一つの終わり
「あぁぁぁぁっ♥」
セレスは身体を震わせます
酷い脱力感自らの身体が変えられていく取り返しのつかない恐怖
そんなものすらも指輪に被虐快感を目覚めさせられた身体はマゾイキしてしまいます
「発情した本能に従って行為をすればするほど、達すればするだけ身体を淫魔に近付ける淫紋です。並の人間なら30日ほどで完成しますが貴女は何日耐えられるでしょうね」
倒れているティアの指にもマゾ化の指輪を嵌めると陽炎のように姿が揺らぎ消えてしまいました
それからの展開は早く物音を聞きつけて駆けつけた冒険者たちに介抱されてその夜…
「ふぅ…っ♥っ…♥……ぅぅぅんっっ♥」
布団を被って枕に顔を押し当てながら身体を揺らしているセレス
淫紋の効力を強めないために必死に耐えてこそはいますが無意識に腰を揺すってチン媚してしまうのをどう頑張っても抑えられません
「セレスさん、駄目っ!」
自分でどうこうできるような弱いものではないことを知っているティアはそんなセレスを後ろから抱き締めて留めようとするものの、それは最早逆効果
ティアのためであれば立場を捨てることも惜しくはない、それは裏を返せばティアのことをそれだけ盲目的に好いているということでした
発情しきった状態でそんな相手に抱き締められてしまえば?考えるまでもなく
「ティア…♥私のおまんこ搔き回して欲しいの…ん、ちゅ♥は、ぷ♥」
後ろから抱き着いているティアの方へ向き直ると理性の欠片も残って見えない蕩けた視線を向けて唇を塞ぎます
ティアの太ももに股を擦り付けて、あるわけないモノを求めてしまう身体と愛する相手と繋がりたい心
その2つのズレは発情を治めることなんて到底できません
しばらくの間2人の吐息と唾液を絡める音だけが部屋に響きます
「ふぁ…♥…………ごめんね」
唇を離すと2人の間に繋がる銀の糸、それが切れるのとほぼ同時に立ち上がったセレスは申し訳無さそうに呟くと着崩した下着姿のまま部屋を飛び出して夜の街へと消えていきました
ティアが我に返ったときには既に夜の闇に紛れてどちらに向かったのかすらわかりません
それから数日、毎日探し回りようやくセレスの行先の手がかりを掴んだティアが情報を頼りに向かうとそこは路地裏の更に奥、掃き溜めという言葉の相応しいスラムのような一角でした
中から声の聞こえる小屋の扉を開くとそこには
「あんっ♥もっと、もっと頂戴♥」
銀色の髪に代わり、角と羽こそ生えていたもののティアが彼女を見間違えるわけはなく…
「あは♥久しぶりね、ティア。貴女も一緒に…ね?」
跨っていた男から立ち上がると結合部からは白濁とした液体が垂れ落ちます
目の前にいる淫魔は指先に魔力を集中させると固まって動けないティアの下腹部へと手を伸ばしました
全て諦めてしまったかのようにその淫紋を受け入れたティアの姿が変わるまで数分とかかりません
セレスとお揃いの角が生え、天使の羽の片方が悪魔のものに変わった堕天使
跨っていた男を足蹴にすると再開の悦びを噛み締めるように抱き合います
ともすれば人類の英雄にもなり得た冒険者とその恋人はただの淫魔へと生まれ変わり享楽に耽りました
魔王の居城へと招かれ個室を与えられた2人は雄たちの欲望の捌け口になりながらもそれ以外の時間は二人で仲睦まじく過ごします
2人にとって人類も魔物も魔族も関係なく、恋人とそれ以外の2種
弟子たちの事も忘れ、ただただ2人で過ごせる今は幸せそうでした