事後

事後




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「ごめんね」羂索はあくびをした。「今の君と私では戦いにすらならないんだ」

「夏油…!夏油!!」

やれやれ、まさか完全に消滅してなかったなんて。羂索は乱れた前髪を整えた。まあこれはこれで面白いからいいんだけど。

呪霊操術で取り込んだ呪霊の行使。何の気無しに真人で試したら魂の情報が残っていたのか「取り出す」ことが出来た。

羂索が立ち寄っていた人気のない加茂家の当主部屋に放り出された真人は即座に羂索に術式を当てようとしたが、羂索はそれが無駄なことを知っていた。彼の術式は羂索のものとなっていた。もっとも大半は先の渦巻きで消費したし、今の彼は食べ滓程度のものなんだろうね。あの刀使いの呪術師と同程度かそれ以下に非力じゃないかな?

まあここ生得領域じゃなくて加茂家だし。部屋を汚すのも気が引ける。

真人が逃亡の動作に移る前に羂索は『指示』を出した。真人は糸が切れたかのようにその場に崩れ落ちた。

羂索は脇腹を庇いながらよろよろと立ち上がる真人の頭を掴むと畳に押し付けた。

「君は私の呪霊操術の影響下にある」

真人は押さえつけられた手の隙間から羂索を睨みつけた。

羂索は真人の顔を平手打ちした。

「私が命じれば君は自ら腹を裂いて死のうとするだろう。でも君は死ねない。君は死なない程度に自傷を継続するからだ。さて、君の無為転変は私が綺麗に貰ったんだけど君の魂の性質は変わらないんだろう真人?常に反転を回し続ける五条悟のように、術式が無くとも君の魂は体を修復しようとするかな?それとも魂が負傷した君の身体を原形だと認識するのかな?」

真人はもぞもぞと動き抵抗を続けている。

羂索はもう一度平手打ちした。「仲間の話は聞くものだろう?真人」

「…誰がっ、オマエ、とっ…ふゅ、うらぎり、ものっ!」

羂索は片手で真人の両手を掴むと床に押し当てた。

渋谷の夜は致命傷を負っていたが真人は最低限の回復はしていた。少なくとも服は修復されていた。

羂索は真人の服を掴むとそのまま引き裂いた。

真人は思わず足を上げ上半身を庇おうとした。羂索はその足を払いのけズボンも引き裂いた。

真人は小さく叫び声を上げた。

露出した真人の下半身を羂索は見下ろした。木蝋のような肌色の男性器も女性器もないつるりとした股間に羂索は指を這わせ、恥丘に指を押し付けた。

「やめっ!やめろ、よげとっ、夏油ッ!」真人は足を硬く閉じ逃れようとする。

「足を開け」

真人は操られたように足を開いた。

「観念しなよ」羂索は真人の耳元で呟いた。「呪霊の分際でここを晒すのがそんなに恥ずかしいかい?」

真人は俯いた。

羂索は顎を掴み上げた。「人間みたいに触られて恥ずかしいのかい?」

真人は無言で頷いた。

「いい子だ」

指の関節や指先を使って強く擦り上げ、爪で弾き、恥丘ごと鷲掴みにし捏ねくり上げる。

赤子が未知の玩具をめちゃくちゃに遊ぶそうな、実験体を触診で細かに観察するような蹂躙を羂索は楽しんでいた。

「らっ!はぁ、あうっ!ふぅう!」

真人は必死に暴れたが両手首を羂索に固く縛められ逃れられなかった。

羂索は真人に九相図の姿を想起していた。嗜虐心がそそられ羂索は恍惚の表情を浮かべた。

「…っあっ、ひっ!あぁうっ!」

真人の下腹部を弄び悲鳴を聞いているうちに羂索は宿儺の器を孕んでいた時を思い出していた。

虎杖香織の肌で感じた彼女の夫の手の感覚。

面白味こそないが十分すぎる器として完成した成果物。胎の中でも感じたあの筋力。

羂索は溜息を吐いた。下腹部に硬く血流が疼いた。

いつの間にか顔には脳汁が滝のように垂れていた。羂索は舌をだすと、それを器用に掬い、唇と共に舐めとった。












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