伝説を追え!プリンセス探検隊!
モテパニ作者カイゼリン「来たな、バッタモンダー」
バッタモンダー「はぁ、いったいなんすか?」
ある日の事、バッタモンダーはカイゼリンに呼び出された。
カイゼリン「実はな、今スカイランドでプリンセスエル主導でスカイランド秘境への探索チームを募っているのだ」
バッタモンダー「はぁ、そうなんすか」
カイゼリン「そこで我々アンダーグ帝国からも一人派遣することになってな。お前を派遣することに決まった」
バッタモンダー「………はぁ!?なんでオレっすか!?秘境探索なんて荒事になりそうな事あの二人のどっちかに行かせればいいじゃないですか!」
カイゼリン「理由はいくつかあるが、これを見ろ」
カイゼリンから見せられたのはなにかのデータのようだ。
そこにはカバトン30、バッタモンダー98、ミノトン0、カイゼリン60と記されていた。
バッタモンダー「なんすかこれ?」
カイゼリン「匿名で聞いたアンダーグ帝国民のスカイランド住民からの印象で悪印象を抱いていた割合だ。多少は切り捨てや切り上げもあるがな」
バッタモンダー「オレほぼ全員に嫌われてるじゃないですか!?」
カイゼリン「仕方ないだろう、お前はスカイランドを10回以上襲撃して、王と王妃を昏睡状態にして、英雄的存在のシャララを行方不明にしたのだぞ?」
バッタモンダー「ぐっ…でもカイゼリン様のスカイランド襲撃の時住民避難に尽力しましたよ!」
カイゼリン「それがあるからかろうじて100ではなかったのだ」
バッタモンダー「ぬぐぐ…てかミノトンのやつ0かよ…」
カイゼリン「あいつはスカイランドを一度も襲撃していないからな。しかも私のランボーグから国民の多くを守った実績もある。巷では唯一悪に与しなかったアンダーグ帝国民と言われているらしいぞ」
バッタモンダー「あいつもプリキュアと戦ってたそうじゃねーかよ。そん時オレアンダーグ帝国にいなかったから知らんけど」
カイゼリン「とにかく、お前はスカイランドから嫌われているのだからスカイランドの役に立ち汚名を返上してこい。言っておくがこれはお前のために言っているのではなく、お前の印象が悪いとアンダーグ帝国全体の印象が悪くなるのだ。すなわちこれは命令だ。行ってこい」
バッタモンダー「う、うっす…」
こうしてバッタモンダーはスカイランドのプロジェクトに参加が決まった。
〜〜〜
日が経ちバッタモンダーはスカイランド王城の会議室へと呼ばれた。
ましろ(モンしろ)「やっほー」
バッタモンダー「あ?お前も呼ばれたの?」
ましろ(モンしろ)「うん。カイゼリンからバッタモンダーがこのチームに参加するって聞いたからわたし達の中からはわたしが参加する事にしたの」
バッタモンダー「ふーん」
聞いておきながら興味が無さそうにするバッタモンダー。
しかしましろ(モンしろ)も気にする訳でもなくバッタモンダーの隣に座った。
ほどなくしてエルちゃんが現れる。
連れているのは珍しくツバサではなく青の護衛隊の面々。
エル「みなさん、よく集まってくれました。今回の企画、伝説のヤーキターイ製作プロジェクトに」
バッタモンダー「ん?」
そしてエルちゃんから聞かされたのは驚きの企画。
バッタモンダー「ちょっとどういう事っすか!?ヤーキターイってなんすか!?」
エル「プニバード族の祝いの席に出されるお菓子よ、ある筋から入手した情報に寄るとそれには特別なプニの実とプニ麦を使った伝説のヤーキターイがあることがわかったわ。それを今度のツバサの誕生日に振る舞うために秘境に存在するらしい特別なプニの実とプニ麦の捜索チームを結成したのよ」
バッタモンダー「めちゃくちゃ私情じゃねえか!そんなのにオレら付き合わされるのかよ!?」
エル「何を言っているの?ツバサは国を救ったプリキュアの一人にして国の賢者よ。国を挙げて祝うのは当然」
アリリ「彼のキラキラエナジーの発明には我々青の護衛隊も散々世話になっていますからな。よろこんで協力しますよ」
今回の集まりがまさか一個人を祝うためのものだった事にバッタモンダーは行く前からドッと疲れた気分になる。
ましろ(モンしろ)「まあまあ、どんな目的でもバッタモンダーがやる事は変わらないでしょ?」
バッタモンダー「…まあそうだが」
バッタモンダーの目的はあくまでスカイランドに協力して汚名返上すること。
なのでスカイランド側が喜ぶなら目的がどんなものでも構わないといえば構わないのだ。
エル「…本来なら私も探索チームに参加したかったんだけど、関係者全員から反対されたから今回は断念したわ…」
アリリ「当然です」
エルちゃんはプリンセス、国の大事な存在に危険な目にあわせるわけにはいかない。
プリキュアとしてランボーグと戦ったりなど今までも危険な目にはあっていたが、あれはそもそもエルちゃんが狙われていたゆえの自衛やプリキュアとしての使命などが絡んでいたので仕方ない面がある。
秘境探索はまさに負う必要の無い危険なので反対されるのも当然だ。
エル「そんなわけで私の人脈を使ってとっておきのメンバーを集めたわ。入ってきて」
どうやらメンバーはまだいるらしい。
はたしてどんな面々が…
エル「キュアアンジュ!薬師寺さあや!」
さあや「空の世界の秘境探索」
エル「キュアフェリーチェ!花海ことは!」
ことは「はー!ワクワクもんだね!」
エル「キュアフローラ!春野はるか!」
はるか「友達のお祝いのために冒険!素敵すぎる〜!」
エル「そしてダークドリーム!」
ダークドリーム「伝説のヤーキターイ、必ず手に入れるわ」
エルちゃんが集めたのは過去にシュプリーム事件で行動を共にしたウイングチーム+ダークドリームであった。
ことは「あ!モンダーくんだー。みらいは今日いないよー?」
バッタモンダー「いや今日収録関係ねえから」
はるか「モンダーくんって?」
さあや「はーちゃんの友達のみらいちゃんとあの人が一緒にテレビ番組に出てるの。モンダーくんはその番組での名前」
はるか「芸能人だったんですね!すごーい!」
ダークドリーム「ちなみに私は毎週観てるわ」
アリリ「おお…!プリキュアが四人、ましろ殿も含めれば五人とは心強い。プリンセスの人脈はすごいですなあ」
エル「それなんだけど、ましろとさあや達は私が呼んだけどダークドリームはなんか呼んで無いけど来たわ」
ダークドリーム「ふふん、私の情報網を甘く見ないで」
〜〜〜
亜久里『大変ですわダークドリーム!今朝エターナルゴールデンクラウンの手入れをしていたらスカイランドが伝説のお菓子を作るプロジェクトを企画している事がわかりましたわ!』
ダークドリーム『な、なんですって!』
亜久里『手入れ中珍しいお菓子が食べたいと思った事が理由でしょうね…しかしわたくしはプリンセスエルを始めとしたプロジェクト参加者とろくな交友がありません。わたくし達五人の中で一番彼女らと交友があるあなたならプロジェクトに参加出来るはずです!プロジェクトに参加していただけますか?』
ダークドリーム『もちろん!一緒に伝説のお菓子を食べましょ!』
〜〜〜
ダークドリーム「(亜久里…必ず伝説のヤーキターイは持って帰るわ…)」
はるか「ダークドリームさん!お久しぶりですね!」
ダークドリーム「はるか。これカナタ王子から預かっといたから」
ダークドリームはキーとパフュームをはるかに渡した。
はるか「ありがとうございます!カナタは元気でしたか?」
ダークドリーム「ええ、はるかにもよろしくって」
エル「ともあれ人手が増えるのはありがたいわ。あとはアリリ隊長よろしくね」
アリリ「はっ!…こほん。プリンセスから現場を預かる青の護衛隊二番隊隊長アリリだ。今回の現場責任者を務めさせていただく」
バッタモンダー「なんでこっちなわけ?国を挙げてってならあっちの隊長さんの方が良くね?」
アリリ「耳が痛いな。理由は二つ、まずは単純に実働の面だな。シャララ隊長が抜けるのは青の護衛隊の活動に支障をきたしかねない。そして二つ目はこのプロジェクトはツバサ殿に秘密であるからな、シャララ隊長が動けば怪しまれかねない。似たような理由でソラも不参加だ」
ましろ(モンしろ)「その点わたしはたくさんいるからわたしがいなくてもツバサくんは怪しまないだろうからね」
はるか「…ねえさあやちゃん、ましろちゃんがたくさんいるってどういう事?」
さあや「ましろがたくさんいるってことだよ」
はるか「???」
この中で唯一ましろの事情を知らないはるかは混乱した。
〜〜〜
そしてついに決行の日。
改めてチームメンバーとなるのは部隊長のアリリ、アンダーグ帝国から派遣されたバッタモンダー、エルちゃんに呼ばれたさあや、はーちゃん、はるか、自由参加のましろ(モンしろ)にダークドリームの計七名、そして移動用に用意されたライドバード(正式名称不明による仮名)が七羽である。
バッタモンダー「つーかたった七人かよ。国を挙げてって割にショボいな」
アリリ「あまり大人数だとゲートを通るのに不便だからな。というわけでバッタモンダー、指定した場所にゲートを開いてくれるか?」
バッタモンダー「言っとくがオレも把握してない場所へゲートは開けねえからな?」
アリリ「わかっている。指定した方角に可能な限りで構わない」
バッタモンダー「へいへい」
バッタモンダーがゲートを開き、ライドバードに乗り出発の時。
さあや「この子達がスカイランドでは主な移動手段なんですね」
はるか「前に乗馬をした事あるんですけど、この子達お馬さんよりおとなしいですね」
アリリ「スカイランドでは子供でも乗っているからな。とても友好的な種族だ」
ことは「はー!さっそく行ってみよー!」
ダークドリーム「はいよー!シルバー!」
ライドバードに初めて乗る者達も問題無く乗りこなせている模様。
…一人を除いて
ライドバード「キェー!」
バッタモンダー「うわ!なんだよ!乗せろよ!」
ライドバードがバッタモンダーの騎乗を拒否したのだ。
バッタモンダーを嫌っているのは住人だけではないらしい。
さあや「仕方ないね。はーちゃん」
ことは「はー!キュアップラパパ!乗り物よ!出ろー!」
はーちゃんが魔法を唱えるとタイヤが二つとペダルの付いた我々のよく知る乗り物が現れる。
バッタモンダー「なんだこいつは?」
ことは「それはナシマホウ界の自転車って乗り物だよ。足で漕いで移動するの」
バッタモンダー「オレだけ人力かよ!?」
はるか「せ、せめてマウンテンバイク出してあげたら?」
はーちゃんが出したのは普通の自転車。
はっきり言って舗装されていないだろう悪路を行くには不便な代物だ。
いやマウンテンバイクでも厳しいかもしれないが。
ことは「マウンテンバイクってなに?」
さあや「こんな感じの物だよ」
さあやがミライパッドの画像で見せてくれる。
ことは「はー!わかったー!」
改めてはーちゃんがマウンテンバイクを出してくれる。
アリリ「…大丈夫か?これ?」
アリリは先行きの不安を隠せなかった。
〜〜〜
不安を感じたものの、いざ行動開始すると順調に進んでいく。
バッタモンダー「ぐぉぉぉ!道がガタガタするぅぅぅ!」
…一人を除いてだが。
しかしバッタモンダーを除けば順調そのもの。
それはアリリの先導が大きいだろう。
曲がりなりにも彼は青の護衛隊のNo.2、力においてはプリキュアになれるソラに劣るがそれ以上に知識と経験が彼にはあった。
アリリ「さあ!そろそろ最初の予測地点だ!なにがあるかわからんから警戒していくぞ!」
〜〜〜
それからいろいろあった…
秘境の危険生物に遭遇したり、はたまたそこに住む部族と交流したり、いろいろあったがなんとか特別なプニ麦を手に入れてプニの実の在処も判明した。
そしてとうとう辿り着く…!
バッタモンダー「やっとか…」
はるか「いろいろたいへんだったけど…」
ことは「楽しかったね!」
さあや「スカイランドの事いろいろ知れてよかった」
アリリ「こらこら、帰るまでが探索だ。最後まで気を抜かないようにな」
ましろ(モンしろ)「はーい」
ダークドリーム「じゃあさっそく収か…!?」
いざ収穫しようとすると…
ダークドリーム「なにか来る!?」
なにかが迫ってきていることに気づいた。
そしてそのなにかが現れる。
ダークヘッド「現れたな、プリキュア」
ましろ(モンしろ)「ダークヘッド!?」
バッタモンダー「なんであんたがここにいる!?」
ダークヘッド「知れたこと、伝説のヤーキターイなるものの知識は私も把握している。そしてプリンセスがプニバード族のナイトと懇意である事もな。ならばここを張っていればプリンセスがプリキュアを送ってくるのは明白だ」
さあや「…なぜここでプリキュアを待ち構えているの?」
ダークヘッド「私は最強の力に遅れをとったがアンダーグエナジーとは力、そしてアンダーグエナジーそのものである私に闘争を辞めるという選択肢はそもそも存在しない。しかしあの戦いでほとんどのエナジーを浄化された私は力を取り戻さなければならなかった。だが私はもうアンダーグ帝国へは戻れないし、スカイランド周辺もキラキラエナジーなるものの影響でアンダーグエナジーを取り寄せるのがままならなかった。ゆえに私はそれが及ばぬ辺境にて力を蓄えていたのだ。さて…」
ダークヘッドの体が変わっていく。
ダイジャーグ『まずはキサマらを倒し、最強への足掛かりとさせてもらおう』
ダークドリーム「みんな!変身よ!」
『うん!』
ダークドリーム『プリキュア・メタモルフォーゼ!』
はるか『プリキュア・プリンセスエンゲージ!』
ことは『キュアップラパパ・フェリーチェファンファンフラワーレ!』
さあや『ミライクリスタル・ハートキラッと!』
ましろ(モンしろ)『スカイミラージュ・トーンコネクト!ひろがるチェンジプリズム!』
ダークドリーム「希望を映す闇色の鏡!ダークドリーム!」
フローラ「咲き誇る花のプリンセス!キュアフローラ!」
フェリーチェ「あまねく命に祝福を!キュアフェリーチェ!」
アンジュ「輝く未来を抱きしめて!みんなを癒す知恵のプリキュア!キュアアンジュ!」
プリズム「ふわりひろがる優しい光!キュアプリズム!」
五人が一斉に変身してダイジャーグと対峙する。
アリリ「キラキラモード!」
バッタモンダー「待てよ!量産ランボーグ倒せる程度のあんたが行っても足手まといだろ!」
アリリ「しかし…見ているだけというわけには」
ダイジャーグ『シャァァァ!』
ダイジャーグは巨体に見合わぬ動きでプリキュア達に迫る。
プリズム「やぁぁぁ!」
ダークドリーム「はぁぁぁ!」
それに向けてプリズムとダークドリームは光弾で迎撃するものの。
ダイジャーグ『その程度か!』
攻撃をものともしないダイジャーグは二人に向けて光線を放つ。
フェリーチェ『リンクル・ピンクトルマリン!』
だがそれはフェリーチェに阻まれる。
アンジュ『フェザーブラスト!』
フローラ『プリキュア・ローズ・トルビヨン!』
その隙をアンジュとフローラが追撃するも…
ダイジャーグ『はぁっ!』
効果は薄いようだ…
フローラ「攻撃が、効かない!?」
フェリーチェ「まったく効いてないわけでは無いようですが、このペースの撃ち合いでは私達が不利です」
アンジュ「プリズム!プリズム達があいつを倒した時はどんな方法で戦ったの?」
プリズム「…決定打はわたし達全員がかりのスカイパンチだったよ」
アンジュ「つまり、強力な物理攻撃なら…?」
バッタモンダー「考えられる話だな。あいつは大きなエネルギーの塊みたいなもん。エネルギー攻撃には強くても、物理攻撃には弱いのかもしれねえ、実際あいつは体を欲しがってる。でかい一撃を当ててくれ!そうすりゃオレに策がある!」
フェリーチェ「しかし物理攻撃となると私達の中に適任がいますか?ミラクルとマジカルがいればルビースタイルでなんとかできるかもしれませんが私では…」
ダークドリーム「私に任せて」
アンジュ「ダークドリーム?」
ダークドリーム「でも私だけじゃ難しそうだからフローラも力を貸して」
フローラ「どうするの?」
ダークドリーム「ごにょごにょ」
フローラ「ええ!?そんなの上手くいくの!?」
ダークドリーム「なんとかなるなる。さあこれで…」
ダイジャーグ『余所見している場合かー!』
だがダイジャーグは作戦会議の隙を容赦なく突いてくる。
アリリ「ぬおぉーー!」
それを止めたのは、アリリ!
アリリ「ぬわぁー!」
だがものの数瞬で堪えきれず吹き飛ばされる。
アンジュ『フレフレ!ハートフェザー!』
そしてそれをアンジュがフォローする。
アリリ「す、すまない…」
アンジュ「いえ!アリリさんのおかげで間に合いました!」
フェリーチェ「はぁぁぁ!」
フェリーチェも再びダイジャーグへと仕掛ける。
フェリーチェ「(作戦は決まりましたが、攻撃を当てなければ意味がありません)」
アンジュ「(私たちでダークドリームとフローラを手助けしないと!)」
チャンスはおそらく何度も無い。
確実に決まる場面を作らなくては。
バッタモンダー「キュアプリズム」
プリズム「?」
光弾で援護するプリズムへバッタモンダーが耳打ちする。
ダイジャーグ『(こやつらなにか企んでいるようだな。しかしどんな策であろうと)』
プリズム「ダイジャーグ!」
プリズムの大声で僅かにダイジャーグの意識がプリズムへ逸れる。
プリズム『輝け!プリズムシャイン!』
プリズムが放ったのはアンダーグエナジーに呑まれた者の心の光を照らす技。
これにダイジャーグは…
ダイジャーグ『なにかと思えば…そんなもの私に通じるかぁー!』
効果は無い。
ダイジャーグはアンジュとフェリーチェを振り払いプリズムに向かっていく。
バッタモンダー「通じなくても、あんたはこれを無視はできないだろ?バッタモンモン」
プリズムへと迫るダイジャーグが動きを止める。
向かってくるダイジャーグに対して罠を仕掛けてバッタモンダーが術で動きを止めたのだ。
ダイジャーグ『キサマ…!こんなもので私をなんとかできるとでも?』
バッタモンダー「少し動きが止まれば充分なんだよ!今だやれ!」
バッタモンダーの合図とともに二人は動き出す
フローラ「舞え!バラよ!『プリキュア・ローズ・トルビヨン』!」
ダイジャーグ『学ばぬヤツらめ!それは先程通じなかったはずだ!』
ダークドリーム「これだけならね!」
フローラが技を放つと同時にダークドリームはエネルギーを纏ってなんと、フローラの技に突っ込んだ。
ダイジャーグ『なっ!?』
これにはダイジャーグも驚愕。
ダークドリームはプリキュア5の一人キュアドリームのコピー。
だが今のプリキュア5はローズパクトの力によりダークドリームが誕生した時より進化している。
だからドリームにできてダークドリームに出来ない事も存在するのだが、ダークドリームは考えた。
バラの力を使えば同じ事が出来るのでは無いかと。
だから今、奇しくもプリキュア5にローズパクトを託したフローラと同じ名を持つプリキュアのバラの力を借りて彼女は放つ!
ダークドリーム『プリキュア・シューティングスター!』
ダイジャーグ『ぐっ!ぐぉぉぉ!』
予想は的中した。
ダイジャーグはやはり強力な物理攻撃に弱かったようで、大ダメージを受ける。
ダークドリーム「へぶっ!」
しかしこちらも無傷では無い。
かなり無茶な事をしたせいでダークドリーム自身大きなダメージを受けてしまう。
2度目のシューティングスターは撃てそうに無い…
ダイジャーグ『ググゥー!だが私はこんなものでは!』
バッタモンダー「いいや、終わりだよあんた。カモン!アンダーグエナジー!」
バッタモンダーはなんと、ダイジャーグからアンダーグエナジーを取り寄せる!
バッタモンダー「万全のあんたからは無理だがそんなぼろぼろな状態ならアンダーグエナジー取り放題だぜ。まあ脳筋なカバトンやミノトンには無理かもしれないけどな。…ひょっとしてあんたボクのこういうところが嫌いだったりする〜?」
ダイジャーグ『キサマァァー!』
ダイジャーグは残された力を振り絞ってバッタモンダーへと突撃する。
しかし!
プリズム「終わりだよ!ダイジャーグ!『ひ〜ろ〜ガ〜ル・プリズムショット』!」
プリズムの決め技になす術も無くやられる。
ダイジャーグ『バカなーーー!』
〜〜〜
ダークドリーム「ぁぁぁ〜」
フローラ「だ、大丈夫ですか?ダークドリームさん」
ダークドリーム「かなりだいじょばない。たすけて」
アンジュ「はい、これで元気出して」
アンジュは癒しの力をダークドリームへ与える。
ダークドリーム「はぁ、少し楽になった」
アンジュ「私は拓海ほど癒しの力を上手く扱えるわけじゃないから、帰ったらちゃんと見てもらってね」
ダークドリーム「は〜い」
戦いは終わり、一息つく面々。
フェリーチェ「ダイジャーグは消え去ったのですか?」
バッタモンダー「いいや、バッタモンモン」
バッタモンダーが術を唱えると、手のひらに小さな蛇が現れる。
プリズム「これがダイジャーグ!?」
バッタモンダー「ほとんどの力を失ったみたいだな。とはいえほっといたらまた復活するだろうし、てなわけで隊長さんにやるよ」
バッタモンダーはアリリへダイジャーグを投げ渡した。
アリリ「オ、オレにか!?」
バッタモンダー「アンダーグ帝国に持って帰ったら復活しそうだし、カイゼリン様が可哀想だしな〜だからスカイランドで管理してろよそいつ」
アリリ「…そうだな。オレ達が責任を持って預かろう」
アンジュ「それじゃあ収穫終わらせよっか。帰り道もあるんだし」
フローラ「で、でもダークドリームさん動けないよ?」
バッタモンダー「心配いらねー。そこのやつからたんまりアンダーグエナジー回収出来たからこれで小型ランボーグ作れば収穫もすぐ終わるしスカイランドまでもゲートも開ける。これで帰り道はあんなポンコツに乗らなくて済むぜ」
フェリーチェ「…ポンコツ?」
この後バッタモンダーがフェリーチェを怒らせてたいへんな目に遭うのはまた別の話。
〜〜〜
『ツバサ(くん)!誕生日おめでとー!』
ツバサ「あ、ありがとうございます!」
そして後日、無事ツバサの誕生日を迎えた。
ツバサ「まさか王城でお祝いしてもらえるなんて、なんだか恐れ多いですね」
エル「なにを言ってるの?私のナイトでこの国の賢者なんだから当然よ。それからツバサ、プレゼントがあるの。はいこれ」
ツバサ「わー!ヤーキターイ!プリンセスありがとうございます!」
エル「ふふふ、ただのヤーキターイじゃないのよ」
ツバサ「ただの…?まさか!前にボクが教えた伝説のヤーキターイ!?」
エル「そう。前にツバサから教えてもらった伝説のヤーキターイよ!」
バッタモンダー「(情報筋ってあいつかよ…)」
なんだかツバサくんとエルちゃんのあれこれに巻き込まれてしまった感は否めないが、バッタモンダーも目的は果たせたので飲み込んでおくことにした。
みなみ「はるか、大活躍だったみたいね」
はるか「みなみさん!いや〜わたしよりダークドリームさんの方が…そういえばダークドリームさんは?」
みなみ「ダークドリームは怪我がまだ治ってなくてね、今は拓海さんが家で看病してるわ。私は代わりにここに」
はるか「そうなんですか…あ!わたし伝説のヤーキターイの材料分けて貰ったんです!作り方も教えてもらったので、作りに行きますね!」
みなみ「ありがとう。ダークドリームも喜ぶわ(どうせならきららの予定も確認してみようかしら?ダークドリームならトワも呼べるし久しぶりにみんなで会えそうね)」
はるか「ところでみなみさん、あれって…」
ましろ(エルツバ)「エルちゃんとツバサくんの仲良いところいいよ〜」
ソラ「ましろさん達!来てくれてありがとうございます!」
ましろ(ソラまし)「ツバサくんの誕生日なんだから来るのは当たり前だよ!」
ましろ(常識人)「(わたしが言いたかったのに!)」
ましろ(まし拓)「なんで拓来てないのー!?」
ましろ(ソラ拓)「今日は同意見だね、わたし」
ましろ(妖精)「ダークドリームちゃんも来てないロン…」
ましろ(飼い主)「ライドバード…あの子も興味あるなぁ、うちの子と友達になれるかな?」
はるか「なんなんですか!?あれ!?」
みなみ「そういえばはるかは初めて見るのね。見ての通り虹ヶ丘さんはたくさんいるのよ」
はるか「なんで!?」
みなみ「私もよく知らないけど、ロックも三人になってたしそういうものなんじゃないかしら?」
はるか「ましろちゃんはディスダークじゃありませんよ!?」
そんな驚きもありつつ、パーティは進んでいき…
はな「めちょっく…パーティ会場に来れたから今日こそはと思ったのに…」
さあや「元気出してはな」
ことは「はー、モンダーくん探検以来だねー」
バッタモンダー「ヒェッ」
ことは「やだなーもー。もう怒ってないよー」
みらい「こんにちは紋田さん。スタジオ以外で会うの久しぶりですね」
リコ「この間はうちのはーちゃんがお世話になったみたいでありがとうございます」
バッタモンダー「堅っ苦しいのはいいって。別にそいつの世話なんてしてねえし」
リコ「…なんかスタジオで会う時と違わない?」
みらい「あはは、こういう人だから」
そんなふうにまほプリチームと話していると。
ましろ(モンしろ)「バッタモンダー!ヤーキターイ貰ってきたよ!」
バッタモンダー「は?いらねえけど」
ことは「えー?すっごく美味しかったよ?だったらわたしが…」
みらい「まあまあはーちゃん、ヤーキターイ以外にも料理あるから向こう行こ。リコとモフルンも」
ましろ(モンしろ)が来るとみらいがみんなを連れてその場から去る。
去り際にましろへ目配せをしていた。
ましろ(モンしろ)「(ありがとう、みらいちゃん)ほらせっかくだからさ」
バッタモンダー「…しょーがねーなー。あむっ、……美味っ!」
伝説の名は伊達では無い。
そう思ったバッタモンダーだった。