人型キメラ作成用キメラ・続
◆LRn7/lf9O7/7レオナ「はっ、はっ、はにゃああ……♥」
ずくん、ずくん、ずくん……レオナの下腹部には細かい脈動が起きていた。陣痛が起きていた。
キメラと交尾してから1時間と立たない間に、受精したレオナの下腹部は臨月にまで膨らんでいた。いくらなんでもおかしい成長速度だ。
レオナ「にゃん、にゃあん、にゃあぁん♥」
全身から汗を流しながら、四つん這いの体制で快楽に震えながらいきむレオナ。それをにたにたとした笑みで見やるキメラ。
このキメラは純粋な戦闘能力ではダンジョン外のキメラには及ばない。その代わりその繁殖力生殖力は他の追随を許さなかった。
――――何故ならそれがこのキメラのレゾンデートル。人間或いはそれに近い女を犯して孕ませ、人型のキメラを作るという科学者の悍ましき発想から生まれしモノ。
果たしてキメラにとって何度目の光景だろうか、雌が快楽に顔を歪ませ己の血を引く仔を産み落とすのを見届けるのは。
――――ずぎん、ずぎん、ずぎん、ずぎん……
レオナ「にゃあああ、あにゃああああんっ♥」
陣痛の齎す激痛はこの世のモノとは思えないほどの痛みと苦しみがあるという。だが、レオナが顔に浮かべるそれは苦痛に満ちたものではなく、快楽に溺れた雌が晒す蕩けた淫乱の笑みだった。
レオナ「にゃふぅぅぅ♥」
キメラの毒に侵された雌は出産の激痛すら快楽に置き換わる。それに加え、レオナにはユリアの刻んだ淫紋もあった。出産の痛みなどレオナにとっては新しい快楽の形に過ぎない。
レオナ「ふにゅーーっ♥にゅふぅーーっ♥にゅぅぅ……♥」
――――ぶしゃあっ……
全身から体液を垂れ流すレオナだったが、そこにさらに一種類体液が加わった。
豊満な両胸の先端にある薄桃色の蕾から、白く甘い香りのとろりとした液体……母乳が噴き出したのである。
レオナ「んにゃああ~~♥」
その香りを嗅いだレオナはうっとりとした表情を浮かべる。
母になった笑みにしてはあまりにも淫靡なその表情は、しかしながらどこか新しい命の誕生に立ち会える慈しみを感じるのは気の性であろうか?
キメラ「■■■■……?」
にたにたと笑っていたキメラがレオナのその表情に首をひねるような動作をした。そんな表情を浮かべる雌は初めてだったからだ。快楽に溺れるか異形の出産に怯えるか、キメラが犯してきた雌は大体その二つだったから。レオナの浮かべた表情にあるモノがキメラにはわからなかった。
レオナ「にゃあああっ、ふにゃああああっ♥」
レオナもまた分かっていないのだろう。まともな思考が残っているかすら怪しい。
しかし、それでも、どこかに残っていたのだろう勇者の残滓が、子どもに罪はないと考える彼女の優しさが、その表情を浮かべさせていたのかもしれない。……最早、誰にもわからぬことであったが。
レオナ「にゃああああああっ♥くにゃあああああああんんんっ♥」
レオナの嬌声が一段と高く大きくなる。
愛液を垂れ流す股座から、それ以外のものが見えていた。その時に向けてレオナは更に力を籠める。そしてついに、
レオナ「!!うにゃあああああああああああんんんんんんっっっっ♥♥♥」
――――ず……ずりゅぅぅんっ!!
出産の快楽に絶頂しながらも、レオナは己の血を引く子どもをこの世に産み落とした。
レオナ「…………にゃ、にゃぁぁ……」
流石に体力を使い果たしたのか、四つん這いを維持することが出来なくなり気を失いそうになるレオナ。しかし、最後の力を振り絞り、己が産み落とした子どもを視中に収めようと、鉛の様に重くなった体にむち打ち、そちらの方を向いた。
??「ふ……ふぎゃ……ふぎゃあ……」
そこにいたのは紛れもない赤ん坊だった。
己と同じさらさらとした金髪、頭に生えそろった猫耳、背中に見える白い翼、腰から生えた蛇頭の尻尾、下腹部に刻まれている淫紋……己とキメラの血を引く子どもがそこで産声を上げていた。
レオナ「あ……にゃあ……………………」
その子どもを見て、レオナは顔を綻ばせるとついに力尽きてその場に倒れ伏してしまった。
??「ぶぅ、ぶぅ……」
赤子は驚くことに、もうハイハイで動くと母親の元へと辿り着き、必死でその豊満な胸から垂れ流れる母乳へと舌を伸ばした。産まれたての赤子に出来る動きではない、いったいどれほどの生命力を持っているのだろうか。
キメラ「■■……」
キメラはレオナと赤子のそれぞれの行動を見届けると、つまらなそうな息を吐いてその場を後にした。
己とこの雌のここでの役割は終わった。次の機会に備えるために、キメラは奥へと姿を消していく。
遺されたのは力尽きたレオナと産み落とされたばかりの赤子のみ……