乾いた男、湿ったくちびる

乾いた男、湿ったくちびる


ふたビビ×鰐 ハート濁音 ビビ視点だよ

おてんば娘とはよく言われるけれど、恋だとかお付き合いだとか、そういうことには興味がなかったし、するとしたってもっと手順を踏んで…ゆっくりと気持ちを育んで、みたいな。そういう感じで、穏やかに恋をするのだと思っていた。そして初めてのキスは好きな人と、なんて。思っていたのに。

現実って本当にままならない。


組み敷いているというよりも、馬乗りになっている姿勢。分厚く広い胸に手を置いて、どんどん腰を進めていく。痛いくらい膨らんだ性器は、普通の女の子にはないものなんだって、この男に言われるまで気づかなかった。

でも、あなただって普通の男の人ではないわよね。サー?

乳房と呼べるくらい大きく、手のひらからたゆんと零れる胸をわし掴む。その先端、真っ赤に尖った飾りをカリカリと弄ってあげる。

「あ、あ♡ っ、両方……」

いやいやと首を振って、なのにもっと寄越せと胸を摺り寄せ、ナカをきゅんと締め付ける。砂漠の王はシーツの海でみだらに泳いで、だから私は恋をするより先に彼を押し倒してしまった。

「いや?」

「い♡いやだ……♡それ…♡」

「本当にいやなら、私なんて、跳ねのけてしまえばいいじゃない」

ぐっと奥を穿つと喉を晒して喘ぐ。ぴっちり固めた髪はぐしゃぐしゃで、気だるげが常の目元は真っ赤、眉を寄せて必死に唇をかんでいる。もう何度もこんなふうに夜を過ごしているのに、いまだに形だけは抵抗したがるのはなんなのかしら。男の人って年を取ると頑なになるものなの?

狭まったところをとん♡とん♡とノックする。そうすると彼はふわふわした快感が来るらしくって、「はあ…♡はあ…♡」といつもより高い声でため息を漏らす。かわいい。眉もぎゅうっと下がって。かわいくって、

「はぁ…♡…ッお゙??♡???」どちゅんっ!

いじめてめちゃくちゃにしてあげたくなる。

どちゅん!「お゙♡」どちゅん!「お゙ッ♡?」

奥の奥をブチ破るみたいに、何度も腰を打ち付ける。ゆさゆさと揺れる胸、男は舌を出して喘ぐ。真っ赤にぬめった舌、あれで丁寧に性器に奉仕されるのが、いつも堪らない。ぬらぬら誘うそれに私は惑わされる。

……だから、キスのつもちじゃなかった。

にゅるりと舌を絡めあう。ぴったりくっつけて、呼吸を奪う。吸うようにしたらビリビリ気持ちよくて、もっとしてあげたら奥が切なく締まった。

「ん……んっ」

「ッ♡ふ、ふぁ…」

抵抗あのか逆にくすぐられたり、引っ張られたり。必死でお返ししながら、気が付けば閉じていた目を開ける。

(……とろっとろの、顔)

そう思った瞬間には、彼のナカにしっかり種を吐き出していて。

あれが私のファーストキスだったのね、なんて気づいたのは、それから何発か果てた後だった。


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