三つ編み

三つ編み



今日は天気が良くて気分も晴れる。

ちょっと不恰好な三つ編みに、水色のシュシュをつけ、ニコニコと人に話しかけに行く。


死体処理

「あ、死体さん!」

「それ、私が死んでいるみたいじゃない?」

「確かに......処理さん?あの、髪弄っても良いですかね?」

「髪?別に良いけど、あまり派手にされても困るから、適度にね」

「は〜い。派手じゃない髪型......お団子?」

「髪ちょっと、とかしますね〜」

「ん〜っと......ゴムは白色でいいかな」

「出来ました!じゃあ私人探してるので!」

「あぁ、うんありがと。じゃあね」


髪を結い終わったらすぐに手をパッと離して、ぱっと走って行く。

せっかちなのはまぁ良いけど、せっかち過ぎるのはいけないと思う。

まぁ今日は少しテンションが上がってしまっているからなのかもしれない。許そう。


猫天与

「あ、猫さん」

「ん?なに奴?!」

「ふは、万年四級の奴ですよ。」

「髪弄っても良いですか?」

「おぉ、構わ......髪がねぇけど」

「こっちで勝手にやりますから。」

「ん〜......長毛種じゃない......」

「これ皮膚がどこかへ行ってる気がする」

「髪留め......この可愛いので良いですかね」

「よし完成!...…撮ってもいいですか?」

「ガチで結わったのか......別に良いけどカッコよく撮ってなカッコよく」

「まぁ頑張ってみます。よし撮れた!じゃ!」

「おー、んじゃ。早いな。」


また、だっだったったっとその場を去る。流石に急いでるが過ぎるんじゃないだろうか。いや、でも急いでいるなら道端であった人の髪......や毛をいじるなんてことはしないか?

色々な人の髪の毛をいじるために急いでるのかもしれない。変なの。


天秤術師

「......わっ!」

「!!っなん、なっ、何ですか?」

「ん〜......髪結い師です!髪を結わせて頂きたい!」

「なるほど〜......髪、短いですけど」

「大丈夫!ハーフアップとかは短くても出来る筈......」

「ちょっと弄らせて頂くね〜.......髪ゴムは......黒しか無いや。あ、黒いリボンもあるからおまけでつけときます。」

「うん!可愛く出来たと思います!では〜!」

「では〜!......可愛いですか。ちょっと見せに行ってみようかな」


ふわ、と少女のようにあどけなく笑う一名と、また急いて走る一名と......まぁ、今回は早く走って行って良かったのかもしれない。

あの発言を聞かずに、独り言に出来た。


賭け一級

「お、賭けさん!」

「お〜.....四級。」

「髪ちょっと弄っても良いですか?」

「良いけど、男の髪弄って楽しいか?」

「ん〜、楽しいですよ。髪長いし好き勝手出来るし......」

「さてと、まずはとかして〜......なにしようかな髪型......うーん、あ、ツインテール」

「ん〜......左右のバランスが難しい......こ、れでどうだ!!まぁまぁ、ヨシ!」

「出来ました〜!可愛くないですか?」

「自分見て可愛いはな〜......てかこのでっかいリボンな」

「よし!では!」

「あ〜、説明せずにどっか行った」


質問中にだっ!と走り出す。

流石に急いでるが過ぎないか?視線がどこか一方を見ている。

その視線の先にはブラウンのシュシュを付けたどこか崩れている感じの三つ編みの......少女......?

急いで走って行ったのは、その子に近づく為だろうか?

後ろからそーっと近づきどーんとぶつかって、くすくすと笑う。

ソレは、幸せな日常。といった感じだった。

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