仲間

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自分とルフィの関係を知って一週間後。

ウタはサンジが用意してくれた食事をなんとか食べ終えた。

「大丈夫かいウタちゃん?」

「うん…大丈夫…」

以前より食欲が目に見えるほど落ちたウタをサンジが心配の声を上げる。ウタは無理をして誤魔化す。つわりが酷くなってるだけだと。そのうちおさまるから大丈夫だと。ここ数日ウタのそんな様子にサンジもリゾットなど消化にいい栄養のある料理を作るなど対処しておりウタは手間をかけてしまって申し訳ない気持ちだった。

「ご馳走様。部屋に戻るね。」

「ウタ…!」

部屋に戻ろうとするウタにルフィが心配して声をかける。しかしウタは大丈夫だの一点張りでルフィの心配をかわして食堂から出ていった。まるで彼から逃げるように…

その様子をロビンは不審に見ていた。


サボさんはまだ『あのこと』をルフィに話してないようだった。でも…もしそのことをアイツ…ルフィが知れば…

ウタの頭の中はぐちゃぐちゃだった。

月に数回定期的に検査に来るローさんが今度この船にやってくるのはもうすぐだ。その時に自分の現状を見てバレるかも知れない。その時にルフィに知られるかも知れない…

いずれ来るべきその日に怯えながらウタは階段を登る。

真実を知って以来ウタは悪夢ばかり見ていた。


真実を知られルフィに捨てられる夢…


激怒した父に無理やりルフィと子供を引き離される夢…


生まれた子供が化け物のような姿で生まれそれを見て半狂乱で悲鳴をあげる夢…


生まれてすぐ病気で子供が死んでしまう夢…


世間から忌み子として心無い言葉をぶつけられる自分と子供の夢…


なんで自分を産んだの?と子供に責められる夢…


まともに寝られない日々が続き彼女のメンタルは限界だった。


グラッ


突然視界が天井を向く。身体のバランスを崩し転げ落ちかけてるのをウタは察した。

階段下の廊下が視界に映り頭から落ちかけたその体を守るために手を伸ばしかけたが…ウタはその手を引っ込めた。

そうか…これは私が受ける罰なんだ…この子もこの世に生まれても不幸になるだけ…いっそこの子と一緒に…


さよならルフィ

幸せだったよ…


突然視界に無数の手が映り彼女の体は優しく抱き抱えられた。彼女の言動を不審がって様子を見にきたロビンが間一髪で能力を使いウタを救ったのだ。

優しく廊下に下ろされへたり込むウタにロビンが駆け寄る。

「何やってるの⁉︎貴方だけの体じゃないのよ…!」

優しくも厳しい口調でウタを叱る。しかしウタは何も反応しない。その様子にロビンはここで引いてはいけないと感じた。取り返しのつかないことになると。

「お願い…何があったか教えて…ただ話すだけでもいいの…!」

ウタをしっかり見据えるロビンにウタは観念して弱々しく話し出した。

「お願い…誰にも言わないで…約束して…」

自分が知った真実を…

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