしたら、適度に読み飛ばしてくれて構わない。それでも辛ければ、どうか美味しいものを食べてゆっくり寝てほしい。どんな時でも食事と睡眠はあなたの味方だ。

では、改めて始めていこう。

「アイドルマスター」(以下、アイマス)シリーズをご存じだろうか。プレイヤーの分身である「プロデューサー(=「P」とアルファベット一文字で略されることも多い)」と、その事務所に所属するアイドル達との交流をメインとしたシリーズ作品である。今年で14年目を迎える長寿コンテンツだ。

 友人曰く、「国内最大級の沼コンテンツ」とのことだが、この形容はあながち間違いでもない気がする。このコンテンツについて一から十まで説明していると時間がいくらあっても足りないため、今回重要になってくる2タイトル「アイドルマスター ミリオンライブ!」(及び派生元となった旧作)と「アイドルマスター シャイニーカラーズ」について軽く説明をした後、僕が「アイマス沼」にハマるきっかけになった話と、「推し」の話、それについての考察を述べる。今一番知名度がある(ような気がする)「アイドルマスター シンデレラガールズ」や「アイドルマスター sideM」などについて今回は説明を省くため、興味がある方は是非近くのPたちに聞かれたし。偏見だが多分各談話室に一人はいる。

 僕の自分語りに微塵も興味が無い方は、せめてこのコンテンツ説明の部分だけでも読んで知識を持ち帰っていただければ幸いである。一応調べながら書いているが、説明に間違い/特異解釈などが無いとは言い切れないので、興味を持った読者諸氏は是非自分で調べていただければと思う(投げやり)。あと、既にこの辺の知識がある方は多分知ってることしか書いてないので次からの2項は飛ばしてもらって構わない。

<「アイドルマスター ミリオンライブ!」について>

 元々、アイマスシリーズは2005年7月にゲームセンターのアーケードゲームとして稼働を開始した。プレイヤーは芸能事務所765プロ(ナムコプロ)の新人プロデューサーとして、9人のキャラクターから1人を選び、彼女たちをトップアイドルに導くことを目的にゲームを進めていく。可愛らしいキャラクターたちや、メディアミックス展開などの効果もあってかどんどん支持は広がっていき、Xbox360やニンテンドーDS、プレイステーションシリーズなど家庭用ゲーム機にも進出していく。その過程で9人だったキャラクターは、1人が双子キャラだったことが判明して10人になり、Xbox360版に新キャラが増えて11人と増え、2011年発売の「アイドルマスター2」(以下、アイマス2)では更に2人増え13人のアイドル達がメインキャラクターとして描かれるようになった。同年に放映されたアニメ版では彼女たちがトップアイドルになるまでの軌跡が描かれている。

 GREEのソーシャルゲーム「アイドルマスター ミリオンライブ!」(以下グリマス)はこのアイマス2以降に確立された13人のメンバーの物語の系譜を色濃く受け継ぐ作品として、2013年にサービス開始となった。元の13人に加え、個性豊かな37人の新メンバー(!)が追加され、事務所に併設された「765プロライブ劇場(シアター)」をメイン舞台として彼女らの交流を描く育成ゲームとして始まった。その過程で、先の13人は「765PRO ALLSTARS」(以下AS組)、追加された37人は「765PRO MILLIONSTARS」(以下シアター組)と便宜上分類されることになる(この分類はファン主体で、公式からこうしたワードで区別されたことは無い(はず))。グリマスは2018年3月を以ってサ終してしまうことになるが、この作品の流れを継いだ「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ」(以下、ミリシタ)が2017年6月末にサービス開始され、こちらは未だ健在である。

 ミリシタではシアター組の方に新たに2名のキャラが追加され、52名のキャラクター達が織りなす物語を楽しむことになる。また、グリマスではどこか曖昧だったAS組とシアター組の関係が明確に先輩と後輩として規定され、まさに再始動という形になった。グリマスの方で展開されたCDシリーズに収録されている曲や、ミリシタに入ってから展開されたCDシリーズの新曲などを、ストーリーにあわせて音ゲーで楽しめるという部分がメイン…とされている。難易度はスマホ音ゲー界隈ではかなり低め。

 グリマスと少し性格付けが変化したキャラクターがいたり、グリマス時代のストーリーに加え、ミリシタで新機軸の切込みが入ったストーリーもあったりするので、グリマスを全く知らないという人でも問題なく楽しめる。


<「アイドルマスター シャイニーカラーズ」について>

 2018年4月に、株式会社BXDが運営するHTML5新プラットフォーム「enza」でサービスが始まったアイマスシリーズの(現状)最新作が「アイドルマスター シャイニーカラーズ」(以下、シャニマス)である。

 シャニマスは既存シリーズとの繋がりは皆無に等しく、全く新しいキャラクター16人(後に3人の追加キャラがあったので現在は合計19人)との交流をメインに進む、「アイドル育成&ライブ対戦」ゲームである(公式表記)。プレイヤーは芸能事務所「283プロ」(ツバサプロ)の新人プロデューサーとして、規定期間内にアイドルをプロデュースして、オーディションを勝ち抜き、新人アイドルの頂点である「W.I.N.G.」という大会の優勝を目指すというのが大枠のストーリーの「W.I .N.G.編」を攻略したり、「ファン感謝祭編」という別ストーリーを楽しんだりしながら、他プレイヤーとのバトルである「フェス」をこなしていくというのが大体のゲームシステムである。

 近年の展開が音ゲーメイン(と取られてもおかしくなかった)だったアイマス界隈において、ある意味で原点回帰に近い作風となったことを評価する古参Pも多い。

 特筆すべき点として、登場するアイドルは必ず特定のユニットに所属しており、ユニットの枠を超えた交流はあまり多くないという部分が挙げられる(ないわけではない)。グリマス/ミリシタとの比較でいうと、グリマス/ミリシタはアイドル同士がユニットを組むことは多いが、そのほとんどが流動的であり、一つのユニットに所属していることをアイデンティティとすることは少ない。一方シャニマスは開始から現在まで、そのユニット単位でストーリーが進行することが多いため、ユニット名とアイドルが強く結びついている(僕は詳しくないがsideMもそういう形式らしい)。これにより、ユニット単位での個人の掘り下げが深まる、ということが意図されている。

<僕の「推し」の話>

 前提の整理が終わったところで、本題に入ろう。まずはミリシタの話から。

 僕がアイマスを知ったのは、上述のグリマスがサービスを開始したくらいの時期にあたる。高校時代、友人にAS組の一人である「高槻やよい」の画像を見せられ興味を持ったのが全ての始まりで、そこから高校近くにあったT○UTAYAでCDを借りては聴き、新作のCDが出るとあらば少ない小遣いで購入したりしていたが、父親が非常にソシャゲを目の敵にしており、その影響か僕自身もソシャゲにあまり良い印象を持っていない人間だったので肝心のグリマスに触れることは無かった。

結局僕は、大学に入り親元を離れてからサービス開始したミリシタの方でキャラクター知識を深めていくことになる。また、僕が入寮以来ずっと出入りしているB4談話室はゲーム設備が非常によく整っているため、ミリシタと深く関係のある旧作のアイマスシリーズに触れることもできた。2014年発売「アイドルマスター ワンフォーオール」(PS3)や、2009年発売「アイドルマスターSP」(PSP)など、AS組が先輩では無かった頃の話などは、また違った魅力を持っていた。そういえば、Xbox360版のアイドルマスターのソフトも最近の談話室清掃の甲斐あって見つかったのだが、肝心のハードが無い。誰かXbox360を持ってて、貸していいよという寮生がいればよいのだが…。

話を戻そう。

 CDシリーズでそのキャラのソロ曲やユニット曲を聴き、ミリシタでキャラの背景を知るうちに、自然な流れで僕にも「推し」が出来た。アイマス界隈では「推し」のことを「担当」(自分の担当アイドル、というニュアンス)と言い換えたりする。そして、そのアイドルが自分の「担当」であることを示すために「〇〇(担当アイドル名)Pです」という自己紹介をすることも多い。しかし、僕の場合はどこかこの「担当」という言葉に引っかかりを覚えており、簡単に言えば、「その作品で一番推してるキャラ」しか「担当」という言葉を使って形容しない状態になっている。                    他の人が「推し」と「担当」を同義語として使っているのは別に違和感はないのだが、自分がそれを使うことに抵抗がある……という感じである(めんどくさいやつだな、という誹りは甘んじて受け入れよう)。

 ってことで、僕には「推し」は沢山いる。例えば、シアター組の一人である「矢吹可奈」というキャラクター。グリマス、ミリシタ共に「歌が好き」という一面が強く強調され、「日常を何でも歌にして歌ってしまう」という行動にそれが良く表れている。グリマスでは同じく歌に関して想いの深いAS組の一人「如月千早」との交流がメインで描かれ、アニメ版から派生した2014年の劇場版ではアイドルへの憧れという側面が強調され、特に思い入れが強いAS組の一人「天海春香」との交流が描かれ、ミリシタではそれらの「いいとこどり」のような形でAS組全体への憧れが描かれている。

 僕が思う彼女の魅力は非常にシンプル、「歌が好き」という点にある。彼女のソロ曲は現在までに3曲登場しているが、そのすべてが「歌うことについて歌った歌」なのである。特に2曲目である「おまじない」は個人的に思い入れが深い。「地球をぐるりと一回りして背中を押すよ」といった落ち込んだ人、怯える人を元気づける応援歌のような歌詞もありながら、「本当は臆病な私へ 昨日の私より」といった自分を奮い立たせる歌詞も見え、彼女の優しさや強さを垣間見ることができる。他2曲ももちろん好きだが、これがイチオシ。そんな彼女に「応援」されたからこそ、暗澹たる受験期を乗り越えられたと本気で思っているわけで、思い出補正の強さから人にお勧めしがちな曲ではある。

 元々僕自身が歌を歌うことが好きだったのもあってか、歌がさほどうまくはないが歌うことを純粋に愛する可奈の姿に共感したのもあるだろう。知った当時から今まで、大事な存在だ。

 この調子でミリシタでの推しについて語っているとこれだけで紙幅が恐ろしいほど割かれるので、名前を挙げるに留める。ミリオンライブシリーズの顔役「春日未来」、古いタイプの中二病系文学少女「七尾百合子」、踏み台を持ち歩く元子役の年少アイドル「周防桃子」、ヤバいほどの心配性なところが可愛い「白石紬」(以上全員シアター組)……など。

 もしかしたら雑記帳でこの子たちについて適当に書き綴るかもしれない。

シャニマスでの推しの話をする。

 シャニマスはサービス開始当初から今まで、適当にゆるりと続けている。全てのイベントを走るわけではないが、「推し」が絡んだ時だけはちょっと真面目に頑張っている。

 「櫻木真乃」というキャラクターについての話をしよう。シャニマスの顔役としてプッシュされがちなキャラクターだったりするのだが、実はこれまでコンテンツの顔役に選ばれてきたキャラクターの中ではちょっと変わったキャラクターだったりする。

 ズバリ、少し気弱な面が強調されているのである。この顔役に当たるキャラクター達には大抵赤/ピンク系のイメージカラーが割り振られ、「普通の系譜」なる俗称が付けられていたりするのだが、これまでの元気/正統派といったキャラ付けとは少しそれた、「気弱」を中心とした性格付けに目がいった。また、その声質も非常に特異であり、これまでの「普通の系譜」よりも圧倒的に儚げな声で歌うのだ。櫻木真乃の所属するユニット「イルミネーションスターズ」は彼女を含め3人で構成されているが、パンチのある力強い声質のメンバー、どこかクール系の声質のメンバーの声と上手く調和して1つの曲を形作っており、これまでの看板ユニット(イメージカラーが赤系、青系、黄系の3人ユニットのことで、通称「信号機」と呼ばれることが多い。どのアイマス作品にも必ず1つはある)にはなかった形の表現になっているのが非常に面白い。

 性格付けの話は先ほどもしたが、この何というか守ってあげたいという感情、いわゆる庇護欲を呼び起こさせるそうした性格付けに僕は非常に弱く、彼女に興味を持つまでに時間はかからなかった。シャニマスの初回ガシャは確定まで無限回の引き直しが可能なタイプなので、そこで彼女のSSRを頂いたのだが、それを編成に組み込んで見たストーリーの時にもうオチたという感じである。シャニマスは絵が上手いと評判だったりするが、その上手い絵を使った彼女の画面いっぱいの笑顔。気弱で、人と話すのがあまり上手く無くて、だがどこか芯の通った彼女の姿に魅かれていた心の内が、それで一気に爆発した。

 結果、僕はひたすら櫻木真乃をプロデュースし続け、W.I.N.G.編の大目標である優勝、及び特定条件下での優勝で解放されるトゥルーエンドを見るためにおおよそ3か月ほどの時間を費やすこととなる。初めてトゥルーエンドに到達したのは大学の講義中だったのであまり強く喜べなかったが、S教授への申し訳なさと、悲願を達成した感動に打ち震えたのだった。大学に入ってから心からの興奮をした、数少ない出来事の一つである。

 他にも、高校生と見間違うほどの高身長ながら、その内面は純真無垢な小学生である「小宮果穂」や、バッドガールのような雰囲気ながら根は真面目で頑張り屋な「西城樹里」といったキャラクターも推していたりする。シャニマスは結構「王道からちょっとズレた」なキャラ付けの子が多く、一歩間違うと魅力が十全に伝わらないような子も多いのだが、それを上手く描いているのはコンテンツの蓄積があってのことだろう。普段から感謝しっぱなしである。

 両作品への恩は、課金とメディア展開作品(主にCD)の購入で返していきたい。

<僕の「担当」の話>

 続いて僕の「担当」の話をする。現在はミリシタに1人、シャニマスに1人、僕が「担当」と呼んで強く推す存在がいる。彼女らへの想いと、何が彼女らを「担当」たらしめたのかを綴ってから、この長い文章の締めに入ろうと思う。

 ミリシタの方の担当は「天海春香」だ。旧作からずっと、アイマスシリーズの顔役として存在感を示し続け(というと語弊があったりするのだがそれは置いといて)、ミリシタになってもAS組の中心存在として描かれることが多々ある、頭に結んだ二つのリボンがトレードマークの高校生の少女だ。お菓子作りが特技で、よく仲間にクッキーなどを振舞う描写もある。一日一回、何にもないとこでもコケるドジっ子のような一面を持つ。

 性格面の話をすると、初期作品の頃は今より「元気」の一面がフィーチャーされがちであったとされる(初代に直接触れていないのでここは伝聞形)が、2009年「アイドルマスターSP」ぐらいからそういった面は控えめになり、どちらかといえば「元気はあるけど落ち着いた印象のドジっ子」ぐらいの性格になり、後輩が出来たミリシタの時間軸ではシアター組を気に掛けつつ、導く存在として描かれることも多くなってきた。ミリシタ登場の2枚目恒常SSRのモチーフが「羊飼い」であったことからもそれが窺える(「羊飼い」は聖書のイエスが「善き羊飼い」と呼称されているのにはじまり、現代に至るまで「導く者」のモチーフとして知られている。そもそも「迷える子羊(=ストレイシープ)」なる言葉があるのは、導き手としての羊飼いのイメージと関連しているからだろう)。

 僕が思う彼女の魅力は「他人を思いやる優しさ」にある。アイマスのキャラは大体ほぼ優しいだろという考え方もあるだろうが、ナチュラルに他人を気遣う言葉が出てくる優しさとすれば、彼女特有とはいかないまでも普遍性はグッと減るのではないだろうか。アニメ版で歌声を失った如月千早へ真っ先にアプローチを掛けたりしたところや、グリマス/ミリシタのコミュ(≒ストーリー)でもそれが現れている。特にグリマスにおける「リコッタ」というユニットのコミュでは、7話の重要な展開である「のり子による桃子への説教」があった後、「あせらなくていいんだよ。不安にならなくていいんだよ。桃子ちゃんの居場所は、いつでもここにあるんだから」という一言で桃子を焦りから解放し、受け入れる優しさが物語を前進させるキーになった。こういった節々に現れる優しさが、彼女の魅力を形作る大きな要素なのだ。

或いはミリシタの話から少しそれるが、アニメ版における「停滞からの前進」の流れに深く感じ入ったという面もある。知名度が上がるにつれて、どんどんバラバラになっていく765プロの仲間たちの間柄を危惧し、その迷いからプロデューサーに大けがをさせたことで一時彼女は「停滞」する。しかし、その数話前で千早に差し伸べた手が帰って来たり、幼少期の自らの幻影を見て原点を思い出したりしたことがきっかけとなり、再び彼女は「前進」することになる。仲間との絆の形を再確認/再構成することで、停滞を前進に変えたのだ。また、彼女のソロ曲の中でも特異なテーマを歌う「笑って!」という曲も、「過去の思い出に囚われ前進を躊躇う少女が、雨の日に想い人を見かけたことで今一度再起する」という流れだったりして、僕が「『停滞』と『前進』の象徴」として彼女を見るのに一役買った。そして、このどこか切なさを持った展開が、僕の目に映る彼女を一層輝かせたのだと思う。

「かつての迷いを振り切った少女の、後輩をいたわる優しさ」、一言でまとめるならこういったところだろうか。ミリシタの推しをAS組から挙げることを疑問に思った方もいたかもしれないが、要は「過去作を踏まえて」「ミリシタだからこそ」僕は天海春香の担当を名乗っているつもりなのである。

シャニマスの担当の話をしよう。「芹沢あさひ」だ。

 彼女は「ストレイライト」というユニットの一員であり、メンバー最年少の中学2年生ながらユニットのセンターを務めることになる。理由はそのずば抜けたダンススキルにあり、一度見たステップの再現ができたり、より高みへの研究心など、ダンスの才能と努力の才能を併せ持ったある意味のチートみたいな能力を持っていたりする。その研究心、或いは探究心とも呼ぶべき心の在り方は周囲の事物にふんだんに向けられており、ストーリー中だけでもクロスワードや知恵の輪をやっているし、或いは特定カードのストーリーだと、自販機の内部構造や雲の見え方、クワガタの飼育方法とか捕まえ方といった本当に幅広いジャンルに興味が向いている。周囲に興味が向きすぎるせいで、見知らぬ人にも積極的に話しかけに行ったり、目を離すとどこかへ行きそうだったりと行動力にもあふれている。反面、極めたものへの冷めやすさもあったりするが、劇中でそれが主題になっているのはファン感謝祭編ぐらいなもので、それ以外は純粋な好奇心が魅力として描写されているように感じる。

 シャニマスのコンテンツ展開的な話をすると、この子はシャニマス1周年前後くらいに追加された3人の追加キャラのうちの一人である。今までアイマスにいそうでいなかった気がするキャラ付けの黛冬優子、ファンとプロデューサーが見る姿が全く違う和泉愛依という何とも良い意味でアクの強い2人と「ストレイライト」というユニットを組んでいる。超個性派集団にして、今までこんな結束の仕方をしたユニットが他に思い当らないくらいに不思議なバランスの上でまとまった3人組の魅力が知りたい方は、pixivにキャプション芸の上手いAventadorさんという絵師さんがいるのでその人の長文を読んで欲しい。僕が書くより圧倒的に深いことを分かりやすく書いてるんで。あとあの人のシャニマス漫画は面白いのでアイマス知らない人でも読んだらいいと思うよ。

 説明が長くなったが、僕の思う彼女の魅力は「何にでも興味を持つ姿勢と、疑問を追求する態度」である。先にも述べた通り、クロスワードから自販機の内部機構までなんにでも疑問を持つ態度だったり、あの雲が何に見えるやらと思案する、ある種の若さに起因する瑞々しい感性だったり、そういった部分に僕は魅かれた。何かに真剣に取り組む人の悩む姿や、何かを閃いた時の嬉しそうな声や仕草に特別な魅力がある……ということを理解してくれる人が果たしてどれくらいいるかは分からないが、とにかくそういう部分が僕の心に触れたのである。まだ実装から日が浅いためカードは多くないが、それでも例えばSSRの「ジャンプ!スタッグ!」というカードの演出は非常に良い。普段はどこか暗い青色を湛えた瞳の彼女が、電柱の上のクワガタを捕まえようと必死に格闘し、ようやく手が触れたその時、その瞳がどんなに晴れた空よりも美しいスカイブルーに変わり、その顔に達成感に満ちた笑みを浮かべるのだ。あの表情が何より美しい。

 また、「これからの展開の可能性の広さ」ということもある。何にでも興味を持つ、積極的に人とのかかわりを持つ、ということはそれだけ様々な世界に触れるチャンスを持つということになる。公式展開におけるこれからの可能性や、或いは二次創作における多様な展開に期待ができるのではないだろうか。これからの彼女の瞳に映る世界を想うと、ワクワクせざるを得ないのである。

<言語化する必要もあまりない話:なぜ推すのか>

 「推し」と「担当」についてのお気持ちを綴ったところで、もう少しだけ自分の考えを整理してから結部に入りたいと思う。

僕は「推し」に、そして「担当」に何を求めているのだろうか。

ここ最近、色んな人の「推し」についての話を聞いてきた。単に「推しが可愛いんです!」と楽しそうにアピールしてくれる人もいれば、「俺はこういう視点から物事を見ていて……」と新しい見方を提示する人もいてなるほど勉強になるや、と思ったこともある。特に面白かったのは「自分はどうしても作品世界のキャラクターに”自分”の介入があるのが苦手」って言ってた友人の話で、端的に言えば夢小説とかそういった類のものが苦手だと言っていたのだが、要は話者の介入無く完全な第三の視点から物語を見たいという考え方だろうか。アイマスのPにも公式の性格以外は完全に違和感を覚えるっぽくて、Pに自分を当てはめがちな僕とはある意味正反対な考え方だ。 本当に興味深くて、彼とは一夜使って対話してみたいと思っていたりする。

 同じ「推し」というテーマで話していても、こうして考え方の違いを意識させられることは多い。だからこそ例えば彼の、そして他の人の見方に立脚した時、どういう理由で「推し」を推すのかというのは気になる所ではある。

推し始めるパターンにはどのようなものがあるのだろうか。まずは僕の話から、それから僕の周囲の状況を鑑みてパターンを考えてみようと思う。

僕が「推し」を見つけた理由というのはシンプルというか、まずは「共感性」に端を発する。まったく得体のしれない趣味特技や性格の人間より、何か1つでも自分と共通点のあるキャラクターの方が同じ目線に立ちやすいと思うのは自然なことだろう。先に挙げた矢吹可奈とか天海春香は「歌うことが好き」という大きな要素があったし、或いは櫻木真乃には「人と話すのが得意ではない」という要素がある。自分も歌うことは好きだし、見知らぬ人と会話は弾まない方だ。自分と似たところがあるから目が行き、推し始めるというパターンが僕には多い気がする。ただ、意外なほど僕の周囲にはこのパターンがいないように思えるので何だか不思議な気分だ。

 また、僕はこのパターンで推し始めたことは少ないのでいまいち実感がわかないが、「見た目」から入るのもありうる。これも当たり前だろう。友人たちと話していても「(自分の「推し」に対して)こいつは私を顔でオトした女だ」とか、「推しの顔が良い」とかそんなワードが飛び交う。そりゃ美人の方が好きになりやすいだろうな、目をひきやすいだろうなと思う。でもこれには落とし穴があり、つまりは好きになったから顔が良いと感じてしまうのではないか、という点だ。何か別の理由で推し始めて入れ込み過ぎると、あばたもえくぼになったりするのかもしれない。顔が先か推しが先か……。

 或いは庇護欲から、と想定できるパターンも僕の周囲には多い。端的に言えば「年少キャラ」とか「気弱キャラ」に対して、「守ってあげたい」という感情から気になり始めて、最終的に推すに足る魅力の存在に気付く、というパターン。「しっかりもののロリがええねん」と言っていた友人もいた気がするが、それも多分「ロリ(≒年少キャラ)はしっかりものであってもどこか弱い面が描写されるし、なんなら年少であることでその弱い面への愛おしさが強調される」ということなんじゃないのだろうか。完全に僕がそうなのでそうなんじゃないかと思っただけだが、異論があったらそれも聞いてみたい。あるいはこれとは逆に、普段はしっかり者のキャラクターの、時折見せる弱い部分への庇護欲はこのパターンに分類されると思っているが、これはちょっと他の人の意見を仰ぎたいところだ。「ギャップ萌え」の一形式として見ると、全く同じとも言い切りがたいところであるし。

 あと「特に推しを決めてなくて、最初に引いたガシャのSSRから推し始めた」っていうパターンも見かけたことがある。詩的に言うなら運命のいたずらってことになるのだろうが、ことアイマスに限定するのならば確かにみんな何かしらの魅力を持ったキャラクターなのは間違いないので、たまたま最初に引いたSSRのキャラの魅力が自分の求めているものと合致するものだった、ということだろうか。それとも、やっぱり最初に引いたSSRだからこそ何とか魅力を探してみようと思うものなのだろうか。

 或いは、先ほど友人諸氏と話していたら、「カードを引くまで興味なかったけど、引いたら急に推し始めた」っていうのもあり、これは前述の顔が良いパターンや共感パターンに収束していくのかな、とも思う。

 多分まだまだパターンはあるんだろうけど、今のところ思いつくのはこの辺だ。

で、そうやって「推し」が増えてきて、その中から自然と「最推し」が出てくる時、何が自分の中で他の「推し」と違う存在として認識されるのだろうか。この部分こそ他人の話を聞いてみたいところであるが、そもそも「推し」にランク付けとか無粋なりという人もいてああなるほど、そういう人もいるんやと思うわけだが、とかく「最推し」的なものがある人には、(純粋な興味から)その理由を訊いてみたいところだ。

 例えば僕の場合、それは「自分か欠けているものを持つ存在」であること。

 天海春香は「分け隔て無い優しさ」を、芹沢あさひは「何にでも興味を持つ」という側面を持つ。この2つは僕に無いものであり、かつ、僕が欲しいと望みながらも手に入らなかったものだ。きっと僕はこれから先、分け隔てなく人に平等に接することはできないし、興味の無いことに積極的に関心を持つこともきっとない。それをしようと努力をして、失敗を続けてきた。凡夫にはどんなに望んでも手に入らないものであることも理解している。でも、だからこそ、あったらいいなと心のどこかでは望んでいる。

 端的に言えば、それは「憧れ」なのかもしれない。妬みではなく、純粋な憧れ。現実に存在しえないだろう、ある種のイデア、完璧な存在への憧憬が、彼女たちを愛し、応援したいと思う最大の原因なのではないだろうかと思う。

 

 ある「推し」を知っていく過程で、何かがトリガーとなり他の「推し」とは違う強い感情を持つことがあり得る。「性癖に刺さった」という一言では実は終わらないほど、その過程は面白いことも多いんじゃないだろうか。或いはその刺さった「性癖」なるものについて、自分なりの源流を辿ってみるのも、現在の自分の「推し」状況を俯瞰して面白がるのには良いのかもしれない。

<結文>

 長かったこの話も、これで最後である。ここまで読んでくれた方に最大級の敬意と感謝を送りたい。空樽ほど高い音を立てるとはよく言うが、まさにこんな愚か者のどこか軽い言葉に付き合ってくれてありがとう。今しばらく、終わりまでお付き合い願う。

僕の「推し」について、本当に主観的な目線から自分でも気持ち悪いくらいに思いのたけをぶつけてみた。Word君によるとおまけを含めた全体の文字数は17500字ぐらいで、来年書く卒論が大体20000字だというから、それに肉薄する程の文字数になってしまっているわけで、自分でも何でこんなことになったのかドン引きしている。ともあれ、普段の雑記帳だとこんなに長いことは物理的にも時間的にも書けないので、こうした機会をくれた企画者には感謝の念でいっぱいである。読む人がいるかどうかは別問題だが。

 明日以降何か書く人もいると思うが、寮生のパトスが詰め込まれた文章というものを僕も読んでみたい。企画者が言っていたように僕も「寮生の文章が読みたい」し、雑記帳の延長としてこの企画を楽しみにしている。隣人が何をして/何を思って生きているのか、その一端を垣間見られるというのは、どうしても面白いことのように僕には思えるのだ。僕にとって「推し」を語ることがそうであったように、あなたが語りたいことを聞かせてほしい。

最後に改めて。

 あなたに「推し」はいるだろうか。

 いてもいなくても、それは大したことでは無い。或いはいたとして、推しの魅力が言葉で説明できなくても、それはあなたの愛が浅いことにはならない。別に誰かに愛を示す必要もなければ、黙々と推し続ける必要もない。 ただ、「推しが好き」って気持ちがどこかにあれば、それは全く以って恥ずべきことでは無い。自分に出来る範囲でグッズを買ってコンテンツを支えるなり、人に布教するなり、あなたの心に正直に「推しへの愛」を貫いてほしい。

 余計なお世話かもしれないが。

長時間のお付き合い、誠にありがとうございました。何も得るものはないと思いますが、もしどこかでお会いしたらあなたの「推し」の話を聞かせてくれたら嬉しいです。

 明日の記事は…今のところないですが、明日以降の記事もお楽しみに!

<おまけ:当談話室民のお勧めアイマス曲>

 アイマス曲はその数が多い。CD展開も盛んであり、正直後から参入した僕としては全ての曲を拾いきることは恐らく不可能だと思っているし、なんなら同じ曲のバージョン違いとかも含めるとより大変だろう。ジャンルを区切ってようやく何とかなるか、ぐらい。

 そんなわけで、一人だとすべての曲を拾いきることは無理だが、周囲の友人たちは守備範囲がそれぞれ違うため、当談話室のアイマス曲事情はそれなりに充実している。この間はライブ物販のCD(分かる人向けに言うとミリシタの「SOLO COLLECTION 07」のこと)3種類を、僕と後輩と同期がそれぞれ1種類ずつ買ってシェアするということもあった。3人の興味が上手いこと分散したことで発生した奇跡のようなものだ。そうでなくとも、いつの間にやら相互布教の文化が根付いたため、誰かが新発売のCDを買ってきて全員に聴かせたり、この間はついに布教用のCDを買ってブロック外のオタクにばらまいたりなどの珍現象が発生していたりする。

 そんな当談話室民のお勧めアイマス曲を訊いてみたので参考にされたし(歴は大体みんな同じくらいの時期に僕が沼に突き落として始めてるので2~3年ぐらいという人が多い)。また、確認できるものについては出来る限り公式視聴動画のリンクを貼っておいた。是非聴いてみて欲しい。

まずは、在寮6年目になるベテラン寮生P(現在はミリシタを主にプレイ)からのお勧め。コメントも頂いてるのでそれも掲載する。

・「GO MY WAY!!」

 Xbox360版での追加曲。幾つかのCDに様々なバージョンが収録されているが、一例としては2013年9月18日発売「THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS+ GRE@TEST BEST! -THE IDOLM@STER HISTORY-」収録。このバージョンの歌唱メンバーは天海春香(CV:中村檜里子)、高槻やよい(CV:仁後真耶子)、水瀬伊織(CV:釘宮理恵)。作詞はyura、作曲はNBGI(神前暁)。

 コメント:みんな知ってるね(威圧)。思わず口ずさんでしまうポップなフレーズと、とにかく前向きな歌詞が元気付けてくれます。自分への応援歌に是非。

・「隣に…」

 Xbox360版での追加曲。幾つかのCDに様々なバージョンが収録されているが、一例としては2013年12月18日発売「THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS+GRE@TEST BEST! -LOVE&PEACE! -」収録。このバージョンの歌唱者は三浦あずさ(CV:たかはし智秋)。作詞は貝田由里子、作曲はNBGI(椎名豪)。

 コメント:キング(筆者注:曲を歌っているたかはし智秋氏のこと)の歌が上手いです(こなみ)。アイドルソングだと思ってるとエモさで死にます。2000年代のバラードが好きな人はぶっ刺さる。

・「恋心マスカレード」

 グリマス時代の曲。2014年3月26日発売「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER PERFORMANCE 12」収録。歌唱メンバーは二階堂千鶴(野村香菜子)。作詞は唐沢美帆、作曲は増谷賢。

 コメント:「キミは強い子なんて 決めつけたりするから 『あなたなんかタイプじゃない』 素直になれない私」。仮面を被って生きている女の子の歌。この曲が刺さったら二階堂千鶴をよろしくお願いします。

試聴URL(https://www.youtube.com/watch?v=NcGMlOVPgb4)

続いては入寮4年目の同期P(現在はミリシタを主にプレイ)からのお勧めである。

・「P.S I Love You」

 グリマス時代の曲。2017年1月11日発売「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER FORWARD 02 BlueMoon Harmony」収録。歌唱メンバーは篠宮可憐(CV:近藤唯)、天空橋朋花(CV:小岩井ことり)、二階堂千鶴(CV:野村香菜子)。作詞は唐沢美帆、作曲はラムシーニ。

 コメント:歌詞から曲中の登場人物の死別が推定できるようなちょっと暗めの曲が好きなので推しときます。可憐ちゃんのソロバージョンもおすすめ(筆者注:この人は可憐Pである。また、ここでいうソロバージョンとは「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER SOLO COLLECTION06」収録の可憐ソロのこの曲のことを指す。ライブ物販のため現在は入手困難だが、たまに近所の〇しんばんとかに置いてあったりするので探してみてはどうだろうか)。

 試聴URL(https://www.youtube.com/watch?v=A5PquQG5UA8)

次は卒寮済みの先輩P(現在はデレステ(ソーシャルゲーム「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」のこと)を主にプレイ)から。

・「Needle Light」

 デレステの曲。CD販売はまだだが、配信販売は2019年3月5日から行われている。歌唱メンバーは上条春菜(CV:長島光那)、荒木比奈(CV:田辺留依)。作詞作曲はAJURIKA。

 コメント:メガネをかけた女の子は好きですか?好きならまずはこの曲をどうぞ。え、好きじゃない……?まぁまぁ、この曲をどうぞ。上条春菜と荒木比奈によるユニット曲『Needle Light』。

 試聴URL(https://www.youtube.com/watch?v=NZsEp5kIDwo)

更に、入寮2年目の若手P(現在はデレステとミリシタとシャニマスを主にプレイ)からも。

・「Day After “Yesterday”」

 グリマス時代の曲。2015年3月25日発売「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER HARMONY 09」に収録。歌唱メンバーは永吉昴(CV:斉藤佑圭)。作詞は松井洋平、作曲は高田暁。

 コメント:毎日頑張ろうと思わせてくれる良い曲かと。

試聴URL(https://www.youtube.com/watch?v=U7rG_Bt5tv8)

一応僕からのお勧めも(本文中で述べたもの以外から選択)。

・「黎明スターライン」

 アイマスSP時代の曲。複数のCDに収録されているが、一例を挙げると2013年11月20日発売「THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS+ GRE@TEST BEST! -COOL&BITTER!-」に収録。歌唱メンバーは双海亜美・真美(CV:下田麻美)。作詞はNBGI(LindaAI-CUE)、作曲はNBGI(増渕裕二)。

 コメント:歌詞に難読漢字が出てきたりするのに、あえての亜美・真美(筆者注:小学生キャラで、とりたてて賢いわけではない)。個人的には歌詞よりメロディーの魅力が分かりやすいというか、特徴的な音色のギターから始まり、宇宙を仰ぐ、星を繋ぐ、そんなテーマが垣間見えるどこか夕暮れから星空を思わせる音の流れに、思わず中毒性を見出したり。

 この曲に限らず、メロディーが不思議な魅力を持っている曲としては同時期に発表された高槻やよい(CV:仁後真耶子)の「ゲンキトリッパー」なども挙げられる。

・「HOME,SWEET FRIENDSHIP」

 グリマス時代の曲。2014年11月26日「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER HARMONY 05」に収録。歌唱メンバーは天海春香(CV:中村繪里子)、周防桃子(CV:渡部恵子)、福田のり子(CV:浜崎奈々)、松田亜利沙(CV:村川梨衣)、横山奈緒(CV:渡部優衣)。作詞は松井洋平、作曲はAstroNoteS。

 コメント:2015年のシンデレラガールズのアニメの合間に流れていた、グリマスのCMに使われていた曲。「友情」を「家族」というテーマに重ね合わせて歌われる曲で、アイマスの根底に流れているだろう「絆」みたいなものを感じる曲です。ライブ物販限定CDのソロバージョンはどれも特徴が際立っていて、「のり子って意外に歌が上手い……」とか「春香の安定具合……」とか思っちゃう。可愛らしさ、エモさ、そういったものが欲しい人への一曲。

 歌詞のエモーショナルさでいうのなら同時期に発売された双海亜美(CV:下田麻美)の「タイムマシンに飛び乗って!」などもお勧めである。歌詞の言葉遊びもさることながら、最後に直球なワードで今を生きることを肯定するのは非常に心を打つ。

試聴URL(https://www.youtube.com/watch?v=ZdgBjjN99zw)

・「Wandering Dream Chaser」

 シャニマスの曲。2019年9月11日発売「THE IDOLM@STER SHINY COLORS FR@GMENT WING 06」に収録。歌唱メンバーは芹沢あさひ(CV:田中有紀)、黛冬優子(CV:幸村恵理)、和泉愛依(CV:北原沙弥香)。作詞は下地悠、作曲は小久保祐希、YUU for YOU。

 コメント:メロディーに面食らうというか、どこか引っかかりを覚えた曲。嫌いなわけではないけど、どこか浮ついた気持ちになるような不思議なメロディー。それに合わせたぶちアガるような歌詞に全てを持っていかれる。一発で中毒になる曲ではないかもしれないが、聴けば聴くほどわかる魅力を持った曲。

試聴URL(https://www.youtube.com/watch?v=T3yivwygYjo)

以上。皆のパトスの結晶である。回答をくれた友人諸氏に感謝する。

 気になった曲はiTunesなりなんなりで調べて聴いてみてはいかがだろうか。或いは近くの布教したがりに声を掛けたらCDを貸してくれたりするかもしれない。先に貼った試聴URLを聴いてくれるだけでもいい。とかく、あなたが少しでもアイマス曲に興味を持って、ちょっとでも触れてくれたらプロデューサー冥利に尽きるというものである。

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