京都結界①

京都結界①



羂索によって起こされた殺し合い 死滅回遊

その舞台として選ばれた10の結界

その中でも京都の動きは群を抜いて速く二日目にして四人の泳者による冷戦状態に陥った

泳者名「蠱毒」(コドク)

蟲を操る術式 異蟲呪術を持つ彼女一人によって京都結界全域が大乱戦と化した

蟲のキメラを作る拡張術式を持つ彼女は死滅回遊開始からわずか四十五分にして小手調べとばかりに十体のキメラを放った

本人の戦闘衝動に影響されるように泳者を主に狙ったキメラによる蹂躙は近場にいる二人の泳者の死を皮切りに始まった


だが、その呪力と騒ぎに気付いた過去の術師達は即座に対応し、キメラの迎撃を図る。

その中でも一際速く反応したのは蠱毒と同じく冷戦と化した現在の京都結界の一角を担う術師

泳者名「温羅圖」(ウラスビ)

被弾した呪力による攻撃、接触した術師、呪霊から呪力を吸収、貯蔵し、放出する術式を持つ

管理される呪力、その放出出力に上限はなく、二十年に渡って貯蔵されたそれは呪力ごと術式として扱われたために呪物化を経て尚霧散しなかった。一代で術式を完成へと導いた呪術センスを持って複数のキメラの単独討伐を成し遂げる


その動きに何かの期待を抱きながら自ら赴こうとした蠱毒の動きを止めたのは遅れて反応しながらも現代人ながらこの死滅回遊に短時間で対応し、現在蠱毒・温羅圖と並んでこの結界を保たせている二人の泳者

泳者名「篠崎一」シノザキ ハジメ

隕鉄術式を持ってしてキメラの元に隕鉄を落とし、その場に交戦していた泳者ごと葬りながら参戦した彼はそのまま周囲に蟲の大群を伴っていた蠱毒に攻撃を仕掛けようとする。

その瞬間に現れたキメラと泳者を引きずる男

泳者名「熊野健次郎」クマノ ケンジロウ

三者に囲まれかねない引き金を引く事を危惧し、篠崎一の動きが止まる

互いが互いに正体不明

味方の保証は誰一人ない

しかしこの状況のきっかけを起こした蠱毒を最大の危険人物として認識した事のみが共通していた。三者によって起きた偶発的な協力監視体制がキメラの製造を含む彼女の動きの一切を封じたことで京都結界は蠱毒による強襲から十五分、死滅回遊開始から僅か一時間で膠着状態と化した


しかし、その均衡もまた更なる泳者によって早くも崩れ去る

11月2日

日本中が渋谷事変による後始末に追われる中その術師は全てを突っ切り京都に入る

未知と好奇心の赴くままに呪術界へと足を踏み入れ、当時三年生にして特級呪具の製作という偉業を成した現代最高の呪具師

致眉 翼芽(イタルビ ツバメ) 入場


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