伝書に弄られる弱々盗賊概念

伝書に弄られる弱々盗賊概念

進行スレ282>>77の安価より

⭐︎前提⭐︎

まずはかつてない駄文警報

盗桜は通常、

日常では盗賊攻めで

「そっち」系の話となると伝書攻めです

といった感じで今回の話では……



伝書桜が少し本気?を出すようですね







それは盗賊こと石川紫苑が夜間の任務が増え、疲労と寝不足から高専の教室で昼寝をしていた最中のこと。

突然、耳元からこそばゆくも蠱惑的な声が聞こえる。

「ふふ、やっぱ可愛い寝顔だな紫苑^ ^ いつもはあんなにイケメンで紳士なのに」

まあ当然彼の耳元で囁く人物など彼の恋人である彼女か喧嘩を売りにドッキリを仕掛ける坂野政ぐらいであり、今回は前者のようだ。

そして今日の伝書桜、桜宮礼佳は一味違った心境でいた。

時は遡る事数日前。


「それで伝書さんが相談ってどうされたんですか?」

「いやまあちょっと紫苑との関係についてなんだけど・・・」

伝書桜は自分とほぼ同年代である高専の先輩と後輩2人を呼び、女子会と称しファミレスでとある相談をしていた。

「?先輩達すっごいラブラブじゃないですか あんなの憧れますのに相談とはまたどうされ・・・ハッまさか浮気…?いや先輩に至ってそれは無いですわよね失礼致しました」

「あ〜、2人ともちょっと肩の力抜こっか まあうちが話題出した本人ではあるけど」

順風満帆にいちゃついてる2人の関係に悩みなどあるのだろうかと怪訝に思う万年四級と指パチ嬢が困惑する中、伝書桜はその相談事を打ち明けた。

「実はね・・・いつも紫苑のイケメン過ぎる言動にこっちがドキドキさせられっぱなしだから、たまにはうちが反撃したいな〜なんて思ったりしててさ」

「でも盗賊さんも伝書さんの言動に結構ときめいてるように見えますけどね」

「それよりもっと積極的にしてみたいんよ それで、2人だったらどうするかな〜って思って」

「うーん、そうですね…でも私達は殿方が居るという訳でもないですし…(あ、でも万四先輩は居ましたか)」

(何を言っているんだろう お嬢さんには泥団子さんが居るでしょうに 無自覚というやつでしょうか まあ私は………いませんね。一緒に居て楽しいお友達?はいますが)

「仮にでいいから!何でもいいからなんかアドバイス貰えると助かるんだけど・・・」

「そうですか…うーん私なら寝てる横で囁いたり不意打ちでキスしたり…とかですかね お二人の仲ならそれぐらいはありだと思います」

「寝てる間に?!破廉恥ですわ!でも先輩達なら想像がついてしまいますわね」

「そ れ だ!ありがとね2人とも!今日はうちが奢るから〜^ ^」


このような経緯を経て伝書桜は「紫苑メロメロ反撃大作戦」の決行を決め、そさてその絶好のチャンスが今だったという訳である。



(紫苑の体はやっぱりあったかいなぁ 今は『私』だけが独り占めしてる、太陽みたいな気持ちの良い温もり。 というかそうじゃなかった 今日は紫苑をうちがリードしてやるって決めたんだった 取り敢えずまず後ろから抱き締めてみたけど・・・次はっと)


『紫苑、私はあなたのことが好きだよ 普段めんどーいって言いながらもなんだかんだかっこいい姿を見せてくれる事、いつも寄り添って私のことを考えてくれてるところ、私はどんな紫苑もずっとずっと大好きだから ずっとずっと一緒だからね?』




「でも、ずっと紫苑がうちをエスコートしてばっかなのもずるいと思うな〜^ ^」



「だから、いまから紫苑の体も心も好きにしちゃうから 覚悟してね」



心臓の鼓動が早まる中、俺の意識は首への柔らかい感触と共に覚醒した。

「礼佳?!おは…よう…?」

「わ、起きちゃった?ごめんね紫苑 今言ってたこと聞こえたかな 聞こえても聞こえなくてもいいや もっかい宣言すればいいだけだし」

この時点で俺は気づくべきだったのかもしれない。

しかし、それに気づく前に今度は首筋なんかではなく口元を奪われ、そのまま倒れ込み、果てには俺の体の上に跨ってきた。


[急に倒れたけどどうした?疲れてる?]という言葉を発するなんて暇も考えも考えられず、ただただその衝撃に脳が囚われていく



「ぷはぁ 礼…佳…?」

やはり気づくべきだったのかもしれない

今日の礼佳は「本気」だということを


「今日は紫苑のぜんぶをうちだけで染めてやるって決めたんよね」

俺の瞳には天井に加え、魅惑の女性のような、でも俺を独り占めするような子供のような。そんな不思議な姿をした礼佳の姿だけが映っていた。





しかし、本気の礼佳にも理性はあったみたいで馬乗りの体勢を解き立ち上がり、俺の体を起こすのを手伝ってくれた。

そして思った以上に体温が上がっている事、自分の顔がかつてないほどに顔が赤らめていることが彼女の瞳に映る自分の姿から理解した。


「ごめんちょっと乱暴だったわ〜、せっかく紫苑寝てたのに じゃ、うち次任務だから行くね」

去り際、礼佳は俺に向かってはにかみながら。

「紫苑のそんな赤らめたりオドオドした顔が見れて満足!いつかこの続きもやろうね^ ^


今日は少…いや嘘になるか

めっちゃ驚いたし今も胸の鼓動が止まらない。

ただこんな礼佳も好きだなと思ってしまった俺は末期なのかもしれませんね。

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