一緒にお布団に入るトレエス概念
トレエスノホマレ(牡)今日はおうちデートと言うものをしてみることにした。
エースが、俺の家に泊まりに来るなんて。
前日は大変だった。
男の一人暮らしはどうしても散らかる。
慌てて目障りなものを押し入れに隠し、何とか体裁を整える。
・・・今、エースは風呂に入っている。
着替えは俺の奴を貸した。
ひとまず布団を敷こう。
「トレーナーさん、ありがとな!」
「やっぱでけえなあ、トレーナーさんの服!」
風呂上がりのエース。
上気した顔と下ろした髪。
ダボダボの服。
思わず赤面してしまう。
「なんだよー、見とれてんのかー?」
エースにからかわれてしまった。
俺はどうにかなってしまう!
・・・明日も早い!寝よう!
俺は気持ちを切り替え、エースに「そろそろ寝ようか」と声をかけ、
敷いた布団に入ると、エースに裾を掴まれた。
「何してるんだ?もしかして、そっちで寝るつもりか?」
女の子を床で寝かせるわけにいかないと俺が言うとエースも負けじと
家主を床に寝かせるわけにはいかないと主張する。
お互い譲らない。
聞かない者同士だと苦労するな・・・
「じゃあ、あたしもそっちで寝る!」
エースが無理矢理入ってくるが、そうはいかない!
何とかベットに誘導するが、俺はこの一言で陥落した。
「あたしとじゃ、嫌か?」
上目遣いと上気した顔、俺は意を決して一緒にベットに入る。
心臓がスパートをかけ続ける。垂れる様子はない。
エースは、俺の胸に顔を擦り付け、満足そうにしている。
生殺し!
でも、まだ、まだ先進むことはできない!
俺は何とか耐える道を選んだ。
―あの人の鼓動が聴こえる。
あの人があたしをどう見ているかよくわかる。
うれしい。
でも、あたしの心臓も跳ね回る。
眠ったふりをして甘えてみるが、ドキドキが止まらない。
明日、大変だろうな。
でも、この人と同じ。お揃い。
そう思うと、寝不足なんてなんてことはない。
明日も、明後日も、ずっとずっと一緒。