ルフィがロビンも抱き潰すお話 その2 -とある考古学者の疑問-

ルフィがロビンも抱き潰すお話 その2 -とある考古学者の疑問-

調子に乗ってSSを書き始めた人







サウザンドサニー号 -2階 女子部屋-




「・・・それじゃ、ロビン。今日は"下"で寝るから♪」


「ええ、いってらっしゃい」


微笑み、手を振りながら部屋を出ていくナミに、ロビンもベットの上に腰掛けて軽く手を振りながら見送った。

ナミが女子部屋を出て向かうのはサニー号の地下1階 船長室。

当然、ルフィとの逢引きのためだ。

愛し合う関係なら、そういうこともあるだろう。

しかし・・・


-・・・・・。


ロビンは、一人っきりの女子部屋で"船長"と"航海士"について思索にふける。

あの島での"デート"以降、ナミとルフィは明らかに"変わった"。

手をつなぐ、食べさせ合うなど序の口だ。

以前は仲間の前ではしなかったキスを白昼堂々とするようになったり、2人で"長い時間を掛けて"入浴など。

更に言えば、食事の時の席順を変えて現在はルフィの隣に座っている。

だが、最大の変化と言えば・・・


-まさか、ナミが"あんなこと"を言うなんて・・・




サウザントサニー号 -1階 アクアリウムバー-




ある昼下がり、ロビンとナミはサニー号のアクアリウムバーでワインを嗜んでいた。

サンジ特性のディップソースをクラッカーに乗せ、その味を満喫しながらロビンはおもむろに口を開いた。


「そういえば・・・・ナミ、あなたの宝箱が空っぽだったけど、どうしたの・・・?」


宝箱というのはサニー号の女子部屋、ナミの個人用宝箱のことだ。

ナミはこれまでの航海で手に入れた金品から海賊団の資金とは別に個人的な貯えとして仕舞っていた。

いわゆる、"へそくり"というやつだ。

ロビンがナミの宝箱を見たのは偶然だが、以前はギッシリ仕舞ってあったはずの紙幣や金銀財宝が消えていたのだ。


「ルフィとのデートで全部使っちゃった。」


余りにもあっけらかんと言うナミにロビンは驚いた。

守銭奴、または金銭欲の化身と言ってもよい、あのナミが"へそくり"を使った。

2泊3日の、たった1回だけのデートに全てつぎ込んだと言ったのだ。

正直、ナミの行動が信じられなかった。


「・・・あれだけの大金を?」


-確か、全部合わせて6千万ベリー以上の価値があったはず・・・。


ロビンの驚きを知ってか知らずか、ナミは頬を上気させ、微笑みながら答えた。


「ええ・・・、おかげで"最高のデート"が出来たわ・・・フフッ」


妖艶な笑みだ。

あの"デート"以来、ナミは時折こういった表情をする。

以前は、こんな笑顔をするような女性ではなかった。


「お金・・・、大切じゃなかったの・・・?」


-・・・・・・。


ロビンの問いにナミは直ぐに答えなかった。

どう答えたら良いか、迷っているようだ。

暫しの間、逡巡するとグラスに残ったワインを一飲みしてナミは話し始めた。


「ん~、そうね。確かにお金は大切よね・・・。でも・・・」


「でも・・・?」


「もう、お金"なんか"どうでも良くなっちゃったの」


-!?


ナミの回答にロビンは更に驚愕した。

"あの"ナミがお金に興味がないと言ったのだ。

有り得ない、と思う。


「それって、どういう意味・・・?」


「それはねぇ・・・・」


ナミは瞳に妖しい光を宿し、恍惚とした笑みを浮かべる。

その時、ふわりとナミのニオイがロビンの鼻腔をくすぐった。

だが、いつもの柑橘系・・・蜜柑の香りではない。

甘い香り・・・、甘くて、危険で、魅惑的な匂いを漂わせて、はっきりと言った。




-ルフィの傍に居る。


-ルフィに愛してもらう。


-もう、それで良いの。


-もう、それだけで十分なのよ・・・♡







-・・・・・。


一人っきりの女子部屋で、ロビンは両腕を胸の前で交差させる。

ロビンが悪魔の実の能力を発動する時のポーズだ。

するとサニー号の地下1階、まだ誰も入ってきていない船長室の壁に目と耳が出現した。

まるで花が咲くように現れた感覚器はロビンのものと同一であった。


"ハナハナの実"、体の各部の複製を指定した場所へ、文字通り「咲かせる」事ができる。

それがロビンが食した悪魔の実だ。


ロビンは"ハナハナの実"の能力を使い、船長室を覗く。

咲かせた目と耳は、その場で見聞きするかの如く船長室の様子をロビンへ伝えた。


やがて、ガチャリと音がして扉が開き、ルフィとナミが船長室へ入ってきた。

口づけを交わして、お互いの衣服を脱がせていく。

ナミは豊満で美しい裸体を晒し、ルフィは胸に大きな傷跡がある逞しい身体を晒した。

全裸になった二人は抱き合い、口付けを交わす。

そして、ルフィはナミをベットに押し倒し、情欲の夜が始まった・・・。







-2人とも"タフ"ね・・・


ルフィとナミの情交を盗み見ながら、ロビンはそう思った。

既に4回戦を超えているが、二人っきりの宴は収まらない。

休憩も挟まず、更に燃え上がっているようだ。

しかし・・・・


-やっぱり、"これ"が原因とは考えにくい・・・


抜かずに連続で出来るルフィとそれに付き合うナミ。

激しいとは思うが、まだ性欲旺盛な男女交わっているだけだ。


-・・・・・。


ロビンは考えていた。

仲間の変化について、その原因について。


ナミは変わった。

以前よりも色気が増し、ルフィへの好意も表に出すようになった。

それは良い。

恋人として仲が深まり、女が磨かれた。

結構なことだ。

だが、価値観が大きく変わった。

今までお金は"大切なもの"の一つだったはずなのに、それが"どうでもよくなる"。

尋常なことではない。

何かそれだけ"大きなこと"があったはずだ。


-一体、何があったの・・・?


ロビンは心配していた。

何か"とんでもないこと"が起きているのではないか?

ナミに異変が起きたのなら、ルフィも・・・・。

ある種の恐怖感がロビンを動かしていた。


日常的なやり取りから、食事、入浴に至るまで、能力を使いルフィとナミを可能な限り観察する。

それでも謎は解けず、遂に2人の情事まで盗み見るまで至った。


しかし、結果は著しくない。

結局、ただ愛し合う2人を覗いただけ。


-考え過ぎだったのかしらね・・・・。


船長室の熱い夜も終わりを迎えていた。

2人は絶頂の余韻に浸りながら、唇を交わしている。

ここまでは至って普通の・・・・セックスだ。


何も情報はなかった。

出歯亀を行っただけ。

自分の行動に後悔の念を抱きながら、能力を解除しようとしたその瞬間。

能力で生やした耳が、ルフィの会話を拾った。


『前にも言ったけど、これ以上したら、"おれが"我慢出来ないんだ・・・』


『それで"デート"の・・・"あの時みたいに"なっちまったら、色々とやべェことになる』


-"あの時"とはデートのことだろう。しかし、ルフィが我慢・・・?


ここに答えがある。

女の勘というべきか、確信めいた予感する。

ロビンは直観に従い、能力の行使に集中した。


『・・・また島が見つかって、町があれば"本気で抱ける"からよ』


『ホント・・・?また滅茶苦茶にしてくれるの・・・?ドロドロに抱き潰してくれるの・・・?』


-"本気"・・・?


"本気で抱く"とはどういう意味だろう。

一晩中抱くということだろうか?

それにナミの様子がおかしい。

話す内容もそうだが、まるで縋るかのようにルフィを見つめている。


『おう、ギア2やギア4なんて挟まず、いきなりギア5でヤルぞ。覇王色も最初から使う。』


-!?


今、ルフィがなんと言ったかロビンは理解できなかった。

ギア5を、覇気を、セックスで使うと言ったのか・・・?

聞き間違いかと思ったが、ナミの反応を見る限りそうではない。


-変わった"理由"、"原因"というのは・・・・


有り得ないとは思う、しかしそうなのだろう。

ナミを見れば分かる。

ルフィに抱き潰すと言われた瞬間、ナミは喜色満面にルフィに抱き着き、うっとりとしながら胸に顔をうずめている。

なんと嬉しそうなのだろうか。

変貌する前の、金銀財宝を前にした時以上に幸福に満ちている。

だが・・・・


-異常ね・・・


あれはもう只の恋人の関係ではないだろう。

快楽に依存してる。

中毒者と言ってもよいだろう。


-このままでは・・・・・・


チョッパーに相談すべきだ。

病気として治療する必要がある。

仲間としてそうすべきなのだ。

なのに・・・・


-そんなに・・・・良いのかしら・・・・


ルフィの本気。

悪魔の実の覚醒であるギア5。

ルフィの王の資質、その証明である覇王色の覇気。

それで抱かれる。

それは人を狂わせ、アイデンティティを破壊し、耽溺させるほどの快楽。

触れてはならぬ禁忌。

禁断の果実・・・。


ロビンは、胸の内に油然と沸き立つ好奇心を抑えられなかった・・・・。


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