ルルシア王国inアド1

ルルシア王国inアド1

CDJのAdo凄かった…。

「お~いモーダ!いるか!」

「あ、エースさん、ってその女の人ひどい怪我…お医者さん呼んできますね、とりあえずこっちに!」

「わりぃな、ちと世話になりそうだ。」

「任せてください!手紙、届けてくれたんですよね。お陰でお父さんとお母さんにも会えましたし、商売も大繁盛ですから!」

「へへ…いいってことよ。」

いつもなら汗一つかかずに能力を行使するアド。しかし海軍基地から脱出してエースの船ストライカーにたどり着た時、本人の大丈夫という言葉とは裏腹に見たことが無いほど疲弊している様子だった。

(怪我してるところに、脱出のためとはいえ能力を使ってくれとは…悪いこと頼んじまったなぁ。)



翌日、モーという牛の鳴き声でアドは目を覚ました。

(ん、牛の鳴き声…?それになんか美味しそうなパンと牛乳の匂いが…。)

エースがくすねてきた海軍の軍服に着替える。

(あのスーツお気に入りだったんだけどな…でもこれも意外と悪くない、か?)

部屋を出ると、見慣れない金髪のかわいらしい女の子が出迎えてくれた。

「あ、起きたんですね、おはようございます!」

「おはよう。美味しそうなご飯!お名前、聞いてもいいかな?」

「私、モーダって言います!怪我、大丈夫ですか?」

「正直痛いけど、死ぬとかじゃないから大丈夫かな。私はアド、よろしくねってエース君…?」

何とエースは寝ながら食べていた。

「こら!人前でこんな行儀が悪い―――」

「あ、私は大丈夫ですから、寝かせてあげてください。『俺が無理させちまった』って、さっきまでずっと起きてアドさんの側にいたんです。」

(そうなんだ…ありがとう。)

アドは気を取り直して朝食の席についた。

「いただきます…この牛乳凄く美味しい…!これモーダちゃんの自家製?」

「はい!エースさんが手紙を海軍のG-2支部に届けてくれたお陰で、売上は最高です!」

成る程、そういうことだったのか。

「エース君とモーダちゃんはどうやって知り合ったの?」

「エースさんがそこの川から流れてきたんです!」

「え…どういうこと?なんか面白そうだからちょっと詳しく教えてくれないかな?」

「えーと確か…あれは私が川で洗濯物を洗ってた時―――――」

自分の恥ずかしい話を聞かれているとは思わず、寝ながら朝食を食べるエースをよそに、久しぶりに心の底から笑って穏やかな時間を過ごすアドだった。

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