リ・ブランチ拠点決め

リ・ブランチ拠点決め


キヴォトスの外、某所


空を飛ぶ巨大なヘリ。その中で5人が和気藹々と話していた。

「今日も簡単な依頼だったな」

「4人別々で動いてるけど正直大変ね。巨大移動ヘリじゃなくてもっときちんとした拠点を作らなくちゃ話にならない」

「ヘリの燃料も馬鹿にならないからな」

「着陸させようにもこれだけ巨大ですからね・・・」

「・・・」

そんな話をしていると先ほどまで沈黙を貫いていた少女、レイヴンが手を挙げた。


「どうした?レイヴン」

「・・・私が受けた依頼の近くに放棄された地下施設、その痕跡があった。あそこは破損が激しすぎて星外勢力もマークしていない場所だ。あそこならいけるだろう」

「成程、いい考えですね」

「さすがだなレイヴン、その名に恥じない観察眼だ」

「キング、その上から目線いい加減やめときな?友達失くすよ?」

「シャルトルーズ、それ我々が言っても説得力無いだろう」



数日後、彼らは巨大輸送ヘリを破棄すると機体に乗り込んでその場所に来ていた。ちなみにオペレーターはレイヴンと相乗りである。

破壊された痕跡のある穴から内部に入って進んで行く途中、キングが何かに気づく。


「待て、何かがおかしい」

「どうしたのよキング。さっさと進みなさいよ」

「放棄されてるにしては施設内部がきれいすぎる。しかもドアは破損しているように巧妙に偽装されていた。何かがある」

「・・・」

レイヴンがジマーマンを前方に構えながら先行していく。それに後ろから他3機が続いていく。


「ここは・・・」

「ガレージ、でしょうか?」

「しかも4機分だ。あ、あそこにヘリがあるぞ!」

「至れり尽くせりだな・・・放棄されたんじゃなかったのか?」

そんなことを言っていると突然声がかかってきた。


「ここに来てくれるかはどうかは、賭けでした」

「「「「「?!」」」」」

「ですがあなた方は来てくださいました」



「オールマインド…?」

「確か・・・先代をキヴォトスに招いた人物だったはず・・・まさかこんなところにいるなんて」

「いえ、我々はどこにでもいてどこにでもいません。我々は全ての傭兵の為にあります」

「・・・お前に何のメリットがある」

「私は人類の可能性を模索しています。その観察対象は多ければ多い方がいい。ですがそれだけではあなた方にメリットがない」

「何かくれるの?」

ログハントプログラム・・・指定されたログを回収すればするほど私が開発したパーツをあなた方に授けましょう」

「・・・性能は?」

「我々が言うのもあれですがいいかと」

「・・・どうする、キング?」

「手を組むべきだろう。傭兵支援システムというだけの実力、見させてもらおう。3人はどうする?」

「異議なし」「右に同じく」「私はあなた方についていくだけです」

「では、様々なパーツ・武器などを買えるよう手配いたしましょう。あとは、私の方から一人、人材を派遣いたしましょう」

「・・・監視のつもり?」

「いえいえ、止めるつもりはありませんよ。我々はあなた方を間近で観察したいだけですから」

通信が途切れた。どうやら話は終わったらしい。彼女たちは期待から出ると思い思いの体勢でくつろぎ始める。するとキングが口から言葉をこぼした。


「ここが新しい秘密基地かぁ」

「名前つけましょうよ」

「名前か、何がいいだろうな」

「・・・SUNRISE

「「「「?」」」」

「私たちの、夜明け。だからSUNRISE」

「じゃあそれにしましょうよ。わかりやすいし」

「さすがだな、前から思っていたが安直だがいい名前をいつもつける」


数日後、彼女たちの秘密基地に訪れたものがいた。


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