ルフィ×ゾロ

ルフィ×ゾロ


※Dom/Subユニバース

※ルフィ×ゾロ×ナミ前提

※ワンピース世界にDom/Subのダイナミクスがある

※ほとんどの人がNeutralで、世界人口の約70%くらい

※SwitchもDom寄りとかSub寄り、どちらにも寄ってない人もいる

※覇王色の覇気の素質ある人でダイナミクスの人は、Dom、もしくはDom寄りのSwitchが多い

※ルフィはDom、ゾロは本物のDomにしか見えないDom寄りSwitch、ナミはSub…麦わらの一味の他の仲間はNeutral

劣情参照








「“ナイス”、ゾロ」

おれが、船長だと定めたルフィの言葉に…。

「お安い御用だ、船長」

一瞬だけ、重たかった身体が軽くなった気がした。




ルフィと出会ってから、なんだかんだで色々と騒動に巻き込まれつつ…仲間も増え、船も手に入れた。

海賊専門の泥棒だと言ってたSubのナミ、海の戦士を目指しているNeutralのウソップ、おれ達の船長であり、Domのルフィ…Switchである、おれ。

世間一般だと7割がNeutralなのに、この船にはNeutralの人数の方が少ないっていうのは面白いと思う…ダイナミクスの、欲求さえ、無ければ。

ダイナミクスの中でも、Switchなのは、面倒くさい…と、おれは思う。

Domとしての欲求も、Subとしての欲求もあるのが、Switchだ…もっとも、おれはSubとしての欲求が分からない…〝本能〟があると言われてても、理解出来ない。

誰かの、Domの言うCommandに従いたいと思えた事も…Commandを聞いて、身体が動く事も、今まで一度も無かったから。


あぁ、苛々する。

頭痛も、吐き気も、する。

最近は、微かに目眩もしてる。

Subである、ナミを…怖がらせてるのも、理解していたが、苛立つのを止められなかった。

苛立ちのままGlareを出す様な事は無いが…どうして、こうなってるのか原因が分からなくて。

「ゾロ」

そんな時に、声を掛けられた。

「…どうした?ルフィ」

「………」

「ルフィ?」

少し反応が遅れたからか、じっとおれを見てきて。

「なぁ、大丈夫か?体調わるそーだぞ」

「別に、「体調悪かったら、“言え”よ?」

「ッ??!」

ドクリと、心臓が音を立てた。

「…っ…ぁ…い、らだって、る、のと…ず、つう…と、吐き気……あと、少し、目眩、が」

答える気は無かったのに、口から勝手に言葉がでてきて…。

なんで…さっきまで、Dom、だった、のに。

…Subの、ほうに、かたむいて。

……Command?

いま、まで…きけた、ためしが……。






ゾロが答えるのを聞いて、隠そうとしてたのかって、溜息を吐きそうになった。

「やっぱり体調悪かったんじゃ……??ゾロ?どーした?」

ふと、ゾロの様子に気づいた。

冷や汗をかいて、息が、変になってる…体調が急に、悪くなったのか?

「…あれ?」

この感覚…Subの?

ゾロって、Domじゃ……ん?Sub??

「…っ…ぅ…」

まさか、ゾロはSwitch??

「…もしかして、Switch、だったのか?…でも、おれCommand言ってない、よな??」

…おれ、もしかして…気づかない内に、Command、言った??

  『体調悪かったら、“言え”よ?』

…………。

  『“言え”よ?』

…“言え”……“Say”…??

……あ゙!?!?

「えっ…あっ!!“Good”だ!ゾロ!!」

「ぁ……あ、ぁ…」

急いでRewardを告げれば、息が戻ってきて……良かった…。

「わりぃ、ゾロ。気づかないで使っちまってたみてぇで…無理矢理はダメなのに」

同意が無いとSubにCommandはしちゃダメだって、おれと同じDomのエースにも、Neutralだけどダイナミクスについての一般常識を教えてくれてたマキノにも言われてたのにっ。

気づいてなかったけど、無理矢理みたいになったから、ゾロに謝る…けど。

「……ルフィ、が…気に、する…こと…」

まだ苦しそうな様子だから、もしかしてSubdropしかけてるのかって思った。

……いきなりCommand使っちまった、おれのせいだし…嫌かもしれないけど、せめて、Careさせて欲しい。

「……ゾロの使ってるSafewordは?」

だから、念の為にSafewordを聞いたら…。

「…??…せーふ、わーど…?」

まるで不思議な事を聞かれたみたいで、知らない事を、聞かれた…みたいに、首を傾げる姿に…嫌な感じがした。

「うん、そのごめん……ゾロ、“Say”」

Subdropしかけてても、おれを気にかけてたから…Commandじゃないと言ってくれないと思ったから、使った。

「っ……な、い」

「ぇ゙…ない?!?!」

聞き間違えたのかと、思った。

「…つか、った…こと、も…きめ、た…こと…も…ない…」

「え゙…え??…どうして??“Speak”」

まって、待て、使った事も決めた事も無いって…Playしてれば、有り得ない事だろ?!?!

「………いままで、さぶ…として、ぷれいしたこと、ない…から…」

「…SwitchなのにSubとしてPlay、した事ない??…それで、体調不良…?」

それって…おれのCommandで、なりかけたんじゃ、なくて…。

元々、ゾロは…Subdrop、してたんだ。

「…っ…だいじょ、ぶ…だ、から…」

目の前で大丈夫だと、おれと…ゾロ自身に言い聞かせてるのに、いつか死ぬんじゃないかって、ゾッとした。

〝    〟を失うのは、イヤだ。

「…“Good”、“Goodboy”!!」

「ぁ、っ…?…??」

「おれのCommand、聞いてくれて、ありがとな!!ゾロは“Goodboy”だぞ!!」

Rewardを重ねる。

そうしないと、消えそうだったから。

「…ぇ、ぁ…」

いつもの鋭い刃みたいな雰囲気と全然違って、ぼんやりとした雰囲気になったけど…Subspaceに入った、わけじゃないだろうな…。

「…んー…今のSubdropになってる状態だとSafeword、決められない、よな…でも、Play…Careしないとだし……しかたねぇか、後で怒られよう。ゾロ、“Kneel”」

元気になったらゾロにぶん殴られてもしかたねぇ…そう、覚悟を決めて、Commandを使う。

ゾロは、片膝を床について…直ぐに動けるみたいな座り方だけど、ゾロらしい座り方だなって思った。

「ッ!?」

どこを見てるか分からない視線が合わない目を、驚いたように、ほんの少し見開いていて…でも、いつものゾロの反応じゃなくて。

「“Good”」

「…ぁ」

Rewardを言えば驚いた表情から、またぼんやりした雰囲気に変わったけど…少しだけ、視線が合ってる、気がする。

「“Come”」

呼べば、Kneelの体勢を殆ど崩さないで近付いて来てくれて…体調とか精神とか苦しくても、体幹がしっかりしてるのは、凄いと思った。

流石に手は届くけど身体が触れない所で止まった。

「“Good”…うーん……“Give”?」

少しづつ、視線が合うようになってて…少しづつだけど、Subdropから抜けてくれてるみたいで…安心する。

次のCommandをどうするか、ちょっと迷ったけど…身に着けてる何かを、一時的に預けてくれるかなって、思って…。

「…ん」

そしたら、何の迷いも無く腰の刀を3本とも、渡して来て…。

「え??」

びっくりした/うれしかった。

確かに指定してないけど…手拭いとか、ピアスとかだと、勝手に思ってたから…。

おれが、ゾロのCareを、しなきゃいけねぇのに…。

戦う術を渡して、無防備になる…そんな、ゾロからの最大級の信頼を、貰って。

おれの方が、満たされてる。

「…?……る、ふぃ??」

おれが中々受け取らないからゾロは首を傾げてて…少し不安そうで、目が虚ろに、なってきてて。

「!!…“Goodboy”」

受け取って、Rewardする。

「……ぅん」

少し慌てた…もっと悪化するかと、思った……Subdropから抜けてきてるけど、悪化させないようにしないと。

ゾロだから平気だっただけで、普通のSubなら死んでてもおかしくないだろうなって、おれでもわかるし。

……でも。

…無理は、させたくない、けど。

もっと…もっと。

おれは、〝おれのSub〟からの信頼が欲しい。

「……“Come”、“Kneel”……“Present”」

Commandを言い切った後で、正気に戻る。

Careを優先する、べき…なのに…。

おれの、Domとしての欲求を、優先しちまった。

慌てて、Commandを取り消そうとしたら…。

「……ん、あぁ…」

さっきとは違って、足の間に来てくれるし…何より、膝の上に、頭を乗せてくれて。

首を、晒して…。

「ルフィ…これで、いいか?」

「っ!!?…“Good”」

2度目の、ゾロからの…信頼に、息を飲んだ。

気がついたら、ゾロの首に手を触れて、撫でてて…。

もう、酷いSubdropからは抜けているみたいなのに…ゾロは、目を細めて、その手を受け入れてくれてて。

「……“Goodboy”!!」

嬉しい…その感情が、Rewardとして口からでる。






「…ゾロ、その…ごめん、同意…」

音をつけるなら、しょんぼり…だろうか。

そんな風に、目の前で落ち込んでいるルフィを見る。

「あ?…まだ微妙に頭痛はあっけど、吐き気と目眩は無くなったし。多分、Careだったんだろ?…なら、同意とか、気にしてねぇよ」

おれの自覚は無かったが、SubdropしてたのをCareされたらしい…体調も、それなりに回復してる。

体調を聞かれて答えた後の事は覚えてねぇけど、Playの最後の方は覚えてるし…嫌じゃ無かった。

だから、ルフィが気にする必要は、ねぇし…。

「いや、でも……って、まだ頭いてぇのか?」

「おぅ。まぁ、気になる程じゃねぇし」

「………」

「ルフィ?」

何か考えるように無言で、だが、そわそわしてる様子のルフィに首を傾げる。

「…あの、さ…ゾロが、嫌じゃないなら、その…」

「…Playか?」

「…うっ…」

「はぁ……ルフィなら、構わねぇって」

「えっ!!?」

なんで驚く。

「正直に言っちまうと、ルフィ以外のDomにCommand言われて、従いたいなんて思った事も、身体が動いた事も無かったんだよ」

「あ、それで、SubとしてPlayした事無いって…」

「あぁ。Subに傾いてた時にGlare放たれても苛立つだけで、Domに戻って逆にGlareし返してたしな、おれ。それに、ルフィとのPlayは、嫌じゃねぇ……嬉しくねぇの?」

「すっげぇ嬉しい…でも、次のPlayまでには、Safeword、決めろよ」

「…あー」

Safewordの重要性は、おれもDomとしては…理解してる。

でも、自分のを決めるって、なるとな…。

「ゾロォ?」

「分かってるって……はぁ〜…何にするか…」

ルフィに念押しされたけど、どうすっかなぁ…別に、ルフィになら何されても平気だと、思うんだが…。


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