俺シコスレ

俺シコスレ


「なんで次スレいきそうなの……あっイく」

そう言って丸めたティッシュをゴミ箱に投げた。しかし既に目一杯ティッシュが詰め込まれたそこには入らず、ぺちょ、と音を立てて床に落ちた。

もう二日間この調子だ。俺シコスレなんて立てたばっかりに、こんなことになるなんて思ってなかった。えっちな書き込み、その視線が自分に向いていると考えると、考えれば考えるほど、股間を弄る手を止められなかった。これでは俺でシコるスレなのか俺がシコるスレなのかわからない。そういえば女でもシコると言うんだろうか。クリシコって言葉は聞いたことあるし、それなら女でもシコるって言うんだろうか。とりとめのないことだけど、イった直後の頭にはそんなことしか浮かばなかった。

「はぁ、さいあく」

口角が上がっていることに気づかないふりをして、再び画面に目を落とした。スレは完走間近、このままいけばPart2が立つだろう。ネタでPart1とつけてしまった自分の浅はかさを呪う。いずれにせよ、こうなったあにまん民は止められない。嫌だと言っても止めてくれない。限界だって言っても——

また股間が疼き出す。もう何度目だろうか。いや、何度って回数で表現できる状態じゃなかった。ずっとだから。限界なんてとっくに超えてるけど、それでも疼く身体と手を止められる気がしない。

「……お腹すいた。のど渇いた」

自分の身体を意識してそう言ってみるけど、立ち上がって動く気にはならない。手が止まらない。快感が上ってきて、視界がちかちかする。

「あっ……うぐっ……イッ……!」

身体を震わせて快感に浸る。真っ白な視界の中で、平衡感覚も曖昧になる。背中がびりびりして、喉がきゅっと絞られる。

「っが……はぁ……はぁ……」

今のはかなり深かった。戻ってこれなくなるかと思った。もうイけないって何度も思ったのに、身体は何度もイけって言う。

「どうなってんの、俺の身体」

こんな趣味があったなんて。心の奥底にそういう願望があったってことなのかな。いや、そんなのありえない。けど、この状態じゃなんにも説得力がない。

「はぁ……」

あとどれだけイったら気が済むのだろう。こんなのが知られたら大変だ。きっとあそこのヘンタイたちはこぞって俺をえっちだとか言って……

うず。

むず。

「……あと一回。一回だけ……それで、終わりにする……」


結局、その日俺は気絶するまでやめられなかった。

絡みがなくてもえっちなのはえっちなんだぜ

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