ロビンちゃんと子🐊

ロビンちゃんと子🐊


ロビンちゃんと子🐊が交流するところが見たくて描きました。

拙文ですので、生暖かい目で見てください…。



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書斎で仕事をする私の近くにやってきたクロコダイルは、小さな手で本棚の上部を指さしながら話しかけてきた。


「ミス・オールサンデー、いつもの。」


知識欲の高い彼はふらりと書斎にやってきては興味のある本を持っていくのだが、彼の身長で届かない場所にある本を読みたい時にはこうやって私に補助を頼む。


「ええ、いいわよ。」


目を通していた書類から視線を上げ、彼の脇の下に腕を咲かす。

次々と咲いた腕で彼を本棚の下まで運ぶとそのままお目当ての棚に届くように持ち上げた。


「…とれた!」


お目当ての本は少し大判だったようで、引き出すのに苦労していたがなんとか引っ張り出すと、クロコダイルはこちらに向けて本を見せ、元気な声をあげた。


「良かったわね。」


その無邪気さにこちらもつい笑みを浮かべてしまう。

普段のクロコダイルは歳の割に落ち着いていて、あまりはしゃいだ様子を見せることはない。

そのせいもあってか、不意に見せる子供らしさがとても可愛らしく感じるのだ。


クロコダイルが子供の手には重いだろうそれをしっかり持ったのを確認して、彼を地面に降ろす。

本来ならわざわざ能力を使う必要は無いのだが、彼はこうやって本を取るのを気に入っているようだった。


「ありがと。」

クロコダイルは、足が地面に着くと、一言お礼を言ってパタパタと書斎を出ていった。


その後ろ姿を見ながら、以前、代わりに取ろうとして機嫌を損ねたことを思い出す。

普段、人に頼むことになんの感情も抱いていないような様子なのに「どうしても自分で取りたい」と我儘を言ってくるのは、甘えられているようでなんだが嬉しかった。

ただその後、抱きあげて持ち上げようとしたら、「それは恥ずかしい」と拒否されたので折衷案として、今のスタイルが出来上がったのだ。


「ふふふ」


記憶を探るうち、はじめて連携プレーで本を取り出したときの満面の笑みを思い出し、思わず笑いがこぼれる。


「さてと」


集中も切れてしまったし、ちょうどいいタイミングだわ、と眼前の書類に目を瞑り休憩をとることを決める。


(階下のスパイダーズカフェに行って、紅茶でももらおうかしら。)


きっとそこには先程取り出した爬虫類図鑑を一生懸命読むクロコダイルがいるだろうし、彼の横に座って時折彼からの質問に答えるのも楽しそうだと思い、すっかり固まった背中を一伸ばしすると、廊下に続く扉に手を掛けた。


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