二人で仲良くデートでラブラブ❤️

二人で仲良くデートでラブラブ❤️

颯爽と現れた文豪ちゃん

蓮華「そういえば~お宝ちゃんたちは次の休みの日はどうするんや?」

宝太郎・りんね・錆丸「え?」

そう、次の日曜日はキッチンいちのせ連合の休みの日なのだ。

ただでさえ人員が少なく、未捕獲のケミーも多いことで

錬金連合に所属していた頃より頑張っているみんなが休むために、

宝太郎が提案したものだった。

蓮華「私は知り合いが店をやっててな〜、その店の手伝いに行くねん

   ・・・せや!ちょっと誰か加わってくれへん?

   なんにせよ、人手は多い方がええからな!」

りんね「すみません、その日は用事が・・・」

蓮華「あ〜そっか、じゃあ、頼んだで!」

そう言いながら蓮華は錆丸の方を向くが・・・

錆丸「えっ!?・・・えと・・その日は・・・」[勝手に俺たちの予定を

決めんじゃねえよ、それにその日はー「えーやん、えーやん!どうせ部屋に

籠もって、ケミーについてレポートにまとめたり、調べたりしてるんやろ?

それに、ちゃ〜んと賄いも給料も出るんやで?、資金が増えたら、益々多くの

ケミーと交流できるかもなぁ〜」その言葉を言った瞬間錆丸は

「やる!」[やる!]と即答したのだった。

なお、りんねの言う用事とは言わずもがな、宝太郎とのデートである。

二人は前々からデートの計画を立てていたのだ。

ーーデート当日ーー「宝太郎〜待った〜?」と言いながら小走りにりんねが

宝太郎のところにやって来る。「大丈夫だよ」と答えようとした瞬間、

宝太郎はりんねがほのかに纏う香りに気づいた。

「りんね、「ん〜?」もしかして香水、つけてきたの?いい香りだね」

「えっわかってくれたの!?嬉し~い♥」そうした会話ーー傍から

見たらもう結婚したかのように甘すぎるオーラを出しながら二人は駅の

プラットフォームへ向かうりんね「まだまだ寒いね」宝太郎「そうだね〜」

「じゃあ、こうしちゃおっか」そういった途端りんねは宝太郎の手と

自分の手をつなぐ。しかも互いに指を絡ませ合う握り方ーーいわゆる

「恋人繋ぎ」というものーーそれに宝太郎はりんねに耳打ちで

「うん、とってもあったかいよ♥」と返す。聞いたりんねは

「・・・/////」(あ〜あ、カウンター喰らっちゃったなぁ)

そして駅に電車が来るアナウンスが流れる。

宝太郎「空いているといいね」りんね「大丈夫かなぁ?」

そんなりんねたちの希望もすぐに消えることとなる。電車がかなり

混んでいるのを二人は見たからだーーまぁ偶然この日が3連休の

初日だったことも原因かもしれないがーー。そうして二人はかなり

きつい中で乗車する。そうして周りの乗客に聞こえないような声量で

宝太郎「りんね、こっち側に」と宝太郎は自身のいる窓側と

りんねがいる人混み側の位置を入れ替える。不思議に思ったりんねが

ヒソヒソと静かに話しかける。

りんね「宝太郎?私はあっち側でも大丈夫だよ?」

宝太郎「ダメッ!りんねが痴漢とかにあったら大変だから、こっち側!」

りんね「宝太郎、気遣ってくれてありがとう、だけど私にも守らせて、ね?」

そう言って宝太郎の首に手を回し、強く抱き寄せる。

そうやって車内で抱きしめ合っていたのもあってか、痴漢には合わなかった。

ーーそしてーー[ドアが開きます]

宝太郎「っあーー!やっと出られたよ〜」

りんね「本当にギュウギュウ詰めだったね〜」

宝太郎「よしじゃあ、行こう!」りんね「おーー!」

宝太郎がその一歩を踏み出した瞬間ーー[ピーバタン]改札が宝太郎の

通過を拒んだのだ。宝太郎「えぇ!?な、なんでぇ!?」

[運賃が足りません]「あー!現金チャージしとくの忘れてたー!」

りんね「あはは・・・宝太郎らしいね・・・」宝太郎が混乱して

いるところに「はい、どうされましたか〜」と女性駅員ーー

見た目からして若く新米であろう駅員ーーが声をかける。

「あっ、あのー現金チャージしとくの忘れてて・・・」

「あぁ、なるほど。それならこちらの機械で精算できます

ので、どうぞこちらに」と宝太郎を連れて行ってしまう。

そして二人共、その機械をあまり使ったことがないようで、

四苦八苦しながら精算をしている。その様子をりんねは頬を

膨らませて見ていた。

宝太郎「いやぁ~ごめんごめん、ちょっと

    時間かかっちゃったね、さぁ行こうか」

りんね「うん、行こっか」ツーン 宝太郎(あれ!?りんね機嫌悪い!?)

その後も目的地に到着するまで二人で歩いていたが、二人の会話は

あまり続かなかった。ーー否、大方りんねが話を途中で

ぶった斬っているのだーーそしてそのままついてしまう。

宝太郎「どうしたの?りんね、さっきから怒ってる?」

りんね「別に、宝太郎が私以外の女の人に笑って接していても

それを怒るほど私は子供じゃないから」

口ではそう言っているが怒っているオーラがダダ漏れである。

これには宝太郎も気付いたのか、「ちょっと待ってて」と言って

走っていってしまった。(うぅ・・・ほうたろぉ・・・)しばらくして

宝太郎は何かを持って戻ってきた。

宝太郎「り〜んねっ、一緒に食べよ!」そう言って、

宝太郎は手に持っているたい焼きを差し出す。だがその手には

1つしか握られていなかった。

宝太郎「ごめんね、一人一つって言われるぐらい大盛況だったんだ。

    だから、はい仲直りの半分こだよ!」

そう言って、頭側と尻尾側のうち、頭側を躊躇なく、宝太郎はりんねに渡す。

りんね「えっいいの?、私は尻尾側でもいいのに」

ーータイヤキを食べたことがある者は必ずわかる。餡の量は頭のほうが

多くなっていることにーー

宝太郎「いいのいいの!りんねへのお礼の気持ちってことで」

宝太郎はニコニコ笑いながら、そう告げる。

りんね(んもうっ、こんなに笑われると気にしてた私に

    ムカついてくるな〜)「よし!食べよっか!」

宝太郎「許してくれたの?」りんね「とーぜん!」

宝太郎・りんね「ではでは・・・いただきま~す!・・・あっ、おいし〜い!」

そうして二人は瞬く間に食べていく。

「ふー美味しかったーごちそうさまでした。あっ、りんねの

ほっぺにあんこ付いてるよ」「あ、ホントだ。じゃあ、はい、あ〜ん♥」

そういってりんねはほっぺのあんこを指ですくって宝太郎に差し出す。

宝太郎「あ、あ〜ん////・・・うん、おいしい!」

りんね「ふふっ・・・ていうか、そんなに人気だったの?」

宝太郎「じゃあ、言ってみよっか」

そうして二人がたい焼きの屋台に行ってみると・・・

宝太郎・りんね「なにあれ・・・?」そう言って呆然とする二人の視線の先には

ーーーーーー「アルティメットフォーム!スペシャルターボ!」上半身を

黒と金のスーツに包んでたい焼きを焼く人の姿があった。それもかなりの速さで。

そしてそのスーツの胸のあたりにたい焼きの絵が描かれている。だが、

それ以上に横を見たりんねが目を見開く「宝太郎、あれ!」「えっ!?」

なんと!その横にたこ焼き屋があり、そこで忙しそうに蓮華がたこ焼きを

作り、錆丸が接客をしていた。

「いやぁ~先輩たち、頑張ってたね〜」「だね〜」二人はデートの最中に知り合いに会うことがかなり気まずくなると思ったので気づかれないうちに人混みに紛れ、離れたのだった。宝太郎「よし!ついた!」りんね「うわぁ〜きれい〜」

そこにはあたり一面の花畑が広がっていた。様々な花たちが夕日を受けて、

輝いている。いや、本来なら快晴のもとで花畑を見るつもりだったのだ。

しかし、先程のいざこざで夕方になってしまっていたのだ。

りんねと宝太郎は座り込み、「ここはきれいだね」「え〜私は〜?」

「もっとも〜っときれいで、かわいくて、頼れる仲間、いや相棒......

じゃないな、正妻(あいぼう)だよ!」「宝太郎〜ありがと〜♥」「えへへっ」

そんなやり取りの中、宝太郎はりんねが船を漕いでいることに気づく。

宝太郎「眠いなら、寝てもいいんだよ?」

りんね「・・・いや、・・寝過ごしちゃうかも・・・だし、」

そう言いながら必死に目を開けようとするりんねの

背中をポンポンと軽く叩き始める。それを数回繰り返すとりんねは

夢の中へと旅立っていった。そして次にりんねが目を覚ますと

ーーーもう日はとっぷり暮れたあとであたりには闇が広がっていた。

りんね「宝太郎!?起こしてっていったじゃん!?」

宝太郎「ごめ〜ん♪、りんねの寝顔をずっと見てたかったから〜♪」

そういって宝太郎はりんねの寝顔が映ったスマホを見せる。

するとりんねは羞恥心で顔を真っ赤にし

「お願い消してぇ!今すぐ消してぇ!」「やだ〜♥」

そういってりんねが起き上がるとりんねはまた驚いた。

なんとりんねは宝太郎があぐらをかいたその上に横になっていたことに。

「っ!///」「あら?今気づいたの?」と宝太郎は茶化すように言う。

それに対して「ちょっと降ろしてぇ!写真は消してぇ!」

「この写真、ホーム画面に設定しようかなぁ?」

「ヤダーーー!・・・寒い!」立ち上がったりんねは自身の襲う冷気に気づいた。

それと共に自分が宝太郎が宝太郎の上着も着ていることにも。

「ちょっ宝太郎、寒いでしょ!?」

「あぁ寒いよ、けどりんねが凍えるほうが俺は辛いから」

「・・・」「おっと!」何も言わずにりんねは宝太郎を抱きしめる。

宝太郎の体は死人のように冷たかった。こんな寒い中でりんねを

優先して、温めたのだ。彼にそのしわ寄せが来ることに気づかなかった

自分を殴りたくなる。でもせめて、彼の寒さを中和できるように

りんねは抱きしめる。

強く、強く。

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