【世界観ふんわりif】潜水艦の災禍2「雪原の悪夢」

【世界観ふんわりif】潜水艦の災禍2「雪原の悪夢」

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caution

・R-18

・今回はロー視点です。

・ガッツリ性描写があります。

・胸糞注意

・ロー×モネ、ロー×ラミ、ラミ×ロー等の近親相姦やロリを含みます。(EXルートのラミちゃんヒロイン編に滾ったので意識して書いてみました。)

・人生初のNL

・捏造設定、本編の流れと少し違うif要素あり

・おまけのクリスマス編(別時空、ほのぼの)もあります。

以上申し上げにくいのですがお気をつけくださいm(_ _)m



ドサッ

パンクハザードの一面の雪景色に、黒い影が一つ転がり落ちた。

(…寒い)

体の中の虫たちが冷えてどんどん萎縮していく感覚を味わいながら、ローはゆっくりと白い息を吐いた。

(確かここならあいつの根城があったはず……)

動くことを放棄しかけた心身に鞭打って立ち上がり、ローは手荷物から少し前にベポに理由も告げずに書いてもらった地図を取り出した。

癖のある、しかし丁寧に書こうとした跡のあるベポの書いた字にそっと指先で触れる。

(……冷てェ。)

引かれる後ろ髪を無視し、重い足取りで雪を踏み締めて独りきりの足跡を増やしていった。


足先の感覚が無くなり、ついに指先まで感覚を失った頃、ローはようやく研究所にたどり着いた。

上がった息を整えながら地図を畳んでコートのポケットに押し込んだ時、ローの手に何かが触れた。

取り出してみると、それは船を下りる時に持ち出した煙草入れだった。

よく見ると中央にターコイズが飾られた留め具のボタンが付いていて、裏面にはシャチの刻印が施されていた。

(シャチを襲いかけたあの時、コイツの中身と同じ煙草の匂いがしたから持ってきちまったがこれはシャチの物か。)

二度と返しに行けない借り物を、ローはかじかむ手でポケットにしまった。

意を決して、冷えきった研究所の扉に手を添え、力を込める。

しかし、重たいはずの鉄の扉はすんなりと開いた。

「あら、どちら様?」

中から扉を開ける緑髪の美女が視界に入ったその時。


     めすだ!

(しまった!)

全身がぞわりと泡立ち、虫達が一斉に蠢き歓喜に踊った。

虫達は即座にローの左目・手・足・舌・各筋肉のコントロールを奪取し、ギシギシと蠢いて表情を相応しい笑顔に塗り替えた。

あまりにも急いだのか、その必要すらないと判断されたのか。

ローの脳は置き去りにされた様子で、ロー自身の意志を無視して体が動いていた。

(どうなってやがる!?)

ローの体はさも『寒さで足がもつれてしまった』風に動き、獲物の手を借りて支えてもらえるように振舞った。

「大丈夫?」

獲物は罠にかかり、虫達の思惑通りローを己の懐に招き入れてしまった。

「っ、すまない。助かった。道に迷って凍えていた所に建物が見えたから…少し休ませてくれないか?」

(は???)

虫達はローを操り、身に覚えのない好青年ぶった仕草で全く身に覚えのない台詞を吐いた。

(誰だ???俺は何を???)

虫達は混乱する脳を放置して獲物の腰にするりと手をかけ、汗腺を悪用して興奮作用のある物質をはきだした。今朝から今まで一切休まず、疲れ果てたローに抗うすべはなく思うままに使われた。

「あら……?」

(冗談じゃねぇぞ!!バカやめろ!!!)

抵抗する力を失った獲物を牙にかけようとしたその時

(今度は……息が…苦し…!?)

しゃがれた独特の笑い声と共に突然息ができなくなり、ローはゆっくりと意識を失った。


(ここは……?)

ローは、一糸まとわぬ姿で真っ暗な中に寝かされていた。

『ローくん、目が覚めたんですね。』

怪訝に思うローの耳元で突然、もう二度と聞くことは叶わないはずの声が囁き掛けてきた。

「シス……ター?」

『はい!』

「うそだろ…?シスターはあの時…しん……ッ」

見開かれたローの左目に涙が込み上げた。

その涙を幼い頃と何も変わらない、白く綺麗なシスターの手が優しく拭った。

『わたしは無事ですよ。さぁ、ローくん。みんなと一緒に気持ちよくなりましょう?』

「えっ…?」

ローが驚いて声を上げた直後、

……さま……兄様……

「お兄様!」

ローが声の方を向くと、裸のローの下腹部にあの日と寸分たがわぬ姿のラミがいた。

「えっ……?ラミ……??」

「うん!!ラミが大好きなお兄様のこと、いっぱい気持ちよくしてあげるね!」

ラミはそう言って弾けるように微笑んだ。

「もちろん、みんなも一緒だよ!」

「みんな…?ひっ!」

ラミがそう言うと同時にローとラミの周囲には多数の白い斑が入った子供の手が現れ、フェザータッチでローとラミの体を撫で始めた。

さらにシスターの冷たい指先はローの左耳の縁をそっとくすぐり、ローの背筋はぞくぞくと甘く痺れた。

「んっ…シスター…っやぁ…ラミの前でそんな…♡」

ローが身悶えして恥ずかしがると、右側の頬を少し荒れた清潔な匂いがする冷えた指がするりと撫でた。

「母様の手だ…んっ♡母様まで耳ッ…ふぁ…♡」

さらに、ローの髪を節のある男の手が梳くように撫でた。

ピークに達していた疲労と緊張が、最早記憶の中にしか存在しないはずの柔らかな愛撫によって蕩かされていく。

ローも気づかないうちに、この異常でしかない状況への嫌悪感や違和感をすっかりはぎ取られてしまっていた。

「お父様もお母様もずるい!ラミもお兄様気持ちよくする!」

言い放ったラミはローの緩く立ち上がった性器を口に含み、小さな舌で舐め回し始めた。

「あっ…っふ…♡ラミ…ばっちぃから…♡」

「おにいひゃま、きもひい?」

「き…もちいいっ…んっ…♡」

ローの顔はみるみる紅潮し、ラミの頭に手を伸ばそうとした。

(あ…?誰だ…?)

ローの左手は、いつの間にか柔らかな肉球とふわふわした白い毛に覆われた手に握られていた。

右手を差し出そうとするも、細くも力強い女の手が右手首を握って離さない。ネイルが存在しないはずの光を反射して煌めいている。

振りほどこうとすると右の女の手はいっそう力強くなり、左の獣の手は一瞬怯むものの離れることはなく大切なものを扱うように手を握り返してくる。

「んぅ…お兄様ぁ♡もっとラミの事見て♡」

ラミがすっかり立ち上がったローの性器から口を離し、鍛えられた太腿の上に乗りあがった。

「今からお兄様のおちんちんに、ラミの初めてをあげるね♡」

ラミが見せつけるように無毛の縦筋をくぱぁ♡と広げてみせる。

蕩けた肢体にローの腰がずくりと重くなり、無意識に自分から妹を迎えようとしたその時。

(…?)

ローの動かそうとした腰はなにかに阻まれた。

何事と見遣る視線の先には今までとは違った手が現れていた。

左右どちらとも男のものと思われるその腕には刺青のようなものが施されている。ローの腹の上でまるで死者を埋葬する時にするように、左右で指の形や大きさの違う手を祈る形に組み合っていた。

腕達に気を取られている間に、ラミは騎乗位の体勢に入った。

「ッゔぅっ♡」

ラミの体に亀頭が触れただけで、ローの背筋に電気が走り、歯の音が合わなくなる。

「お兄様のおちんちん、いただきまぁす♡」

ラミがゆっくりと腰を下ろし、未成熟な閉じた穴にローの並よりも大きなものが挿入される。

「おにーさま゛のおちんちん…♡♡あちゅい…♡」

「ッあぁ♡ラミッ♡♡力抜いて…ゆっくり、ゆっくり息をっ♡」

ほのかに薄紅色の液体がローの性器を伝って流れる。

つぷぷ…と極めて狭い膣内を進む度に、電流のような快楽がローを襲った。

「あ゛あ゛ぁ♡ラミ♡ラミィ♡」

「おにいしゃま♡おちんぽきもちい♡♡おにいしゃまもきもちぃ?」

「気持ちいい♡出ちまいそうだッ♡」

やがてラミの中にローの性器が収まり、ラミの腹はぽっこりと膨れてしまった。

「おにいしゃま♡いっぱい突いてぇ♡」

ローが突き上げようとすると、両手と腹部を拘束する手の力が強まり動きを制限した。

「んぅ...♡仕方の無いお兄様♡ラミがお世話してあげないとダメなんだから♡」

ラミはゆっくりと腰を上げ、ずぷりと打ち下ろす。

「んッああぁ♡ふうぅッ♡も…出るッ♡出るって♡」

すると、ラミは急にピタッと動きを停めた

「ねぇ、お兄様♡わたしたちと一緒に来て?わたしたちならずっとずっと一緒にいられる。もうひとりぼっちじゃないのよ?父様も母様もシスターも、みーんな一緒なの♡」

ね、お願い?

そう言うとラミはローの亀頭を捏ねるように腰をグリグリと動かした。

「っあぁ♡あっあっああぁ♡」

ローは堪らずラミの中に射精した。

「っラミ…ごめんな…。兄様はどうしてもやらなくちゃいけねぇ大切な用事があるから、一緒には行けねぇんだ。」

荒くなった息を整えながら、ローがそう答えると蕩けていたラミの表情が突然視認できなくなり、周囲がゆっくりと燃え始めた。

「そっ…か…ぁ。」

燃え移ったのか、ラミの背中から羽が生えるように炎が吹き出した。ラミの体はセルロイド人形のような見た目になり、燃えて真っ黒に溶け始めた。

「ラミ…!?っ熱ッ!!!」

煤がローの体に降り注いでくる。

「わたしたちは…まってるから……ごようじがすんだら…ぜったいにかえってきてね」

そう言い終わると、ラミだったものは真っ黒な煤になってしまった。


「うわぁあぁ!!!」

ローが目を覚ますと、そこは無機質な隔離部屋だった。

いつの間にか患者着のようなものを着せられ、ベッドに横たえられていたようだった。

体の周りにはちぎれた拘束具のようなものが散乱している。

「シュロロロロ!起きたかトラファルガー!!」

ドアが開き、ふわふわとしたガスの塊が入ってきた。

「お前は…シーザー・クラウン!」

「シュロロロロ!お目にかかれて光栄だ!お前がうちの優秀な助手であるモネに襲いかかったんで少々拘束させてもらったが…お前は本当に面白い体をしている!!」

シーザーはニヤニヤと笑いながら続けた。

「お前が気絶している間に色々と調べさせてもらったが…なんて素晴らしい虫共だ!!肉体の置換、脳神経を利用した肉体の乗っ取りに意思の疎通まで!夢のような生き物じゃねぇか!今モネの腹で卵を培養中だが貴重なデータの山!宝庫!!オレは感動で涙が止まらねぇよ…!」

「まて、シーザー。今なんて…」

「あ?お前覚えてないのか。ついさっきまでモネがお前に跨ってたってのに?」

(つまり、あの夢は………?おれは感染者を…)

ローの口の中に胃液がせり上がり、空のはずの胃がぐるぐると痙攣した。

「オイオイオイ吐くなら言え袋ぐらい出してやるから!!ここで優秀なるオレ様から提案なんだが…トラファルガー、手を組まねぇか?」

ローが顔を上げるのを確認して、シーザーは続けた。

「お前の持っている寄生虫の情報を全て寄越せ。オレはこの夢のような寄生虫の研究ができる。お前は俺の研究成果を情報として得られるし、場合によっては特効薬を作ってやることも考えてやる。どうだ?悪い話じゃないだろう?」

悪魔はニヤリと善人ヅラで微笑んだ。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

【おまけ】サンタクロース共のXmas


時は12月24日26時。

ここは、何をどう間違えたのか虫達と人間たち(主にロー)が程よく和解して共生してしまった新世界…。

ポーラータング号の船長室で、ローは大量のプレゼントボックスと対峙していた。

(お前ら、作戦に支障はねぇか?)

ローが脳内に語りかけると、脳に住む成虫を通して各成虫達の"yes"を意味する信号が帰ってきた。

今までクリスマスになると、ローがこっそり各部屋に忍び込んでプレゼントをセッティングしていた。

能力を使って部屋の小物とプレゼントをシャンブルズすることも出来なくはなかったが、小物の位置が悪く失敗するリスクと入れ替わった物を返す手間を考えると安易には行えなかった。

しかし今年は違う。

話は24日朝に遡る。

ローは体内に共生する虫達の中から、特に外での活動に向いている小さな成虫達を20匹ほど呼び出した。

「お前らに頼みがある。」

ふわふわと飛び回っていた虫達はローの前に集まり、ツヤツヤとした複眼をローに向けた。

「今日はクリスマスイブだ。そしてこの船のクルーの少なくとも半分はサンタ屋を信じている。だからクリスマスプレゼントはおれが何とかこっそり用意してやる必要がある。そこでだ。」

ローは赤くて巨大な靴下を取り出して成虫達に見せた。

「この後食堂で朝飯を食うためにみんなが集まる予定だ。その時に各クルーの服に取り付いてあいつらの部屋に侵入しろ。あいつらには昨夜までにこれと同じ靴下を出すように言ってあるからな。上手く部屋に潜り込めたら、クルーの目を盗んで靴下に潜り込んで夜を待ってくれ。アイツらが寝付いた頃にお前らとプレゼントを入れ替える。」

成虫達は返事をするようにブゥン!と羽音を鳴らしてみせた。

ローは成虫達を服の袖の中に隠すと、朝食に向かうべく部屋を出た。

そして一日を何気なくすごし、その間に成虫達は各クルーに引っ付いて仕事を首尾よくこなした。

「room!」

ローは船1つを包むroomをそっと展開し、

虫達からの情報を頼りに眠っているクルーの部屋を確認する。そして、

「シャンブルズ!」

靴下の中の成虫とプレゼントを次々入れ替えていった。

そうして全てのプレゼントが滞りなく届けられたことを確認し、虫達には報酬として食堂からくすねてきた蜂蜜を舐めさせ、ロー自身も眠りについた。

そしてその3時間後…

ローの部屋のドアがそっと開けられ、ペンギン帽子の代わりにサンタ帽を被った何者かが忍び足で侵入し、プレゼントボックスを一つ枕元に置いて去っていった。

なお、虫達が入れ替わりを待っていた際に1人だけ起きていたクルーがいた事、そんな『悪いクルーのサンタさん』からキャプテンには内緒にするように頼まれたことは虫達には認識されていたが、ローには共有されなかったことは虫とサンタだけの秘密であった。


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