人生2周目の高家に生まれた直義妄想続き4

人生2周目の高家に生まれた直義妄想続き4



師直と赤ちゃん直義の高速ハイハイ




朝起きて離乳食を作り、直義に食べさせて、無表情であやしていた師直。

ハイハイ出来る様になった直義のために、板間はピカピカ清潔で、手や口に入れそうな危ないものなし

(口に入れちゃうおもちゃは師直の手作り)

出仕前に嫁に子守りを任されていたところに、家人から声をかけられる。

赤ん坊直義のそばに危ないものも無く、ご機嫌に遊んでいるので、

「なんだ」

と、邪魔すんじゃねえよと思いつつも、いつもの仏頂面で返事をして家人の方に行く。

足利本邸からの問い合わせだったので、部屋の入り口で立ち話状態で指示を伝えていると、

「ぴにゃああああ!」

さっきまでご機嫌だった赤ん坊直義がギャン泣き。

何事かと焦って振り返った師直を見て、高速ハイハイして向かって来た。

「ふにゃあ!あーん!ぴゃあ!」

泣きながらの高速ハイハイで師直の足元まで来た直義に驚きながら

「どうした息子よ」

と、裾を掴んだ直義を師直が不器用に抱き上げる。

「あうー、あー、みゃ」

抱き上げて強面の顔で覗き込んできた師直を見て、泣き止んだ直義が師直の髪を掴んでご機嫌にいじりだす。

なんだどうしたと思っていると、家人が微笑ましそうに

「お父上の姿が見えなくなって不安になったのでしょう。懐かれておられますな」

「懐かれている…」

「羨ましい限りで。師直様は良いお父上でいらっしゃられますな」



懐かれている…

懐かれている……

懐かれている………

懐かれている…………



「……………息子よ!!!!!」

ガバァ!全力で抱擁しようとして、抱き潰す寸前のところで堪えた。

(堪えたら変な筋肉痛めた)

良いパパだと褒められて気分良かったので、師直はその日1日不気味な笑顔で過ごした。




兄上は一度でもエンカウントしたら最後、驚きの収納術でしまっちゃうんですよ。

何をどう妄想して逃げようとしても驚きの収納。流石ラスボス。


いろいろ妄想して、何も考えずに長男設定にしてよかった〜と思ったのは、上に兄のいる設定にしなかった事です。

兄上以外を兄と呼んでいたらね…、こうキュッとね、ソレ締められちゃうよね…兄上がそんな事許すわけないもんね…。キュッキュッ。




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