便所の蟲惑魔
青年が訪れたのは人気の少ない深夜の公衆便所
そこは芳香剤とも違った蜜のような甘い香りが立ち込めている
コン、…コンッコン
青年は決められたリズムで「使用禁止」の貼り紙がある扉にノックする
するとガチャリと音がしたことを確認すると中へと入っていくのだった
「おにーさん待ってたよ」
青年を迎えたのはおさげの少女であった
カズーラの蟲惑魔
少女のような疑似餌で獲物を誘い、罠にはめて巨大なウツボカズラのような本体で補食する化け物であるというのが一般的なものだがこの個体には当てはまらない
この個体の食料は人間の肉ではなく精液であり、襲うのではなく恵んでもらうという形をとっている
その気になれば蔦で捕縛できるがそれでは恐怖で萎縮して精液の確保に支障がでる
これは人間と敵対するのではなく共生することで効率よく食料を得るための進化である
そのため人間を補食するための巨大な本体は不要になり一目ではわからないほどに小型化している
「おにーさん、ちゃんとアレ持ってきた?」
青年は頷くと懐から小型のウツボカズラを取り出しそれをカズーラに手渡す
アレとはカズーラの体の一部でありその用途は俗に言うオナニーホールと同じである
青年はその形状故にはじめは使用を躊躇していたが一度挿入すれば滴る蜜がねっとりと肉棒に絡みつき甘く痺れるような感覚と内部で蠢くにゅるにゅるとした感触によって与えられる快感は人間の膣内とは比べ物にならず青年を虜にした
「すご~い。いっぱい出したんだね」
そういって中身を確認するカズーラに気恥ずかしさを感じる青年
欲望に抗えずカズーラに会わない日でも自慰を繰り返したことを褒められるのは複雑である
「胸を張っていいんだよ、ゴクッ。だってカズーラがゴクッ。こうやってごはん食べれるのは、ゴクッ。おにーさんのおかげなんだから」
喋りながらガマンできなくなったのかウツボカズラの中身を飲み始めるカズーラ
青年はバカらしくなった自分も恥じらいの欠片もないカズーラと同類だと悟ったからだ
「ぷはっ…おいしー」
食事を終え満足そうな笑みを浮かべるカズーラ その視線は青年の股間に注がれていた
「ねぇ、カズーラはまだお腹いっぱいじゃないよ」
青年はズボンを脱ぎ肉棒を露出させるとカズーラは幼い顔立ちに反した妖艶な笑みを浮かべると舌なめずりをする
「いただきまーす」
カズーラの小さな口が大きく開かれ肉棒が飲み込まれていく 小さな口では収まりきらないがカズーラはそれを嬉々として受け入れた 口腔内で舌が亀頭を舐め回しカリ首をなぞるように動き回り喉奥まで使って根元まで吸い込まれるように迎え入れられ射精を促すかのように刺激を与えられる あまりの快楽に声も出せず身悶える青年 だがカズーラはそれすらも許さないといった様子で頭を動かし続ける じゅぼっ!ぐぽぉっ!!ぬちゃっ!ぴちゅぅっ!!! 淫らな水音と共に繰り返されるストローク
さらに片手で陰嚢を揉まれもう片方の手で乳首を弄ばれる さらには空いた手や足を使って全身を愛撫され青年の限界はすぐに訪れた どびゅーーー!!! 大量の白濁液が放出されカズーラの口内に満たされるがそれでもなお搾り取るように動く舌の動きにより尿道に残ったものも全て吐き出される
「んふふ、ごちそーさま」
カズーラは青年の肉棒を解放すると手に付いた精液を見せつけるように舐め取り幸せそうな表情を浮かべる
「まだ元気そうだね。もっと欲しいな……」
そういってカズーラは便器に座り込み指で秘部を拡げる、そこから薫る蜜のような芳香は青年を誘う
喰われる…罠だ、青年はそう確信したが飛び込まずにはいられなかった
ずぶずぶとカズーラの膣内に入り込んだ肉棒に待ち受けていたのはオナホール以上の快楽だった
膣肉はうねりをあげるとねっとり肉棒に絡みつく、甘く咀嚼するかのような締めつけはまるで消化され溶かされているのではないかと錯覚させる
「フフッ…どう、気持ちいい?」
カズーラは快楽に顔を歪める青年を見て楽しげに笑いかける
その顔は子供のように遊ぶ無邪気さと獲物をいたぶる残酷さを内包している
青年はそれに恐怖すら感じたがカズーラの身体にすがりただ与えられる快楽を受け入れることしかできなかった
そんな様子を見たカズーラはさらに激しく腰を振り始めた 肌を打ち付ける音が響く度に蜜壺からは飛沫が上がり床に染みを作る そして一際強く打ち付けられた瞬間に肉棒が膨れあがり子宮へと直接注ぎ込まれた
「あはっ……またいっぱい出たね」
「おいしかったよおにーさん」
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蛇足
「なーに、おにーさん」
「なんでカズーラがトイレに住んでるのか?だって」
「それはね~、おにーさんのためなんだよ」
「別のおにーさんはカズーラが家から出入りするのを他の人間に見られたせいで大変なことになったんだよ」
青年は「別のおにーさん」の犠牲に感謝した