天童ちゃんの受難
ベリーメロン痛い。という感情を倶利伽羅天童はその時が初めて感じた。頬を強く殴られたかと思えば、カビ臭く古びたお堂に連れ込まれる。
「けほっ、こほ……」
咳き込むというのも初めてだった。
倶利伽羅天童の両手首には、見たこともない模様が彫られた腕輪が嵌められている。
神への供物だと言われたそれを彼女は疑うこともなく受け取り言われるがままに身につけて、それからこの不可解な現象が始まった。
「なに、これ……」
クラクラと頭が歪む。
息が苦しく、頬がじんじんと痛む。
身体は異様に重く、身体を浮かすこともできない。
可憐な天童を包んでいた温かい神の力はどこにも感じられない。
「あぐっ……」
大柄な男の腕が天童の小さな身体をくすんだ木の床に押し倒す。片腕だけでギリギリと首が絞められれば、天童の身体はすぐに力が抜けてしまった。
「んぐ……かふ……」
不動明王の力を受け、現世にて悪を討つのが倶利伽羅天童の役目。そんな彼女に手を上げて、この男が無事で済むはずがない。
なのに天童の思考と同期する焔の龍も、思うがまま神通力で振るわれるはずの巨大な神剣も、何一つ動かせない。それどころか、何一つ感じない。
天童は知らなかった。
感謝としての供物だと渡されたあの腕輪が、巧妙に隠蔽された邪悪な呪法で作られたものだということを。
それを付けてしまえば神の力は完全に封じ込まれてしまうということを。
神の力を失った天童は、無力な人間の少女と何一つ変わらないことを。
「なん、で……あっ」
ビリビリと、天童の巫女服が強引に破りさられる。
獄炎に曝されようが、焦げ一つも付かないはずの神衣が、ただの人間の男に引き裂かれた異常な事態。
ただ悪を滅する神の使徒として生きてきた天童は、呆然としながら混乱する。
「んんっ!?」
何かで覆われているわけもなく男の目に晒されている膨らみ始めの薄い乳房。それをかぶりつくように口に含まれて、天童は戸惑うように声を上げた。
「なにも、でない……いみが、ない……」
人間の営みくらいは天童はある程度知っている。大の男が吸うかは置いておいて、赤子が母乳を得るためにこうしてしゃぶるのだと。
当然、天童は神の使徒。人間ではない。それに赤子を宿しているわけでもない。なのにこの男は何をしているのか、彼女にはなにも理解ができない。
「んぅっ……んくっ……いみが、ない……のに、なぜ……」
しつこく天童の乳房を吸い立てる男。空いた方を指でグニグニと掴み、先端を引っ掛かれれば天童の知らない感覚が襲ってくる。
男の髪を掴んで引き離そうとするが、大人と子供ほどの体格差でそれが叶うはずない。
「ひうっ……♡」
ねちっこくひたすら指で先端を転がされ、口内では甘噛みと舌が交互に玩ぶ。
初めて溢れた甘い声を天童は自分の口から出たのだと理解できず、さらに畳み掛けられていく。
「んぅっ……あっ、くっ……ふぅっ♡」
知らない。けれどこれはダメだ。受け入れてはいけない感覚だ。天童の中で何かが警鐘をならし、必死に口を噤んで耐えようとしても抑えられない。
男は天童の変化に下卑た笑みを浮かべつつ、乳房から口を離した。さんざん弄ばれたせいで歯形がくっきりと残り、赤く腫れたように先端がひくついている。
「はぁ、はぁ……」
今までなら息を整えるなんてあり得なかった。息を切らすことなく戦い続けられたはずの身体だった。
汗一つもかかなかった身体に汗が滲み、汚れ一つつかなかった神衣と美しい白髪は埃にまみれてしまっている。
「んっ、んんぅ……」
男は力なく震える天童を無理やり上半身を起き上がらせると、男は剛直した肉の棒を彼女の頬に押し付けた。
先走りをシミ一つない肌に塗りたくりつつ、可愛らしい小さな口に押し付ける。
男は嫌がる天童を無視して肉棒を咥えさせていく。えずく天童に、歯を立てればもっと痛い目に遭わせるとだけ男は告げて限界までソレを挿し込んだ。
「んぶぅっ!?んんぅ……んぐっ……」
噛むという選択肢を取りかけて、天童は動けなかった。初めて感じさせられた痛みの記憶が、その身体を硬直させてしまったのだ。
小柄な少女の幼い口内にはあまりにも大きすぎるソレが出し入れされるたび、天童は目尻に涙をためていく。
(くさい……嫌……)
当然、涙なんて流したこともなかった。
喉の壁にゴツゴツと肉棒の先端がぶつけられ、天童は身体を痙攣させるが男は気にしない。
抵抗をしようにも頬にじんわりと残る痛みがそれを選ばせない。
「んぐぅ……んぎゅっ……」
頭を掴まれ好き勝手に腰を揺すられる。幼い舌が肉棒に何度も轢かれ、汚汁が口内を汚していく。
モノのように神の使徒たる天童への仕打ちにはあまりにも激しいものだったが、男は気にせずに予告することもせず欲望を解き放った。
「~~~~ッッッッッ!?」
喉奥限界まで挿し込まれた肉棒から放出される粘っこい液体。それが天童の喉を汚し、胃に流し込んでいく。
口から注がれる異物に天童は反射的にもがくが、男が強く頭を掴むせいで逃れることも出来ない。
たっぷりと出し切るまで流し込まれ、喉から引き抜かれたのは一分も経ってからだった。
「げほっ!がふっ、げほげほっ、んぐっ……」
何度も咳き込み胃に流し込まれたそれを本能的に吐き出そうとする。その姿はとても神の使徒には見えず、ただの非力で哀れな乙女だった。
男は屈み込んで咳き込む彼女に対し、その後ろに回り込む。体よく四つん這いとなっていた彼女は、男が何をしようとしているのかわからない。
「んんっ……」
小さくシミ一つのない尻が撫でられる。軽く覆うだけの簡素な下着を剥ぎ取られ、さわさわと。
そのまま男はその柔尻を強くひっぱたいた。
「ひぐぅっ!?や、やめ……ひぎっ!」
何度も平手が飛ぶ。その度に天童の小さな身体は衝撃に震え、激痛が彼女を襲っていく。
慣れない痛みに悲鳴を上げれば上げるほど、男は醜悪に笑っていた。
「あ、あぁ……」
白かった尻が赤く腫れる頃には、天童は悲鳴をあげることもできなくなっていた。
じんじんと痛むそれがこの状況が現実なのだと彼女に知らせ、決して得ることのなかった感情に包まれる。
「や、めて……ゆるして……」
怯えた瞳で天童は懇願する。痛いのはもう嫌だ。無理やり色んなことをさせられるのも嫌だ。
これ以上何かされるのが怖い。痛いのは怖い。
凛とした神の使徒だった頃とは打って変わり、少女のようにカタカタと震える天童。
しかしそれは慈悲よりも下卑た男の欲望を刺激するだけでしかない。
「な、に……もう、いや……」
腫れ上がった尻に肉棒が擦り付けられる。それがゆっくりと沿うように下へと向かい、やがて天童の秘部を捉えていた。
神の使徒には必要がなかった場所。そこに剛直が天童に猶予も与えずに挿入されていく。
「ひぎゅっ!?や……いた、い……!」
ミチミチと肉を無理やり広げながら進む肉棒。天童の小さな身体には合わぬ剛直が、彼女の腹を歪に膨らませながら奥へと進んでいく。
破瓜の激痛は天童の頭を焼きそうになるほど強烈で、気づけば彼女は泣き叫んでいた。
「やだっ!いた、い!やめ……んぐっ」
泣き叫ぶ彼女を黙らせるために振るわれる平手。怯えて声を抑えれば、男は処女を相手にそのまま腰を振るう。
「あぐっ、あっ!ひぐっ……んんっ」
ぱんぱんと肉が打ち付け合う音が天童の身体を揺らす。激痛に苛まれていた身体への仕打ちとしては最悪なものなのは言うまでもない。
「ゆるし、て……もう、いや……」
されど男は止めない。すすり泣くほど弱くなった天童を征服するように男は彼女を犯していく。
腕輪の効力か、はたまた唯一残った神の使徒の身体の頑丈さ故に、天童は変化していく感覚に戸惑うことしかできない。
「んんっ……くっ、あっ……んっ……♡」
身体を守るための本能でもあるのだろう。分泌された愛液が男の剛直を滑らかに動かさせ、頑丈な使徒の肉体が痛みを和らげ、腕輪の効力が快楽を強めていく。
漏れでた甘い声に男はさらに強く腰を打ち付けた。
「あっ、ひぐっ……んぅっ、あっ……♡」
痛みはまだある。なのにこの感情の意味がわからない。天童は混乱しつつ必死に堪えるが、男の剛直はその間も激しく彼女を犯していく。
「い、やっ……だめ……ちがう、これは……んあっ♡」
震え上がる天童に、さらにスパートをかけていく男。彼には天童が感じてようが感じてなかろうが関係がなかった。ただ目の前の神の使徒だった少女を貪るのが目的だった。
なにも告げずに、男は彼女のナカへと滾るソレを噴出させる。
「んんぅぅぅぅっっっっっ!?」
目を見開き困惑する天童。自分の中に流し込まれていくソレをやっと理解した。
「にんげんのが、だされ……てる……」
神の使徒たる倶利伽羅天童に、流し込まれる不浄なる精液。神聖さも欠片もないのだと告げるような冒涜的な行いに、天童はもはや理解するのを諦めていた。
「あっ、う……おわら、ない……?」
一度だけでは肉棒は引き抜かれなかった。再び堅さを取り戻して動き出す肉棒によりスムーズに、天童は犯されていく。
同時にお堂の扉が開かれた。入ってきたのは数多の男たち。彼等は全員下卑た笑みで天童を見つめている。それが何を意味するのか、彼女はもう悟ってしまった。
○○○
「んぐっ……んっ……んぶぅっ……♡」
頭を掴まれ腰を揺すられる。口には薄汚い男の肉棒が入り込み喉を犯す。
同時に下半身も女陰だけにとどまらず、不浄の穴にまで男のソレが挿し込まれている。
さらにただ犯されるだけなのも許されず、剛直したソレを小さな手で握らされていた。
「んあっ……んぅっ……♡」
腕輪に続き付けられた首輪。犯される度に鎖がじゃらじゃらと響き、天童が逃げることを許さない。
(いつ、まで……つづくの……)
幸いだったのはその神の使徒の肉体の頑丈さゆえに、死することはあり得ないこと。
不幸だったのは壊れない頑丈さゆえに、心を病んで現実逃避も許されず、死ぬことも選べないこと。
「もう、ゆるして……かみさま、たすけ……」
掠れた声で主を求める。されど届かない。彼女の身体にはもはや神聖さも残っていないのだから。
そうして永遠に続くような凌辱を天童は受けつづけていく。