ロジャーが一回エース庇って死にかけたら解決しないか?

ロジャーが一回エース庇って死にかけたら解決しないか?

つ蛸

前提

・前世から地続きな感覚のエース

・自分を庇ってロジャーが大怪我を負った

 ゆがんでるが、それだけ愛されてると嬉しく思うエース

 そんな自分に自己嫌悪も凄い

・ロジャーが突然居なくなる可能性を、ロジャーが突然死にかけてやっと思い当たるエース

 平和な世界だと舐めきっていた

→くいの無いように、前世込みで素直にぶつかろうと腹括るエース

→荒唐無稽だろう話も馬鹿にせず、エースが鬱々と袋小路だと思っていた悩みを破顔一笑するロジャー




「はははっ! なんだそれでかよ!

 悩んでたのが馬鹿みてぇじゃねぇか、ぇえ?」


 ムッと顔を歪めるエース 馬鹿みたいだと?

 ロジャーの自嘲だが、馬鹿にされたと思ったエース


「おいエース、おれを一発殴れ」


 ロジャーが、ずいっと顔を近づける

 戸惑うも、苛つきも引っ込み拒否するエース


「あんた怪我人だろ! あとおれ 前世の海賊王を恨んじゃいるが、記憶の無いあんたにぶつけるつもりは……」

「おいおいエース、海賊王にだけじゃねぇ

 下手打って死にかけたおれにも、怒ってただろう

 殴っていいぞ」


 エースの思考が止まる


「なあ白ひげよ、おれは処刑された時、命乞いをしたか?」


 エースがぎょっと病室の扉を振り返る

 間を置いて、のっそりと大きな身体のニューゲートが入ってくる 不本意そう


「…………お前が命乞い すると思うか? ロジャー」

「だよなあ!」


「悩むんじゃねぇ

 お前がおれを恨むのは当然なんだよ

 平穏な人生を与えず、母親を殺して、オヤジと家族を危険に晒したのはおれだ おれの身勝手だ、おれの血だ

 海賊として好き勝手生きて、死ぬ時もろくに抵抗しなかったんなら、自分で置いてくって決めたんだろうよ

 おれだからな

──いいかエース、ガキ産まれるってのに勝手に死ぬ父親なんてなあ、ろくなモンじゃねぇよ

 エース、お前も好き勝手生きねえか?

 お前は海賊なんだろう」


「おれはあんたを殴らねぇ!

 おれは父さんに恨みはねえんだよ……

 海賊王のロジャーが良い父親かは知らねぇ おれが生まれる前に死んでるから

 おれは おれは……!

 ………………

 ロジャーはおれをどう思ってるのか、ずっと知りたかったんだ

 なのに今のあんたは記憶が無い

 あんたがルフィと馬鹿やって、一発殴ろうと思った時 振り下ろす理由に、あんたには身に覚えのない罪を含めやしないかと不安だった

 あんたに罪はねぇんだ

 ……父さんは、良い父親だ こんな面倒くさいおれには、勿体ないくらいでよ」



「だがそうすっと

 エースはおれに何もぶつけねえままか?」


 肘枕で寝転がり、ふんと不満そうなロジャー


「前世のエースの思いはどこにやる? おれは記憶が無い エースの答えは見つからない」


 俯くエースの顔が歪む


「今のエースの思いもあるだろう

 お前は怒ると手が出るクセして、おれには何にもやってこない」


「おれにぶつけろ、エース

 お前の前世ごと、おれが相手してやるからよ」


 ふいに、寝転がりながらもじっとエースを見据えていたロジャーが視線だけを動かす

 見舞いになんざ来なきゃ良かったとため息を吐くニューゲート


「……白ひげの野郎には、前世っから息子が世話になったみたいだな」


 ガバリと起き上がりニューゲートに威嚇するロジャー


「エースはやらんぞニューゲートォ!

 エースはおれの息子だあ!」


 これまでの不満が出てくるロジャー


「そんで前のおれのせいで今おれが割りくってんなら抗議すんぞ!

 喧嘩もしてえんだエースとは 反抗期なんざぶっ潰してやると意気込んでたのに、ぶつかるどころか避けやがる

 ぶつかるのを避けても……つまらんだろう!?」


 再びエースに顔ごと向き合う

 

「エース構え、このおれを!

 おれをちゃんとわけて考えようとしてんのはご立派だがな わけられてねぇからこその今なんだよ

 お前結構馬鹿だから」


 ニューゲートが条件反射でムカッとする バカ野郎だろうと息子は愛せ ……まあちゃんと愛してるのは知ってるが

 エースはじっと動けない 頭が回らない ニューゲートが頭撫でてグラグラ揺れるエース


「白ひげ今はおれとエースが話してんだ!

 エース お前も前世と今をわける必要はねぇよ

 どっちもお前だ どっちもおれの息子だろうが!

 ほらエースこっち来い! 撫でてやる! 白ひげ邪魔!」

「グララララ…… エースはもう休ませた方が良いんじゃねぇかあ? 知恵熱が出るぞ」


 海賊王の罪を背負ったエースは、罪を被せる行為を人にしたくなかった

 だがロジャーをわけて考えなくてよくて

 前世もおれの人生なら


「白ひげはおれの尊敬するオヤジだ オヤジに喧嘩売るっつーんなら、おれが相手になってやるよ

 クソオヤジ」



 エースが落とそうとした拳骨は、迎え撃つ拳で防がれた


「はぁッ!? 素直に殴られろよ!」

「お前それ白ひげの為だろうが! だれが当たってやるかァ!」



・ぶつかりあっていく肉弾戦有りの健全反抗期に入る

・親子喧嘩しない時は割と仲良くなる

・物騒さが増した

・自己肯定感が増す



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