主導権

主導権


ハルゼイの18禁です。

数年後設定なのや喘ぎ声を上げるなど、ゼイユのキャラが崩壊しています。



付き合っている男女の関係が行き着く先、そんなことを知らないくらいゼイユは無知でも子どもでも無かった。

寧ろ自分自身が望む望まない関係無く、成長するにつれて自然と理解した。


娯楽が極端に少ないからか、ゼイユの故郷の村では噂話や世間話が何よりの娯楽だ。

村出身の若者が誰かと付き合い始めたとなれば、すぐに話は村中に広まり、話題はどこまで関係が進んだのかや将来の約束の有無、時には遠回しな表現で村に残るのかや子どもの予定まで聞かれる時もある。

ゼイユは生まれ育った故郷は大好きだが、故郷から遠く離れた都会にある学園から帰省する度に、相手がいるいない関係無く、この話題を振られることに少しだけ辟易していた。


もうそんな時代でも無いこともそうだが、彼女は自分の方から誰かに想いを寄せたり色沙汰にのめり込んでいく自身の姿が想像出来なかった。

そもそも生来の勝気な性分や自らの美貌に自信があることも重なり、誰と付き合うかどうか決める決定権やその後の主導権は基本的に自分にあるという傲慢な認識すらあった。


それは数年前の林間合宿を切っ掛けに偶然出会ったハルトと付き合う様になってからも変わらなかった。

周囲からはゼイユの方から彼に想いを告げて付き合うに至ったと言われているが、彼女の認識は違っていた。


あれはハルトが明らかにこちらのことを意識しているのに、通っている学園が異なるやら余計なことを考え過ぎて、中々付き合うことを言い出さなかったことやハッキリしない態度に自分の我慢が限界を迎えただけだ。

パルデア地方では告白の習慣が無いことは聞いていたが、話を聞けばハルトは他地方からの転校生。そもそもパルデア流の付き合い方すら知らなかったので待つだけ無駄だった。


そんな紆余曲折あってゼイユはハルトと付き合うことになったが、初めて会った時から内心では認めたくは無かったが只者では無いと心のどこかで察していた直感の正しさを証明するかの様に、気付いたらハルトに主導権を握られていることが付き合い始めてから度々あった。

それに気付く度に、ゼイユは悔しさを滲ませたものだが、数え切れないくらい自分をポケモンバトルで負かした存在にして自分が付き合うと決めた相手なのだからこれくらいはして貰わないと困ると考えることで自尊心を保った。


そして、付き合い始めて数年が経ったこの日。

実家に招いたハルトの方から付き合い始めた男女が行き着く先の一つを持ち掛けられた時、ゼイユは彼の気恥ずかしそうでぎこちない様子に色々と小言を言いながらも受け入れた。


初めて会った時よりもハルトの背は伸びており、今では自分よりも目線は若干上だ。

だけどそれでもこちらの方が年上で人生経験も上回っている。ようやくこの時が来たと思いつつも、互いに初めてという同条件なら、年上としての余裕とプライドなどの優越感から自分の方からリードしてあげようという気持ちでゼイユはハルトとの夜を実家の自室で迎えた。




「お゙ぉっ♡ っぅううっ♡ お゙お゙ぉっ!♡♡」 


月明りが差し込む夜の部屋の中。

ベッドの上で身に付けていた衣服を脱ぎ捨てていたゼイユは、上から覆い被さるハルトが粘着質な水音と共に自身の腰を体に打ち付けてくる度に喘ぐ様な声を漏らしていた。

地元では気の強さ故に若干問題児として見られている一面もある彼女の姿しか知らない村の人間が見たら、同じ人物だとは信じられないまでに今のゼイユの顔は甘く乱れていた。


「っ…ゼイユさんって、何かあるとすぐにパニックになったりしますけど、やっぱりこういう状況には弱いんですね」

「よ、弱くなんて…あ゛っ♡ ま゙…待っで、ハルト…」

「さっきまで”早く脱ぎなさい”とか、”見惚れていないでさっさとしなさい”って急かしていたのに、こういう時だけ”待って”なんて都合が良過ぎじゃないですか」


ゼイユの懇願を無視して、ハルトは引いていた腰を強く彼女の体に打ち付ける。

最初は圧迫感や体温と同程度の彼のが自分の体内に沈んでいく程度で、噂や知識で知っていたのとは異なり、実際に経験しても案外大したことないとゼイユは思っていた。

ところが徐々に蜜壺から溢れる愛液の量が増えて、中の滑りや良くなってきた時にハルトが奥へと力強く打ち付けた瞬間、下半身から頭へ一直線に貫く様な経験したことが無い強烈な快感で理性が吹き飛び掛けたのを機に全てが一変した。


太くて硬く、そして熱くて逞しい彼の雄は、ポケモンバトルでの彼の容赦の無さを反映しているのか、遠慮なくゼイユの女性として最も大切な場所を蹂躙する。

まるで目の前で組み伏せている雌の中を隅々まで貪り尽くさんとばかりに、彼の雄は彼女の肉壁を擦り上げては自分の形を覚えさせるかの様に何度も奥へと激しく穿つ。

その結果、彼が腰を動かすことで齎される経験したことが無い快楽にゼイユは完全に翻弄されており、膣内を彼のに抉られる度に正気だったら絶対に口にしないであろうはしたない喘ぎ声を部屋の中に響かせる。


「お゛お゛ぅんっ!♡♡ ダッ、ダメェッ♡ こんにゃ…お゛お゛っ!♡♡ 抜いて、抜いでぇっっ♡♡」

「え~、なんで抜いて欲しい? 気持ち良さそうにしている様に見えるんだけど」

「あ、あんたねぇ…お゙っ♡」


余裕そうなハルトに憎まれ口を叩こうとするが、直後に奥を小突かれる快感にゼイユの思考はまた快楽に呑み込まれる。

何年か前にバトルで容赦なく手持ちの弱点を突いてくる彼に「あんた友達少なかったり」と嫌味を吐いたことがあるが、もしかして未だにそのことを根に持っているのだろうか。

一瞬だけそんな考えも浮かんだが、ハルトが腰を打ち付ける際に伝わる衝撃と気持ち良過ぎる刺激に負けて、すぐにまた彼女は艶めかしい悦の声を上擦らせた。

一方のハルトは、自分の性格が悪いことを自覚しながらも、自身ので彼女の膣内を搔き回していくにつれて普段の面影が感じられないまでに蕩けた顔で甘い声を発する様になっていく彼女の姿を見下ろしつつ、先程までの姿を思い出しながら優越感に浸っていた。



『ハルト、あんたね。誘うならもっとハッキリと口にしなさい。昔のスグじゃないんだから』

『ホラ、さっさと脱ぎなさい。あんたから誘ったんでしょ。今更怖気づいてしまったの?』

『あら、あたしの体に見惚れているの? まあこの美しい体を独占出来るだからね。――何時まで見ているのよ』

『ちょっと待って、あんたのこんなに大きいの!? 女性の初体験は大変って聞いているんだからもうちょっと小さくしなさい…え? 無理?』



あれこれ小言だけに留まらず文句や注文をしていた彼女だが、今の彼女には先程までの余裕や高飛車な雰囲気は欠片も無かった。

年上だからこそ、からかうついでに自分がリードしなければいけないと彼女が考えていたことをハルトは察していたが、初めての行為とはいえゼイユが性的欲求や刺激によって齎される快楽にここまで弱いとは全く思っていなかった。

そんな予想外が重なったこともあって、今やこの情事の主導権は完全にハルトが握っていた。


「ハ、ハルト♡ なんで、あ゛っ♡ こんにゃ♡♡ 上手いの?♡」

「さあ、何ででしょうね」


意味ありげに言葉を濁すがハルト自身、ゼイユ同様に初めての経験なのは本当だ。

だが生物として――雄としての本能が関わっているのか、今までやったことが無くても自身のを女性の体の中に押し込み、目の前にいる雌が最も快感に反応する奥へ突いて行くという行動をやらなければならないことは理解出来ていた。

そして、こう言った奥へ押し付けたり中を擦るなどの行為をする度に感じる快感に関しては、ハルトよりもゼイユの方が敏感らしかった。

昔初めて会った時から今に至るまで、普段から彼女は気が強くて高飛車なところもあることは知っていたが、今まで知らなかった彼女の弱い一面を見つけることが出来ただけでもハルトは満足だった。


「ああ、もう♡ 頭が♡ バカになってぅ♡」

「ゼイユさん…ひょっとしてイっています?」

「何♡ 言っているの♡ まだあたし♡ イ、イッていないから!♡ イクなら、あんただけイキなさい♡」

「…へぇ~」


その時、唐突にハルトはさっきまでゼイユが懇願していた通りに、自身の雄を打ち付けていた彼女の腰から引き抜く。

抜かれた感触に若干体を震わせたゼイユだが、直後に仰向けになっていた体を覆い被さっていたハルトに唐突に転がされたことで改めて自身の状況を理解する。


四つん這いの体勢。

手持ちに入れているグラエナみたいな姿勢に変えられたことにゼイユは恥ずかしさで顔に熱が集まっていくのを感じた。


「ハ、ハルト! こんな姿勢にするなんて何を考え…イッ!♡」


今すぐにでも止めようとしたが、その前に後ろからさっき抜かれたハルトの雄を再び押し込まれた。

しかも先程まで正面から入れられた時よりも、ずっと奥深くにまでハルトのが彼女の中を貫いたのだ。

さっき以上の快感の衝撃に、そのつもりは無くてもゼイユは無意識に根元まで押し込まれたハルトのを膣内でキツく締め上げ、ハルトは自身のから伝わる彼女の肉圧による快感を噛み締めながらも堪える。


それからハルトは、四つん這いの体勢になっているゼイユの腰を両手で鷲掴みにしてしっかり持ち上げると、自らの欲望をぶつけるかの如く後ろからガツガツと突き入れ始めた。

彼が腰を強く打ち付ける度に、ハルトの腰とゼイユのしっかりと引き締まった肉付きをした大きな尻がぶつかり合い、パン、パンと肉同士がぶつかり合う音が部屋の中に打ち鳴らされる。


「おっ!♡ この体勢っ!♡ ヤバッ!♡」

「――ゼイユさんの弱点見ーけっ」

「それ…あたしの、んお゛ぉ゛ぅ!♡」


自分の台詞を取られたことや断じて弱点を突かれている訳では無いとゼイユは反論したかったが、全身を駆け巡る快楽に翻弄されてばかりで考えが纏まらない。

意味がある言葉を口にしたくても、一心不乱に快楽を貪るハルトによって、さっきから出るのは堪え切れないが故の言葉にならない声。

しかも女性なら口にしてはいけない様な喘ぐ声ばかりだ。


「ぃ、ぅううっ♡ おかひく♡ おかひくなっちゃう♡」

「ゼイユさん、素直にイっちゃうって言っても良いんですよ」

「バ、バカッ!♡ ひょんなのを…ぁぅ♡ あたひが♡ いうわへ…ああぁぁぁっ!!♡♡」


呂律が回らなくなってきたが、そんなゼイユの状態にお構いなく、ハルトは自身ので彼女を貫き続ける。

そんな時間がしばらく続く中、次第にゼイユはハルトの雄が自分の中で更に大きく硬さを増し、腰を打ち付ける速度もただ速くなるだけでなく、もっと奥へと押し込みたいという執念染みた力強いものへと変化していくのを感じていた。

ハルトの方も彼女の膣内の締め付けがまるで何かを絞り上げるかの様に強くなったのと、自分の中から込み上がってくるものがあるのを感じ取った。


「っ、出すよ。ゼイユさん…中に、だから全部、受け止めて!」

「あ゛あ゛ぁっ!♡ 待っで♡ そんな…イグッ♡ イッちゃ♡ イグイグイグイグ!!♡♡」


ゼイユが何かを耐えようとなりふり構わず歯を強く噛み締めた直後、最後にハルトが思い切り奥にまで自身の雄を押し込むと同時に、ゼイユの膣内も一際強く彼のを締め上げた瞬間、二人は今日一番の絶頂に達した。

奥にまで突き込まれたハルトの雄は大きく膨らみ、熱くて、ねばついた液体をゼイユの膣内に吐き出した。


「ん゛お゙ぉ、おおお゛お~~っ!!♡♡」


ハルトのが脈打つ度に大量の熱い液体が中に注がれ、ゼイユは言葉にならない喘ぎ声を上げながら体を震わせるように痙攣させる。

最後に彼のを中で締め上げたのと同様に、痙攣時の体の震えさえも彼女の中に挿れられたハルトの雄に絶妙な快感の刺激を与え、彼が彼女の中に放つ熱は留まることを知らなかった。

そんな数秒の時間が何分にも感じられる時間がしばらく続くが、熱を出し終えてゼイユの中の締め付けが緩んだタイミングで、ハルトは安心した様に体から力を抜いて一息つく。

一方のゼイユは、怒涛の快楽の時間がやっと終わったからなのか、息を落ち着かせようと荒く呼吸をしながらも、ハルトに鷲掴みにされる形で持ち上げられている腰以外の体は投げ出す様にうつ伏せの状態で全身を脱力させていた。


そんな力尽きた姿でも、部屋に差し込む月明かりが汗も含めた体液で全身を濡らした彼女の細身だが引き締まったスレンダーな体を艶やかに照らしていた。


「……やっぱり綺麗だなゼイユさん」


そう呟いたハルトが自身のを引き抜くと、「ぉ゙っ♡」と小さな声を漏らしてゼイユの体はビクンと震える。

そして栓が抜けたことで、彼が彼女の中に出した白濁の液がそこから零れ出すが、気にせずハルトはベッドの上で横に向いた彼女の顔を覗く。

今の彼女は、小言が多くてちょっと傲慢なくらい勝気な姿からは考えられないくらい蕩けた顔を浮かべており、まだ体が酸素を欲しているのか口を大きく開けて喘いでいた。


「気持ち良かったですね。ゼイユさん」

「ッ!」


ちょっと仕返しの意図も込めて少し煽る様に告げるとゼイユの体に抜けていた力が入り、彼女は腕の力だけで上体を持ち上げながら引き締めた顔をハルトに向ける。


「か、勘違いしないで…今のはちょっと…ちょっと気が抜けちゃっただけよ。獣みたいに腰振るだけで勝手に満足したハルトと違って、まだ」


本当は刺激的過ぎて、自分のものと思えない様な声を発していたことも含めて思い出すのも恥ずかしいくらい乱れてしまったのはゼイユ自身自覚している。

だが、それでも付き合っているとはいえ弟であるスグリと同い年か少し上ではあるが年下である彼に素直に認めるのはプライドが許さなかった。

先程までの蕩けた表情から一転して、普段みたいに睨む様な眼差しを向けて、ゼイユはまだまだ余裕があるかの様に振る舞うが、ハルトは「ふ~ん」と意味深そうな乏しい反応だった。


「あれだけ凄い声を出していたのに? それにイクって何回も言っていたような」

「あたしがあのくらいで…えっと、イ、イクわけないでしょ! そもそもあんたがやたらと激しくするから大変だったのよ! お陰で満足に感じられなかったわ!」

「大変って? 具体的にはどういうことで? 何が満足に感じられなかったの?」

「ッ~~!! あんたホント性格悪いわね!」


引き続きこの夜の場での主導権がハルトに握られていることを改めて悟り、ゼイユは悔しさで別意味で顔を真っ赤にすると拳を固く握り締めながら体を震わせる。

さっきのは何かの間違い。次こそは――ようやく落ち着いてきた頭でそんなことをゼイユが考えた直後、ハルトは唐突に彼女の背中に圧し掛かる様に体を密着させた。

直接素肌同士で触れるので、互いの肌の柔らかさや体温が広い範囲で感じられたが、それよりもゼイユは自身の下半身に覚えのある感触がまだ溢れている箇所に擦られているのを敏感に感じ取った。


「でも、ゼイユさんの言う通り、ゼイユさんは満足出来なかったのに僕だけ満足するのは不公平だし、まだまだこの時間を楽しみたいからゼイユさんが満足するまで頑張るよ。だって僕、彼氏なんだし」


後ろからゼイユの耳元にハルトが囁く様にそう告げた瞬間、彼女はこの後起こるであろうことにすぐに頭が行き着く。

ただでさえ頭が馬鹿になってしまうくらい強い快感の連続だったのだ。それが体力が戻り切っていない今の状態でやるとしたら、どんなことになるかは火を見るよりも明らかだった。


「ちょっと待って、あたしが満足していないのはそうだけど、少しだけ体を休ませ…んぉお゛お゛っ♡」


止める前に何時の間にか硬さを取り戻していたハルトの雄がゼイユの体を再び貫き、彼女の頭はまた快感に染められて何も考えられなくなった。


再開したハルトは、うつ伏せのゼイユを背後から強く抱き締めることで抑え付けると同時に彼女の滑らかな肌を全身で味わいながら、彼女の全てを味わい尽くさんとばかりに腰を動かす。

全く心の準備が出来ていなかったゼイユは、突然の不意打ちに最初はベッドのシーツを力強く掴むことで何とか堪えていたが、絶え間なく続く快感の連続によって遂に理性が蕩けた。

気が付けば、部屋の中で聞こえるのはハルトの荒い息遣いと恥も外聞も捨てたゼイユが本能のままに口から発する喘ぎ声だけになっていた。


やがてハルトは、激しく突いていた勢いのままに圧し掛かっていた彼女の体を逃がさないとばかりに力強く両腕で抱き締めながら、また彼女の中へ熱を吐き出す。

ゼイユも意識が朦朧とする中でも膣内で感じ取った熱に声にならない声を発しながら体を弓なりに反らし、本能的に搾り取る様に再び彼の雄を締め付けながらハルトが放った熱を受け入れるのだった。


この日の夜に始められた彼らにとって初めての情事は、月明りを唯一の明かりに二人の欲望と体力、そのいずれかが尽きるまで続くのだった。


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