風林火山の計略

風林火山の計略


"ただいまー..."


『...お帰り、予定より遅かったね

何で遅れたの?電車遅延してないけど』


"うっかり居眠りして乗り過ごしてさ..."


『ふーん...あっそ。上着と鞄ちょうだい

お風呂沸かしてあるから、先に入って』


"ありがとキキョウ..."


黒に紺色がかった髪と二又に別れた尻尾

そして、それと対照的に真っ白な割烹着

百鬼夜行連合学院、百花繚乱調停委員会

その参謀である桐生キキョウ...いや今は

"元"と付けるのが正しいだろうか

生徒だった時代から紆余曲折あったが、

卒業後にめでたく籍を入れる事となり

その後同棲先はどうするかなど、色々と

バタついていた事が脳裏に蘇ってきた

現在はここ、元々私が住んでいた所から

少し離れた広めの賃貸物件に住んでおり

キキョウとそこで同棲している


"...有り難く入らせてもらおう"


色々と思う事はあれど、風呂場に向かう

住んでから日が浅いからか、なんだか

まるでホテルに泊まっている気がするが

これも新居ならではで中々楽しいものだ


"ふぅ...気持ち良い〜..."


体を洗い終わった後、熱い湯船に浸かる

私は若干熱めの湯が好きなのだが、

キキョウはそれもリサーチ済みのようだ


『...湯加減とか、どう?』


"温度とかすっごくばっちりだよ!"


『まぁ、シャーレの湯船も熱めだったし

これくらいどうって事ない...それじゃ』


参謀は見ている景色が違うのだな、と

私は改めて関心したのだった


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"今日は鰻かぁ...高くなかった?"


『同棲初日だし、その記念にね...

この出費は無駄遣いにならないでしょ?

ロボットやプラモよりは、だけどね』


"ウッ...心当たりがありすぎる..."


『...フフッ、ほら...食べよ』


"『いただきます』"


メニューはうな重、ニラと油揚げの

かき玉汁に、アスパラの胡麻和えだ

どれもこれもが非常に美味しかった

たまに買っていたべちょっとした鰻と、

比べものにならない美味しさだったのが

どうやら顔に出ていたのを揶揄われたが


『私、お風呂入ってくるから...』


"あ、うんキキョウ...行ってらっしゃい"


『なにそれ、変なの』


軽く談笑を交わした後、自室へ向かう

まぁ、半分は彼女の部屋でもあるのだが

とりあえず明日の予定を確認して...と

しているうちに、何やら眠くなってきた

規則正しい生活のありがたみを感じつつ

少し抵抗したが、それは徒労に終わった



微睡をまた自覚したのは、体感十分後

うっかり眠ってしまったかと思い、

体を起こそうとするが...ふと気が付いた

まだ寝ぼけ眼で像がおぼつかないものの

誰かが目の前にいる気配がする...だが、

半覚醒状態とはいえ誰かはすぐ分かった


"き、キキョウ...?何を..."


『...何?もう夫婦なんだからいいでしょ

今まで婚前交渉だから止めてたんだし』


その言葉の意味は、否応なく理解出来る

昔、生徒の一人に教えてもらったが、

百鬼夜行連合学院では、"愛し合う男女は

婚姻するまでは交わりを持つべからず"

という決まりが未だに根強いということ

要するに婚前交渉を禁じているのである

勿論このルールは学生という未成年者が

望まぬ責任を負う事を案じての規則だが

...溜まるものは、やはり溜まるのである


『...っふーっ...♡何か、言う事は...?』


"あ、いや、その...えっと..."


上に乗るキキョウは、何も着ていない

猫のする"伸び"のポーズ風に腰を上げ、

獲物を狙う猫のように首筋を舐めてくる


"......すっごい綺麗だし、えっちだよ"


『...もうちょっと何か、丁度良い言い方

あったんじゃない?...まぁ、良いけど』


言葉こそお気に召さないようだが、

顔を赤くして肌をすり寄ってくる態度で

かなりご満悦なのが分かる


『...ねぇ、先生...いや、"あなた"』


"...何かな?キキョウ"


『.........大好き』


"私も大好きだよ、キキョウ"




『(先生のおちんちん、あったかい...

それに匂いもなんというか...すっごい)』


すんすん、と匂いを嗅ぐうちに、段々と

先生のチンポは固さを増していくが

キキョウもまたその匂いに吊られていく


『まだ出してもないのに、勃起し過ぎ...

ほんっと...節操なし、なんだから...♡』


"結構、私だって溜まってるし...それに、

発散先もキキョウ以外無いんだもん..."


『......へぇ...♡いいこと、きいはった...』


細い指先が、先生の重みのある玉に触れ

その先端辺りを優しくほぐし始め、

一分ほぐした後で玉本体を転がし始める

また、それと同時に亀頭にちろちろと

舌を這わせて勃起させにかかる


"き、キキョウっ...!そこ、ああっ...!"


『男の人の弱点くらい把握済み...

元だけど、百花繚乱の参謀を舐めないで

あなたの弱いところは全部お見通し』


時に奥まで咥えながら、時に離しながら

絶頂までのギリギリを彼女に焦らされる

そして両者共に、息が荒くなっていく


"あっ...も、もう出るっ...!お願い...!"


『......結構焦らしちゃったし、良いよ...

上ってきたの、一滴残らず出してよね』


"くうっ...で、出るっ...!!!"


今まで経験した中で、間違いなく一番

とてつもない勢いで口の中に吐精する

勢いもさる事ながら、量と時間もかなり

あり、おおよそ十秒間は続いた気がした


『んっ...本当に濃い...さっきの話は、

確かに嘘じゃなかったみたいだね...♡』


"め、めちゃくちゃ出た...キキョウ!?"


『んくっ...ぷはっ、ほら...全部飲んだよ

...やっぱりまた勃起した、好きなんだね

そういう系の本持ってたみたいだし、

折角だからしてあげたけど...どう?』


"......すっごく、興奮しました"


『......ほんっとに気持ち悪いね...♡

ほら、ちゅ...ん、っ...つづき、するよ』


キスをしながら、再び最初の体勢になる

ただ、今回キキョウは腰を上げていない

むしろ腰を下げて、勃起したチンポに

ぎゅっと押し付けて離さない


『......そっちから、挿れて』


ゆっくりと、両脚を開いてみせると

腰を離してこちらの自由にする


"挿れるよ...キキョウ"


こくり、と彼女は何も言わずに頷いた


"ふっ...!"


前戯で興奮したのは彼女もまたそうで、

秘部は溢れた愛液で非常に蕩けていた

が、初夜はどんなに濡れていたとしても

必ず超えなくてはならない壁がある


『...!』


"...ごめん、痛いかな...?"


『これくらい平気...そのまま続けて』


破瓜、つまりは処女膜の貫通

ぷちぷち...ぴちっ、と膜は破れ、

微かに秘部から赤い色が滲み出す


『...ほんとに平気だから、心配しないで

これより痛いのなんて百花繚乱の任務で

嫌というほど味わってきたから...もう、

これ以上は言わせないで...恥ずかしい』


目を伏せながらも、自分から腰を

ゆっくりと落としてくる姿に、

かけがえのない愛おしさを感じた...


"キキョウっ...!"


『あっ、ちょっ...!んんっ...♡

いきなり奥までしたら...んぁんっ...♡』


"...ちょっと、体勢変えるよ"


繋がったまま、キキョウを床に横たえる


『...結構、大胆な事するんだね』


"この方がキキョウの顔がよく見えるし"


『......っ♡いいから、続けて...っ♡』


ゆっくりと奥まで挿れ、そして抜きかけ

また奥まで挿れる...そして、そのうちに

キキョウの顔に浮かぶ微かな緊張が解け

背中をくねらせながら、自分から動いて

快楽をより求めていくようになる


『...もう少し動いても良いよ、あなたも

これだと、気持ち良くないでしょ...?』


"うん、ありがと..."


さっきよりも強めに腰を上下させると、

少しずつ遠慮が出来なくなってくる


『ちょっと...っ♡がっつきすぎっ...!

んんっ...♡いいとは言ったけど...っ♡』


"ほんと、ごめんっ...止まれないっ...!"


『...〜///っ♡分かった、良いよ...っ♡

好きにすれば良いでしょ、全く...♡』


そのお許しを皮切りに、だんだんと

部屋に水音が響くようになっていく

ぱんっぱんっ、ぢゅぷっ、ぢゅぷっ...

そんな、淫靡な音が部屋に響き渡る


『ん"んっ...♡いいっ...♡』


"キキョウっ...もう、そろそろ...!"


『外に出したら...許さないからね...♡

あん、んっ....♡ちゃんと、ナカに...!』


二又の尻尾と両足が、腰をがっちりと

ホールドして逃がさないようにし、

手は首筋に回して強く抱き付いてくる


"キキョウっ、好きっ...!"


『私、もっ...!あ"あぁぁぁっ...♡♡♡』


お互い全く同時に絶頂し、

しばしの間余韻を噛み締める


『確かに、良いとは言ったけどっ....!』


"ご、ごめんなさい...気持ち良すぎて..."


『......もう、自分に正直過ぎない...?

ほんっとにもう、反吐が出る...♡』


そう言いながらもキキョウは、

自分の下腹部を指先で何度も撫でていた





『あなた、ちょっといい?』


"ん?どうしたの?"


『これ、この前の結果』


"これ...っ!?も、もしかして...!"


『...男の子と女の子、どっちが好き?』


キキョウから手渡された妊娠検査薬は、

バッチリ陽性を検出していた

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