レッドガンで二番より、野良犬の一番に。
イグ6を夢見るドーザー「なあ野良犬、その身体……どうしたんだ?」
「うぉるたーに、ね。じんせー?かいもどして、もらったの。」
いつものように野良犬のハンガーに足を運び、簡素……いや全然簡素じゃねえ。まだ微妙に見慣れねえ、幼児みてーにメルヘンな部屋に通され、テーブルに向かい合う。ちっと久しぶりに会った野良犬の身体は、随分と綺麗になっていた。
ズタボロで、病人じみて血色悪かった肌には幾らか人間らしい赤みが差し込んで綺麗になり……全部綺麗さっぱりとは行かなかったみてーだが。機械に頼り切りだった音声出力も、今は支援なしの自前で発声出来るようになった上で幾らか流暢になった。随分くすんでいた瞳には、ゆったりとした光が見えるようになり……いやこれよく見たらコーラル波形混じってんな。聴覚もしっかり素の耳で聞こえるようになったらしい。もう、ほぼ健常者と言っていいだろう。晴れてこいつも五体満足だ。
ウォルターは、仕事が終われば野良犬の人生を買い戻すだけの金をかき集めて、再手術でマシな身体に整えてやるのだと教えられていたが、それもようやっと終わったらしい。
……元々その買い戻す金以上のとんでもねえ額を、コイツは溜め込んでいたせいで色々ブチ壊しになっちまったみてえだが、意地と義理だと押し通したそうだ。まあ、自分より金持ちだから支払わねえっつうのは俺だって嫌だし、六文銭に言わせてみりゃあ"仁義に悖る下郎"だろうな。本当に何なんだあのジャパンかぶれは。
「そう、か。随分綺麗になっちまったじゃねえか、ええ?」
むに、と頬を軽くつついて、ぐにぐにとイジる。あれから色々あって、俺と野良犬の距離感は随分縮まった。残念ながら、コイツは"恋人"の言葉の意味も全然知らねえようだから、未だ二の足を踏んでるんだが。
ヴォルタの野郎にゃ散々誂われ、ミシガンのクソ親父には怒鳴り散らされ、五にはとっとと告らねえと吉穴がどうだと言われ、ナイルには"通らんよ、それは"とケツ蹴られ、生意気なレッドには"先輩!レッドガンの天使を早く捕まえて来ないのですか!"と煽られ……オールバニーにヘタレ野郎と貶されるわオオサワには地頭を磨けと言われるわ……レッドガンは最早針の筵になっていた。
どうなってんだよマジで、何でそんな煽って来やがるんだ?っつうか、アーキバスも土着共も、どいつもこいつも俺と野良犬の事を何だと思ってやがるんだよ。
「んふ、にへ……く、くすぐったいよ……へへへ……。」
……柔らけー。何だコイツの肌、餅みてえじゃねーか。いや、元々柔らけえ肌してるなと思っちゃいたが、磨きがかかってねーか?ずっと触れるな。プニップニで、スベッスベで、体温も……もう冷たくねえな、何なら温いぞ。
「い、いぐあしゅ……や、やめ……んむー、む~……」
「……ハッ!わ、悪い野良犬、お前の肌が柔らかすぎて……だな。」
「むう~……おこった。いぐあす、わたしおこった。ぷんすこ。」
ぷくっと頬を膨らませ、こっちに怒りを表してくる。なんつうか、こいつ思ったより感情表現豊かだな。あん時は感情の起伏が乏しいと思ってたが……別に感情が死んでるワケでもなく、感情によってはイマイチ野良犬が理解してないだけで、現れるには現れるらしい。
「悪い悪い……それでお犬様は何をご所望でらっしゃるんだ、ええ?」
「ぎゅ。……ぎゅ、して。ぎゅーがいい。」
「へいへい……。」
距離感が前より縮まったのはいいんだが……にしたってこりゃあ縮まりすぎじゃねえかな。ヘタレヘタレと煽られているが、こんな距離感詰められちゃ狂うだろ、色々。
「んふ。……からだ、おっきーね。かちかち。」
「お前みたいなひょろひょろのモチモチと違って、ミシガンの親父からクソみてえなシゴキを毎日受けてるからな、俺達レッドガンは。お前もいい加減G13じゃなくて正式メンバーにでもなるか?」
「いぐあすと、いっしょなら……いーかも。ふふ……わたし、むきむき。」
「どうせお前にはなれねーから安心して諦めやがれ。」
……一瞬、ミシガンやヴォルタのような筋肉ダルマに育った野良犬を想像した。想像しなけりゃ良かった。良かったが、それも悪かねえと思っちまった。馬鹿か俺は。
「いじわる。……でも、ちょっとすき。」
「んだそりゃあ、な事言ってたら悪い男に捕まっても知らねーぞ?」
【……。悪い男というなら、既に捕まってしまっている気がするのですが。】
耳鳴りがしてきやがる。おい、今絶対エアの野郎喋ってんだろ、何やってんだ。テメーはコーラル側の情報提供の仕事はどうした。コイツ今何言った。イマイチ聞き取れねえのがムカつく……。
「……?そー、なの?でも、わたし、いぐあすなら、いーよ?」
「……。」
お前、お前なお前。そういう事は軽々しく口にすんなよ。お前本当にな。
【レイヴン、今の言葉でイグアスの心拍が急上昇しています。何かの病気かもしれません。】
「いぐあす、びょーき……?だいじょぶ?」
「……いやだからお前な!そういうのは、そういうのはだな!!」
何額と額を合わせてんだよ当然みてーに!いつぞやにもやられたが、「お前可愛いんだからちったあ自覚しやがれってんだ野良犬!!」
「わたし、かわいー?……えへ。いぐあす、かわいー?えへへ。」
……やらかした。今、思い切り口に出てたな。何してやがんだこのドグサレクソドアホ。最悪だぜ……。
「か、可愛くなんて……かわ……」
「……。」じわ。「だああもう!可愛いよ、テメーは可愛いな野良犬!!」
ほんとに調子狂うぜ……いや今のは俺が墓穴掘っただけか、何なんだよこいつはよ……。
無邪気にガキみてえに笑いやがって、そんでしかも可愛いしよ……こいつの表情が、にへらっとふやけんのを見ていると……やっぱ、心臓が高鳴りやがる。本当に、俺も焼きが回ったな……。
「……ね、いぐあす。」
「何だ野良犬。」
急に改まって、膝の上、対面で声をかけてくる。
「わたし、ね。あのときたすけてくれて……すっごく、うれしかったの。こころづよくって、うれしくって、ぽわってしたの。」
「そうかよ。……俺がお前の事を助けられたんなら、これでやっと貸し一つ返せたな。」
「ううん。あのとき……ほんとに、すっごい、すっごいすくわれたの。いままで、ずっとくるしくて……なんども、おれそーになってた。もう、やめちゃいたい、って……。」
瞳が潤んで、声色に苦しさと悲しさが滲んでいる。このチビッコは、野良犬は……ずっと、ずっと一人で戦ってきたんだもんなあ。AC乗りの癖に、殆ど誰も殺そうとしねえとか、とんでもねえ事をしやがる奴だ。
相手を殺さずにACだけを破壊する、なんざとんでもねえ技術だ。普通にやり合っちゃあ、当たり前だがコックピットを鉛玉で叩き潰すか電子系統が炎上して中身がこんがりと焼き上がって、チンだ。
それを圧倒的技量で押し通し、物量差すら腕前一つで黙らせやがった。本当に、信じられねえ真似をする奴だ。こんな化け物に嫉妬してた過去の俺が阿呆みてえじゃねーか。いや実際に俺は阿呆なんだが。いい加減マジで否定してえ。ヴォルタみてえに五の奴か、オオサワに教えて貰おうか……。
「でも、でも!……みんな、みんなにしあわせになって、ほしかったの……。わたし、あのでっかいいもむしたいじ、たのしかったから……いっぱいいっぱい、うれしかった、から……。」
ついには俺の胸の中で、ぐずぐずと泣き出した。あやすように頭を撫でてやっているが、この状況ウォルターに見られたらブチ殺されそうだ。頼むから今は帰ってこないでくれ。
「しにたく、ない……くるしいの、やだ……でも、みんなしぬの、もっとやだ……。うぉるたーも、えあも、らすてぃーも、いぐあすも、かーらもちゃてぃーも……みんな、いっしょがいい……。」
「……だから、頑張ったんだな、野良犬は。偉い、偉い忠犬だよ、お前。」
「うん……がんばった、がんばったよ……いぐあす……。ありがと、いっぱい……いっぱいありがと、なの……。」
服が涙でどんどん濡れて、ヌルくなる。……な、何だか妙な気分になってきたぜ。あっおいコラ野良犬鼻水かむな!やめろって!やめろ駄犬!!いや言えねえけどこの状況でンな事!!……この上着とっとと洗濯しねえとな、ここの洗濯機借りるか。
「なあ野良犬、お前今……幸せか?」
「……?……うん、しあわせ!」
涙も引いた頃に尋ねると、にぱっと笑って見せてきた。……いい加減、俺も腹括るべき、なんだろうな。
ウォルターにも、言われていた。"621が人生を買い戻した時、お前が621の事を強く想っているならば、幸せにしてやってくれ"と。ミシガンにもこいつを娶って来たらレッドガンから足抜けすんのを許すだとか、ヴォルタにはとっとと告れ童貞とか、ラスティの野郎は先走って初夜の過ごし方とか教えて来やがるし……もう四方八方からせっつかれている。最後のに至っては気が早すぎんだよ馬鹿かあのクソ野郎。
……やるべきだ。男には退いちゃならねえ時っつうのがある。つうか、もういい加減この手の話題で引っ叩かれ続けんのはうんざりなんだよ。
「……俺はな、野良犬。お前の事が……好きだ。お前が今幸せだっつってる以上に、お前を幸せに……してやりてえ。」
「いぐあす、わたしのことすき、なの?えへへ……うれしい、な。わたしも、すきだよ。」
「いや、俺が言ってるのはな……多分お前の言ってる"好き"とは、違え。」
「?……すき、に、ちがうのが、あるの?」
「ある。"ライク"と"ラブ"だ。わかるか?」
「わかんない!なにそれ!」
「……。」
【……。】
おいエア、テメェまで絶句すんじゃねえ、絶句でも耳障りなんだよお前はよ。気持ちは理解出来るけどよ。
「……あの、だな。ライク、っつうのは"コイツが好き"っつう気持ちでな。そんで、ラブっつーのは……あのだな、"愛してる"って奴なんだ。愛。」
「あい?」
「……。」
【……愛、とは何でしょうか。】
お゛ぉいエア!お前もか!!今はっきり聞こえたぞ愛は何だって!!どうなってやがる!?コイツら馬鹿なのか!?……人の事言えねえけど。
いや、違う。馬鹿なんじゃねえ、野良犬は子供なだけで、エアはコーラル波形だから人の感性持って人の知識で育ってねえんだ。駄目だコイツ等……。
「……噛み砕いて言うとな、"すき"よりも、もっともっと"すき"っつう事だ。普通の"すき"とは違えんだよ。そんでそれは、男と女……俺と野良犬みたいな関係じゃねーと普通は成り立たねえんだ。」
一応そういうのを通り越したモンもあるが、流石に省いた。……今思ったんだが、コーラル波形の愛とか繁殖ってどういう事になるんだ?……やめよう、余計な事考えた。今そういう事考える場合じゃねーよ、野良犬の事だけ考えろ。
「そー、なの?じゃあえっと……うぉるたーと、いぐあすと、えあは、"あいしてる"!」
「……。」
【れ、レイヴン……わ、私……その、なんだか嬉しいです……。】
マジで軽率に言いやがるな。一応人選にはちゃんと偏りが見えるが、なんつうか……こいつ将来絶対タラシになるだろ。魔性の女だぜコイツぁ。
つーかいい加減黙ってやがれエア、何照れてんだお前は愛っつうのを理解してねーだろ。今お前の波形がなんか普段よりキンキンすんだよ、興奮してやがんのか?
「俺は……俺はな野良犬、お前を……お前だけを愛してるんだ。だから、お前のことを……お前だけの事を、幸せにしてやりたい。だから……お、お、お、お……!!」
「お……?」
「お、俺と付き合ってくれ!!」
……言、ったァ~~~!つ、ついに、言っちまった……。も、もうどうにでもなっちまえ……!!これでフられちまったら、悔いはねえ!!
「いーよ?いぐあすなら、わたし、いっぱいすきだもん。」
あ、呆気ねえ。まあ、なんつーか正直そんな気はしてた。多分断られねえんだろうなあ、っつう気は。だから、この先をやんのは、いよいよもって色々と……。なんつーか、無知に漬け込むみてえになるが、これは……これは絶対踏み越えておくべき一線だ。覚悟は決めた、責任取る気概も持った。後は、ヤるだけだ……。
「野良犬……なら、これから……今から、お前の事、幸せになれるようにしてやるからよ……。」
「?わたし、いまもしあわせ……だよ?もっと、しあわせなの?」
……犯罪臭がしやがる。いや気にするなG5、俺は泣く子も黙る地獄のレッドガンだぞ、その泣く子に野良犬は多分含めらんねぇんだが。
「……お前本当にひょろっひょろだな、つーか何で今も包帯してんだ?」
第一準備として、まずは脱がせる。何の警戒心もなく抵抗もなしに脱がされた時はこいつの無知があまりにも酷くてどうしようかと思った。流石にこれは、後でウォルターに直談判して情操教育を進めるべきだろう。
一糸まとわぬ姿になった野良犬の肌は、所々に消しきれない痛ましい傷跡が伺えるものの、以前見たそれと比べても遥かに整っていた。……綺麗だ、こうして見ていると本当にあの化け物みてえなAC乗りだとは思えねえな。
「えと……ね、ほーたいまいてくれる、うぉるたーがすきだから。このほーが、うぉるたーのりょーけん!ってきがする、から。がおがお。」
「あんたはそんなモン付けてなくても、立派で最強のウォルターの猟犬様だよ野良犬。」
「いひひ~……ん、いぐあす……なに……する、の……?」
「良いこと……っつうのかな、こういうのは。」
「いい、こと―――ッッッ!!??」
そうして柔らかな股の間に指を触れた時、強い恐怖を示しながら反射的に野良犬が飛び退いた。
「あ、ぁ、あぁ……ぁぁぁぁ……や、やら……ごめ、ごめん、なさい……ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」
【れ、レイヴン!?い、イグアス!レイヴンの様子がおかしいです!心拍が急上昇し、呼吸に乱れが!精神的錯乱状態に陥っています、今一体何が……!?】
「お、落ち着け野良犬!!待て、悪かった!俺が悪かった!!だから落ち着いて、落ち着いてくれ……!!」
どうやら、途轍もないトラウマを刺激したのか。蹲って震え、謝罪を繰り返す野良犬に慌てて駆け寄って宥め、そっと抱きしめてやる。
俺は……間違えた、のか?こいつは、一体何を抱えて……何が、どうなっていやがるんだ……?
珍しくエアの声もはっきり聞き取れた。俺だって分からねえよ、何が起こったっていうんだ?
「い、ぐ……あす?……あ、ぇ……?こ、ここは……さいきょういく、せんたーじゃ……な、い……?ひどい、こと……され、ない……?」
「落ち着け野良犬、大丈夫だ……ここは、お前のハンガーのお前の部屋で、再教育センターなんぞじゃなくて、酷いことだって誰もしない……誰も、誰もしねぇ。だから……何がどうしたのか、教えて、くれるか……?」
「……いぐ、あす……。」
涙目で錯乱した野良犬は、ゆっくりと語り始めた。己の境遇、過去、その全てを。
「……お前は、そんなに、そんな長い間……苦しんで、一人で戦ってきた、のか。」
それは、想像を絶する内容だった。野良犬は一人で戦ってきたんだが、想像以上に、想像異常だ。こんなの、誰が想像するってんだ?何なんだよ、人生買い戻してまで、こいつは過去に縛り付けられていやがるのか。
どうしてこいつが無茶苦茶に強えのか、やっと納得した。自分に折り合いが付いた後だっつうのに、どうして今更こんな事が出てきやがるんだ。
そら強いワケだろ、何でこんなのに嫉妬しちまったんだ?今更、もう何度目か分からねえ自己嫌悪に反吐が出る。イラつく……イラつきやがる……クソッタレが。
【……イグアスは、聞かされていなかったんですね。ですが、今の話は、私も初めて聞きました。】
幾度とない繰り返しの最中で、幾度とない生き死にを繰り返し、幾度とない生き死にを生み出し、幾度とない生き死にを見てきた。その道の中で、いつしか俺達に愛着を持って、俺達が生きて笑い合える未来を求めるようになって、それで……。
こいつはその可能性を信じて、気が狂いそうになるまで繰り返した。その繰り返しの中で、道を逸れた罰とでも言わんばかりの苦しみが、こいつを苛んだ。
"再教育センター"っつうのは、その一つ。碌でもないカス共に目をつけられ、こいつは感覚のほとんど無い身体に無理やり苦痛と快楽だけの再手術を受けた末に、散々慰み者にされて叩き捨てられた事が何度かあるそうだ。
……反吐が出やがる。忌々しいのは、そんな最悪の過去の腹いせをするべき相手は、何処にもいやしねえって事だ。この繰り返しに、収監された野良犬はいなけりゃ、こいつを苦しめたクソドカス共もいやしねえ。何なら何処のセンターかも分かりゃしねえ。
やっと掴み取った幸せな世界に、今更俺が楯突こうとしてどうする?こいつが、死にものぐるいでようやっと掴み取れたこの幸福の均衡を、俺が怖そうとして何になるっつうんだ?
クソが。クソが、クソがクソがクソがクソがクソがクソがクソがクソがクソが……。世の中は、本当にどうなって、やがるんだ。
「……野良犬。俺のことを、一度だけでいいから信じてくれるか。」
「いぐあす……?……うん。わたし、いぐあす、なら……しんじ、られるよ……。」
「お前がそのクズ共にされた行為は、本当なら……"愛してる二人"なら、幸せになれる行為、なんだ。」
「……。」
野良犬は押し黙って、荒くなる呼吸を必死に抑えようとする。その行動には、俺への信用したいという気持ちが現れていた。
「頼む野良犬。俺に……俺にお前を、幸せにさせてくれ。この行為は、お前を幸せに出来るって、証明させてくれねぇか。」
「……いい、よ。うん。わたし……いぐあす、なら……ひどいこと、されても……。」
「……。」
【……。】
お前……。
お前、お前な、お前なあ……お、お前なぁ~~~!!頼むから、そういう事言わないでくれよ……正直、その言葉だけで理性がはち切れそうだ……。
つうかエアまで絶句させてんじゃねえかよ……気持ちは理解するぜ、けどお前まで絶句すんじゃねえ、また耳がキンキンしやがる。
「……ね、いぐあす……。おねがい、ひとつあるの……。」
「何だ、野良犬。」
「……621、って、よんで。うぉるたーがよぶ、みたいに。そのほうが……きっと、あんしんできる……から。」
そらねえだろ、621。殺し文句にも程がある。お前は男を誑かす魔性の女になれるぜ、俺が保証してやる。
「……誰も見てねえな?」
流石に今ウォルターがいたら、絶対殺される。確信している、間違いなく殺されちまう。と確認したはいいものの、よくよく考えなくても絶対エアは見てやがんだよな、クソかこいつ。俺等のプライバシーは常時全開放かよ。
「……覚悟は決めた。よし621、目ェ閉じて俺に全部身を任せろ。段々気持ち良くなってくからよ……。」
【……レイヴン!私は、正直このような行為は始めてなので非常に興奮しています!できれば……できれば目を開けておいてもらいたいのですが!!】
「……どうした621、怖いのか?痛いのは最初だけ……は?耳鳴りがひでえ?」
いいや耳鳴りクソ煩えって気はしたけどよ今。何言ってやがんだエアの野郎、マジで。
「……えあ、しずかに、して……おねがい……。」
【……。】
「静かに……なったみてぇだな。621、いくぞ。」
「うん、いぐあす……きて……。」
俺にとっての、最大の壁越えが始まった。
「……もう濡れてんな。じゃあ、ある程度遠慮は、しなくて済む、よな。」
皮肉な事に、繰り返しでその心に刻まれたクソボケカス共の調教はその身体にも染み付いているらしく、先程の想起で既に入り口が濡れそぼっていた。
驚くほど小さいそこに、そっと指を添える。壊れ物を扱うように、丁寧かつ慎重に。……これ、で合ってる……ん、だよ……な?
【イグアス。これはあなたにどれだけ正確に届いてるか分かりませんので、賭けに近い形となりますが……今より行われる行為を独自に検索しました。レイヴンの脳波と同期し、一部聞こえる筈の"交信"で……二人の性行為をサポートします。】
……割とハッキリ聞こえやがった。何なんだよ、何でこういう時に限って聞こえやがる。いや、正直滅茶苦茶助かる……た、助かるんだけどよ、色々ブチ壊しだよテメェ。
「ん……っ♡あぅ……いぐあす、ゆび……ちょっと、くすぐった、ひぅ……っ♡」
【レイヴンの心拍数が上がりました。緊張しているのかもしれません。】
……いや本当に何でハッキリ聞こえやがるんだ。そんで、俺達はどうして初の性行為を実況されなきゃなんねえんだよ、罰ゲームか。まあいい、その報告は正直助かるぜ。
「621……口、こっち寄せろ。」
「ふぇ、なんで……んっ、んちゅ……んむ……っ♡」
落ち着かせるっつったら、キス。……童貞臭え選択肢ってヴォルタ辺りにクソ笑い飛ばされる気がするけど、俺ぁこれぐらいしかもう手段がわかんねえ。
っつうか、こいつの舌、やわらけ……ち、ちっさ……こんな、こいつこんなに小さくて柔らかくて……うぉ、うおぉ……やべえ、気ぃ抜くとこっちが呑まれちまう。平常心だ平常心、落ち着け……落ち着けよ俺、俺はレッドガンでクソみてえなシゴキを受けてるG5様だぞ、番号無しの雑兵共とはワケが違えんだ。
「ぷぁ……♡いぐあす、いまの……なぁに……っ?あたま、ぽわってして……ふわってして、しあわせなの……。」
「621,今のはな……キスっつうんだ。愛してる相手同士でやる事で、効果は今の通りだ。」
【レイヴンの膣分泌液とオキシトシンの分泌を確認。発汗、皮膚の高潮も認められます。これは一体……?】
マジで一言一句聞こえてくるのがムカついてきやがる。っていうかお前知識の吸収速度早えな、知らねえ単語まで出てきやがったぞ、何だ?おき、きとしん?っつうのは。いや、リラックスは多分……して、んだよな?
「いぐあす、ぅ……もっと、もっとちゅー、ちゅーしてぇ……♡」
「ああ、してやるよ。お前が欲しいってんならな、621。」
強請られるままに唇を重ねて、舌と舌を絡める。……ヤベェな、この絵面すっげえ犯罪臭え。大人の男とこんなチビスケが裸でキスして、何ならチビスケからキスせがまれてんだぞ。ヤベェだろ、いや俺は621に惚れてるし、621も俺の事好きならノーカン……ノーカンだノーカン、セーフだろセーフ。違う、俺はロリコンじゃねえ、好きになった相手がたまたまロリだっただけなンだよ。誰が想像しやがるんだあの有り得ねえ強さのAC乗りがこんなちんちくりんでクソ可愛くてぷにぷにで愛らしくてすべすべでもちもちの過去に背負いまくりで寂しがりで泣き虫の甘えん坊の―――ハッ。
ヤベェ、トリップしちまいそうだった。……ヤベェ。なんかもう、ヤベェ。コーラル中毒のドーザー共はこんなのを毎日?イカレてんのか。いやイカレそうなのは今の俺だろ、落ち着けや。
【これは……同期していないイグアスからも、オキシトシンの分泌が確認されました。一体、何が起こって……?】
お前はせめて621の実況だけしててくれねえかな、頼むから。
「んむ、んちゅ、はぷ……っ♡すき、しゅき……♡いぐあす、すき……♡ちゅー、もっとぉ♡」
とろりと蕩けた顔を向けて、際限もなしに口づけをせがんで来やがる。こんだけ夢中だっつうなら、今こそ……。
と、指先を先程よりも濡れた、小さく蕩けた肉に指を添わせ、僅かに挿れてゆく。
「はぅ♡ん、や、ふゃ……んんっ♡」
【レイヴンの反応が変わりました。イグアス、あなたの愛撫を受け入れ始めています……これなら!】
その実況、本当にやめてくんねえか?AC乗りが戦闘やってんじゃねえんだぞ。いや、AC乗りが戦闘やってるのは……ま、間違いじゃねえ……のか?いやいや、いやいやいやいやいやいや……。何か、何かもうちょっとあるだろ……。
ただ、俺の人差し指の愛撫を受け入れているのは本当だった。最初に触れようとした、あの時のとんでもねえ反射はどうやら抑制出来たらしい。
内心で強く安心しながら、キスと愛撫を続け、621をゆっくりと解してゆく。……ヤベェ……こいつの甘ったるい声、何だこれ。興奮、する……。
【イグアスの反応も変化して……こ、これは……血流が下半身に集中しています!これが……人間の……う、わぁ……。】
……萎えるからそういう説明、やめろよ。お前何なんだよ、俺の実況はいいっつってるだろ、マジで。621の実況だけしやがれこのクソポンコツ可燃性脳内電波がよ。
「ひぅ、んんっ♡ふゃ、やん、っ♡ん、ちゅ、ちゅーっ♡」
段々とキスに慣れてきたのか、今度は自分から積極的に舌を交え、吸い付いて来るようになってきた。こいつ順応早くねえか?AC乗りの天才はコッチの飲み込みも早えっつうのか……。
負けじと口づけを繰り返しながらも、どんどん滑りを増していく幼穴に指を押し挿れて、本数を増やして、その柔壁を優しく撫でる。
それに反応するように、或いは快楽を逃がそうとするかのように幼い腰をくねらせるが、必要な措置だ……空いた片腕を使ってぐいっと引き寄せ、逃さない。逃さないまま、口づけを深くして追い立てていく。
「んゃぁ、や、ひんっ♡いぐあしゅ……♡んちゅ、ちゅる、れるっ♡ふにゃ、んんんっ♡」
【レイヴン……こ、こんな。これが、人の……?イグアスも、あ、あぁ……。】
本当に、もう黙っててくんねぇか……。
恐らく限界が近いのか、指に濡れた肉が絡みつくようになってきた。沼のようにとろとろと、或いはどろどろと蕩ける露を手に止め処無く浴びせながら、まるで甘えん坊な621のように吸い付く。
ならばとばかりにやや強く、激しく指の出し入れを早める。621、今お前のその忌まわしい記憶、幸せで塗り替えてやる……纏めて消えろ。
「や、やらっ♡いぐあしゅっ♡なんか、きちゃ、ふわって、とめらっ♡とまんにゃっ♡ひぐっ♡ん、んちゅ、れる……んむ……んんん~~~ッ!♡」
一息に攻め上げて、俺の手が強く締め上げられたのを感じる。口づけをした621が、初めて覚える幸福な快楽に蕩け、そのまま脱力してこちらに身体を預けてくる。
「621……今のはな、"イく"っつうんだ。愛してる二人がする行為で、気持ちよくなって、限界になるとそうなる。……どうだ、幸せになれたか?」
【レイヴンの絶頂を確認しました。イグアス……作戦は成功です。】
テメェに聞いてねえよ、黙ってろ。
「はー、っ……♡はぁーっ……♡いま、しゅごかったぁ……♡いぐあ、す……いく、って……きもちーね……♡すっごい、しあわしぇ……♡」
「……。」
ぶち、と何かが切れた気がした。
何つーか、今まで我慢出来ていた俺を褒めて欲しい。いや、褒めるべきだろ、これは。無理、無理だろこんなもんは。どうやって抗えっつうんだ?これに抗うならミシガンのクソ親父に勝つ方がよっぽど現実的だ。
「621。悪い、もう我慢ならねえ……痛くしねえようにするし、ちゃんと責任だって取る……だから、もう一回俺を信じてくれ。」
「ふぇ……?……いー、よ。いぐあす、なら……うん、わたし……めちゃくちゃに、されても……♡」
「ぐ、おぉぉぉ……ッ!野良犬ゥ……!もう、我慢しねえぞ!いいな!!」
「……きて♡」
っぱコイツ、魔性の女だろ。
【イグアスの心拍数、急上昇!それに、血流がどんどん……あ、あぁ……こんなに、こんなになって……そんな、大きすぎます……!】
あとお前、もう黙れ……。
「行くぞ、我慢しろよ。」
ギチギチに膨れ上がり、猛り立つモノを621の幼く小さい割れ目に添えて、ゆっくりと突き挿れる。ああ、ヤる所までヤっちまったな、もう後戻りは出来ねえぞ、俺ぁもう一生こいつの飼い犬だな……。いや、それも悪かねえ。
「っ……は、っ……!あ、あぁ……んんっ♡……ふーっ、ふーっ……♡いぐ、あすぅ……♡」
荒らげた呼吸を落ち着かせながら、余裕のない瞳をこちらに向ける。何となく予感はしていたが……621、処女じゃあなかったな。黒い予想が俺の心に再び爪を突き立てるが、こいつが強化人間になる以前の事なんざ覚えちゃいねえみたいだし、覚えてねえ事なんざいよいよもって何にもならねえ。一旦忘れる事にして、ただ今は……眼の前の、こいつを幸せにしてやる事だけを考えりゃいい。
「よく受け入れたな……621、動いて……大丈夫か?」
「いー、よ……わたし、しあわせに……されたいから……。いぐあす、たくさん……らぶ、しよ……?」
キレそう。いや、キレたわ。キレた後だからこんな事ヤってんだよ。何なんだろうなこの野良犬、いや雌犬。クソが。
挿入った矛先はせいぜい……あー、なんだ、多分三分の一だ。当然っちゃあ当然なんだが、コイツの幼いぷにぷにボディじゃあ全部なんて挿入るワケがねえ。んで、奥までも突っ込んじゃいねえが……それを考慮しても全部は無理だ。
だから、ある程度は丁寧に、痛くしねえように、優しく一旦奥まで押し込んでいく。
「は、んふ、ぅっ♡ふゃ……♡いぐあす、おっきい……♡」
「苦しくねえか?621、辛かったりしたらすぐに言えよ。」
体位は所謂、対面座位。正面からヤっちまうと押しつぶしたりしそうだし、何より621が抱っこを強請るもんだから、こうする他なかった。それにキスもしたいと来たもんだから、これが多分一番いいだろう。……い、いいよな?
結局入りきったのはせいぜい、さ……三、分の……二?ぐらいだ。しかもそんだけ突っ込んで、若干腹部に膨らみが見えやがる。露骨に俺のがそこにあるって見えて透けてて、割と無理に挿入ってるのが見せられているような、なんというか……や、ヤバいぜこの絵面は、股間に……迫り上がる何かを感じやがる。危険だ、これは危険だ、ヴォルタの肩や腕に積載されているグレネードよりも数倍危険だ。
【レイヴンと、イグアスが……こ、これが……人間同士の……こ、こんな……ですがやはり、この反応は……あぁ……。】
うっせーぞ外野、もうお前消えろよ……いい加減気にする余裕無くなって来んぞ。
「へぇ、き……っ♡だか、ら……もっと、きもちーこと……してぇ♡"いく"って、させて……っ♡」
狂いそう。駄目だこの雌犬、俺ぜってえヤバいモン教えちまったぞこれ。どうすんだよ。
「良いっつったのは、お前だからな621……後悔すんなよ……!」
どうにでもなれ、なっちまえ。もうヤケだ、ヤケクソだ。何つーか、せめてヤる事でぐらいこいつに勝てるかなとか一瞬期待しちまったよ。何を以て勝ちや負けとするのか甚だ微妙なんだが、何を勝ちと定義しても俺こいつに勝てる気がしねぇ。色々と。
惚れた弱み、なのかなァ……ああ、幸せだな畜生が。
最初の前戯での紳士ぶった態度はもう無しにして、初めからやや勢いを付けて往復を繰り返す。繰り返してすぐ気づいた、チビスケの肉壁がこれでもかと締め付けてきやがる。
あまりにも当然な事なんだが、チビっつうのは狭いっつう事だ。狭いっつう事は、締付けもそんだけヤベェってワケだ。まずい、色々まずいぞ、計算が狂う。いやそもそも俺は頭悪いから計算とか何もしてねえし出来ねえ!出来ねえ頭ですらヤベエと言っている!
肉の杭の刺突に対して、蕩けきって俺のソレを受け入れる柔肉は俺を強く強く締め付けて、容易には手放そうとしやがらない。何だこれは、上も下も甘えん坊だとか、どうなってやがんだ!
「はぅっ♡や、ふにゃぁっ♡いぐあしゅっ♡こりぇ、きもちっ♡らめ、りゃめっ♡ふわって、なりゅっ♡もっと、ぎゅってしてぇっ♡」
「クソ……そんなに、甘えてぇのか、この甘えん坊が……!」
【あぁ……レイヴン……れ、レイヴン……はぁ……そんな……。】
耳鳴りがチリチリとするが、最早どうでもいい。気にすらもならねえ、余裕もねえ、俺はすっかり621に夢中になっていた。621も、俺に夢中になっていた。二人揃って、二人の世界に入り込んでいた。
望み通りに抱きしめてやりながら、ごしごしと、離したくないと言わんばかりに抱きつくぬかるみを擦り、激しいピストン運動をする。つうか、激しくしてやらねえと、引き抜けねえ、何でこんなにギッチギチに絡みついて来やがるんだ。
意識が朦朧とし、頭がパチパチと弾けそうになる。ヤバい、これじゃあ俺が先に……!ま、負けるのか?こんな、こんな事でさえ俺は!?
「いぐあしゅっ♡も、りゃめっ♡また、いくの、きちゃうっ♡ちゅー、ちゅーがいいっ♡ちゅー、しながらっ♡シてぇっ♡」
……何でこんな事で安心しなきゃならねんだよ俺は。な、情けねえ。いや違う、621がキスをお望みでらっしゃる、この甘えん坊の雌犬を幸せにしてやれるよう、やってやんねえと……俺がしたいんじゃねえ、621がしてえから!俺は悪くねえ!!
などと見苦しい言い訳を咄嗟に脳内で高速建設しながら、唇を重ねる。とろっとろにふやけた口内は621のよだれが溜まっており、何だか……甘い。脳にクる甘さだ。甘ったるくて、こっちまで幸せな気分になりやがる。
ていうか、さっきからずっと思っていたんだが、こいつ軽すぎるだろ。チビスケだから当然にしても、軽い、軽すぎる。俺がちょっと本気でシメたら砕けちまいそうなぐらい軽くて、ふわふわで、ぷにすべで、可愛くて、愛らしくて、甘い声で俺を求めて来て……。
あ、駄目だ。もう駄目だ。コイツがイくなら、俺もイっちまう。出る、もう我慢出来ねえんだ。これ、何かと思ったら走馬灯だわ。
「621……出すぞ、しっかり捕まってろ……!」
「んちゅ、はむっ♡は、ふゃっ♡いぐあしゅ、いぐあしゅっ♡らめ、くる、くりゅっ♡しあわせなの、いっぱいっ、ちゅ、むちゅっ♡んむ、んっ♡れちゅ……ん、んんんんんん~~~ッ!♡」
「だ、射精すぞッ!!」
大きく身体を跳ねさせ、震えて、一際大きく締め付けながら―――俺はそのあどけなくも妖艶な胎内へと、肉杭の撃鉄を引き、大砲のように炸裂させた。
どく、どく、どくんと。今まで出した覚えが無いような勢いと量を、ただただ幼いそのダムへと注ぎ込み、呆気なく決壊させる。まるで、コイツと初めて肩を並べた任務みてえに……。
……透明だ。気分が、いい。
「ふゃぁ……♡はぁ、~~~っ♡……ぅ、ぇへ……♡」
だらしなく脱力し、仰向けに転がる俺の腹の上で621がこれまただらしなくふやけた笑顔を此方に向ける。
全く、今の今まで全く見せた事が無いような……ああ、ちゃんと……幸せそうな表情だ。
「621……どう、だった。気持ちよかったか?幸せに、なれたか……?」
「ん……♡いぐあす、しゅき……♡たくさん、きもちかったね……♡いっぱい、しあわせだった、よ……♡」
満足そうに、これまた笑顔を見せてくる。未だ繋がりっぱなしのソコで名残惜しそうに締め付けが弱まっていくが、それでもまだしっかりと咥え込んで、離そうとしない。深く繋がったそこで、リリースした後の余韻を二人で深々と味わう。
こんな心地よい熱を、俺がこうして……621と体感して、分かち合う日が来るなんて……思いや、しなかったな。
「そりゃ、良かった……。」
「んっ、ちゅ……♡はむ、んむ、れる……♡」
不意打ち気味に唇を奪われ、いよいよもって主導権を握られてキスをされた。油断していたが、こいつ順応早すぎだろ……。
「いぐあす……きすって、ふわふわで、しあわせ……だね♡」
やめろよ、んな事されてんな顔向けられたら。
「……ぁ、いぐあすの、またおっきく……なった。……ね、する……?」
「そりゃ、お前がシてえの間違いじゃねえのか……?」
「えへぇ……ないしょ、だよ……♡」
どうやら、俺達の初めての壁越えはまだまだ終わらないらしい。
621:キス魔の雌犬。トラウマを乗り越えて性の喜びを知ってしまった、一度自由を知ってしまえばもう止められません。
イグアス:透明だ……気分がいい……。
エア:初回は役に立ったけど煩えからもう消えろ。
AM:い、イグアス……何を!?実は黙ってただけでずっと見ていたので凄まじく困惑している。
ごす:何か言い残す事はあるか、イグアス。答えは俺のACが聞こう。
カーラ:……あんま手荒にしてやるんじゃないよウォルター、娘の門出ぐらい素直に祝ってやんな。
チャティ:RaDのチャティ・スティックだ。
以前ベイラムの番号付きのが全部入り切らなかったからと、練習用に依頼された張型が完成した。
ボスはこれに「チャティ・スティック」と名付け、爆笑していた。あまりにも笑いすぎて後方不注意で頭をぶつけ、さっき緊急搬送された。
搬送中も笑っていたせいで傷口が余計に開いて、笑えないことになった。
要件はそれだけだ、じゃあな。
ヴォルタ:あいつ、ついにヤりやがったな……男として一皮剥けやがって、
戦友:戦友、V.Ⅳラスティだ。ついに君達は君達の壁越えを果たしたようだな……祝福しよう。早速だが本題に入ろうか、今回は君達にお祝いの気持ちを届けるために、V.Ⅱスネイルの名義で経費を着服して粗末ながら一品贈り物をさせてもらった。君達のこれからの日々に役立ててくれ、そろそろスネイルにバレそうな予感がする、ではこれで!
私が企業だ:↑は?
ペイ太くん:そろそろ私がV.Ⅳを名乗る日も近いでしょうか。V.Ⅳペイター……素晴らしい響きだ。
ホーキンスさん:↑そういうのはあまり口にしないようにしようね、ペイター君。あとラスティ君の真似なんてしちゃ駄目だよ?危ないから。
随分ヤるまでに長ったらしくて、何ともご都合主義なもんを見てくれてありがとうございました。こっから先はもう、好き放題二人にはイチャコラセッしてくれと思います。
このような拙作に目をお通し頂き、重ねてありがとうございました。
でもイグアス君もっと曇って♡