七日目

七日目


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 今さらだけれど、ルフィの手を自由にしてるからいいように体のあちこちを弄られて、あれよあれよとペースを持っていかれているのではないだろうか?

 そう考えた私は秘密兵器を用意する。メタルに輝くシルエットがニクいあいつ……そう、手錠を!

「よし! 今日という今日は勝つ! まずは手始めにルフィの両手をこの手錠で……こんな風にガチン! と拘束して! そしたら私がすかさず足や手を使って絶頂させる! 完璧だね!」

 ガチン!

 あのルフィが相手だ。脳内シミュレーションと素振りをして確実に捕れるように入念に準備を……ガチン?

「ん? あ、あれぇ……? な、なんでっ!? なんで手錠が勝手にはまって……あっ……」

 エマージェンシー! エマージェンシー! 謎の緊急事態発生大至急救援を請う!

 そこにさっそうと登場するルフィ! さすが、私がピンチの時いつも来てくれて……いや、まっっって!?

「ウタ……この前さ、道具はもう使わないって、言ってなかったか?」

 やっばぁ……あ、でもまだ助かる道はある! きっと……。

「い、いやぁ……アハハ。……な、なにも……ルフィに使うなんて……言ってないじゃん……? そ、それよりも! 手錠の鍵を……ね?」

 何とか必死に言い訳するけど、自分でも驚くぐらい目が泳いでいるのがわかる。とにかくこの状況はまずいので勢いで乗り切ろうとするけれど……ルフィ、近いよ?

 鍵の場所をまだ教えていないのにズンッズンッという感じでルフィが近づいてきて……近づきすぎていて。気が付いたらまた先手を取られた。

「んむっ♡んっ!?ぷあっ……ちょっ……ル……アッ……むぐ……んぅ〜〜〜プハッ……♡はぁ……♡はぁ……キャッ!?」

 危うくまたもやペースを持っていかれるところだったけれど、今日は手錠という違和感のおかげで踏みとどまれた。

 手錠に感謝! ……ってちがーう! そもそもルフィに付けていればこんな事態になってない!

 ちょっと引っ張られただけでバランス崩れてへたり込んじゃうし、早く解いてもらわないと……!

「なんだ、自分に使うようだったのか! そんなら先に行ってくれよな、ウタ!」

 それなのに、いつもの無邪気な笑顔で意味不明な事を言っているルフィ。

 ん? いやいや、違う。違うよルフィ?

「自分用って……そ、そんなわけないじゃん! そろそろ手錠を解い……んひゃっ!?」

 手錠を揺らしてアピールするも虚しく、鎖部分を掴まれ片手で制されてしまった。あれ、この体勢はまずいぞ?

「まだ自分の状況わかってねえのか……言っとくけど、もう反省しても止めねえぞ……」

「いや……ははは。そんな、手錠で動きを制限された私になんて……ふぇ、フェアな勝負じゃないぞっ!」

「……」

 勝負は正々堂々とやろうよ! という私の真摯な訴えも暴虐の徒ルフィには届かず、哀れ私は彼の餌食に。

「ン゛ヒッ!?ン゛ア゛……♡ぃヤッ……♡……メ、てェ……♡」

 私の脚の間にルフィが割って入って来て、膝をゴリッと押し付けてくる。

 思わず体を丸めてそれから逃げようとしたけれど、手錠を抑え込まれて万歳の姿勢になっているため、逆に私からもルフィの膝に押し付ける形になってしまう。

「うぁっ……♡や、……♡膝っ……ヤ、だぁ……♡」

「嫌、じゃねえだろ……?」

 余った手でスルスルと私を脱がせていくルフィ。手錠のせいというかおかげというか、途中で引っかかるため全部剥ぎ取られたわけではない。……というよりは、下着だけ脱がされた。

「ニシシシ、取ったぞウタ!」

「わっ、ば、見せび……ンァっ♡」

 ひらひらと目の前で私の下着を見せつけてくるルフィ。し、下着姿や裸を見られるよりなんか恥ずかしいんですけど……!?

 さすがにこれには猛抗議だ! そう思い声を上げるが服や下着越しではない、直接あたるその感触に思わず喘いでしまう。

「んンァッ♡やッ♡ぶるぶる♡やだっ♡」

「そうか? 悦んでくれてると思うけどなー」

 ルフィは膝でグリグリと圧迫するだけでは飽き足らず、細かく震わせて振動を与えてくる。

 その何とも言えない感触にいやいやをする私だったけれど、ルフィの言う通り体は順応していて……ルフィの膝の動きに合わせるように水音が響き始めていた。

「ぅっ……♡はっ……♡これっ♡!?……もっ♡ィクッ……♡」

 手錠で抑え込まれ、指やローターとも違う膝による圧迫と振動で早くもイキそうになり、そのままルフィの攻めに身を委ねようとして……。

「おっと」

「ぅぇ……?」

 急に愛撫をやめ、ぱっと私から離れるルフィ。なんでやめちゃうの……。

「る、ルフィ……私、もうちょっとでイケ」

「お、手錠って二個セットだったのか。ちょうどいいや」

 続きをおねだりしようとしたのに、それを遮って喋るルフィ。ひどいよぉ……。

 手錠が二個あるとかどうでもいいじゃんかぁ……。

 お預けをされ、自分で達しようにも手は御覧の通りなので太腿を擦り合わせるしかない。それでイケるわけではないけれど……。

 そうしてもじもじしていると頭の上でガチャン! と金属音がした。

「……?」

 思わずそちらに目を向けると……二つの手錠が逆T字を作るようにくっつけられていた。

 四つの〇のうち、二つは私の手首、一つは私の両手を拘束する手錠、その鎖の真ん中。

 残る一つは……家具につなげられていて。

「あれぇ……ルフィ。これ、なにかなぁ……?」

 カチャカチャと揺らして抗議する。

「ウタには悪いけどよ、お灸をすえることにしたんだ! 俺の片手が塞がってたのもここまでだ!」

「ひっ!?」

 もう少しでイケそう、というさっきの興奮も引っ込むほどの嫌な予感。

「それじゃあウタ!……覚悟しろよ?」

「やっ、謝るからまっへぇぁ♡!?」

 今度は耳を攻められた。

 耳朶や軟骨?のところをぐにゅぐにゅコリコリと揉みしだかれ、耳の穴を軽く引っかかれる。

 耳を舐められた時とはまたちがう感覚に戸惑うけれど、ルフィのごつごつとした指が動き回って揉みくちゃにされるのも不思議な快感で……

「う゛ぁ……♡なっん♡これっ♡へんっ♡やあぁ……♡こり、こりっ♡やだぁあ……♡中もっ♡だぁめえ……♡」

 そうしてジリジリと焦らすような快感も積もり積もってあと少し、ということろでまたもや中断される。

「ししし、やっぱウタは耳弱いよなあ~」

「ぁ、ま、またぁ~……」

 二度目のお預け。

 うぅ゛~と唸りながらルフィをにらみつけるもどこ吹く風で。

「次は……シンプルにこっちかな!」

「ひゃっアンッ♡」

 ルフィの次なるターゲットは、姿勢のせいでルフィに対して突き出すように主張している……私の、胸。

「ウタの……やっぱでけぇよな……それに柔らかいし、そのくせ跳ね返す弾力もしっかりしてるし……」

 もにゅんもにゅんと揉みしだきながらわざわざ口に出すルフィ。くうぅ……言葉攻めまで混ざってきた……。

「こっちは胸とはまた違った感触で弄ってて楽しいし……美味しいな」

 焦らされているためすでに硬くなってる乳首も指で弄んだり吸い付いて来たり。

「もお!やあっア♡いわな♡で、よぉ……!んぁ♡」

 本当に今日のルフィは意地悪だ。私が一体なにを…………いや、手錠は用意したけど、それにしてもじゃない?

「そっか。言われるのはいやかー。……それじゃあ、よ」

「ン゛ヒッ!?……あぁぁ……♡」

 これ以上やったら本格的に駄々こねモードになると察知したのか、ルフィはグチュリ、とナカに指を入れてきた。

 そしてそのままグニュグニュグネグネと指をくねらせ刺激してくる。

「んぁっ♡はっ♡これっ♡これぇっ♡」

いままと比べてより直接的な快感。ルフィの指の動きも私をイカせようとするもので……やっとイカせてもらえる。

「ルフィ♡ゆびっ♡イイ♡イクッ♡イク♡イッ♡イカせてっ♡ルフィで♡イッ♡」

 もう少しでイケそうどころではなく、本当にこれでイク……!

 そんな刹那のタイミングでまたもやお預けをされてしまう。

「イッ♡……!?う゛うぅ゛ぅ~……なんっ、な゛ん゛でぇ~~~!?」

 三度目。

 何度も寸止めを繰り返され煮えたぎったまま燻る感情と、自分で触って達することもできないフラストレーションからかとうとう泣いて訴えてしまった。

「お仕置きだからな……ほら、まだまだ頑張るんだぞ、ウタ」

 そんな私にルフィは優しく声をかけるけれど、手加減はしてくれなかった。

「やら゛っ!もうや……ぁっ♡あうっ♡やっ♡やめる゛ぅぅ……♡」

 四度目。

「っぐす、ひっ♡……ぐぅ♡ぅ~……♡う゛ぁ~……♡」

 五度目。

「……っ♡!……っ♡!」

 絶頂寸前まで高められ、上りきる前にクールダウンを余儀なくされて。

 そして冷め切る前に再びボルテージを高められて……。

 何度繰り返したのかわからないけれど、私はまたもやすべてがグズグズのドロドロにされていた。

「ア゛ァ゛ァーー♡やっ♡ヤ、だぁ……♡もぅ♡もっ♡しまへ♡にろと♡しませんっ♡しまっ♡せんっ♡か、らぁ♡はひゃ♡はゃくっ♡も、う♡いかへひぇ♡いかせれ♡くらひゃっ♡

 ガチャガチャと手錠を鳴らし、腰も全身もガクガクと震わせ、涙と涎でぐちゃぐちゃになった顔でルフィに懇願する。

「次また同じようなことしたら今度は……って、聞こえてねえか」

 ルフィがこれまでの待てとは違うナニカを喋っていた。音は耳に届いたけれど、内容を理解できる余力はとっくに残っていなかった。

「しょうがねェ。"今日の"お仕置きはここまでだ! ……それじゃ、入れるぞ」

「ン゛ッグ、ァ……!?ァッ♡うぁ♡ア゛ァアアアッ♡……っ♡っ……♡」

 いれる? どこに? なにを?

 辛うじて理解できたと思しき単語に反応し思考するも、直後に割って入ってくる感触に、待ち焦がれたその感触にすべてを持っていかれる。

「あぁぁはあああ゛ぁ~……♡」

 やっとイケた。やっとイカせてくれた。やっといれてくれた。

 頭の中はその感情でいっぱいになり蕩けた私は安堵の喘ぎ声を漏らす。

 何度も何度もお預けされ、絶頂まで幾重にも積み重ねられた快感は一度の絶頂では当然収まらない。

「ふっう゛♡お゛っ♡……♡!……ぅ♡はぅっあ♡!?あ゛あ゛っ♡あ゛ひっ♡……はひっ♡……は♡ぁああ゛♡!?」

 ルフィが動くたびにイカされではビクビクと痙攣し、つられて手錠もカチャカチャと主張してくる。

 後で思い返せば、腕を固定されているだけでこうも快楽の受け止め方に変化が生じるものなのか、と冷静に考えられるが、当然今の私にはそんな思考はひとかけらもない。

「きもちい♡ルフィ♡もっと♡もっとイカせて……♡」


ウタ通算戦績

7戦0勝7敗

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