リバース・オブ・マッドスタンプ

リバース・オブ・マッドスタンプ



 ラミーはRaDの工房に向かっていた。自分たちの仲間に頼んでいたマッドスタンプの機体改修。それを取りに来たのだ。元々機体の回収自体は済んでいたがカイザー襲撃も済んだ後だったので使うことなんてあまりないだろうと思っていたのだが今回初めてお披露目になったのだ。


「おいラミー遅せぇぞ!」

「こっちは機体の調節ずっとやってんのによぉ!」

「お前は仲良くがきんちょと遊んでていいよなぁ!!」

「うるせー!!お前らのガラが悪すぎるのが悪いんだろうがよ―!ボスから言われたのまだ根に持ってんのかよー!」

\ギャーギャー/\シネー/\ンダトコラー/


「で、俺の機体は?」

「切替速ェなオイ?! あれだ。最高だろ」

「あぁ、最高」

「「イェ~~~~w」」



「で、どうすんだよ?」

「アリスを助けに行くだけだ」

「ボスやチャティが相手なんだろ?勝てんのか?」

「最初から負けるとわかってて殴りに行くような俺じゃねぇってことはお前らよく知ってんだろうが」

「あぁ、お前の無鉄砲さにはいっつも苦労させられたからな!!」

「まったくだぜ!」

「余計なお世話だっつーの!!」

『『『ギャハハハハハハハハハ!!!』』』


「ハハッ、あ~・・・良い知らせくれよ?」

「おう、最高のデリバリーしてやるぜ」

「デリバリーボーイだけにか?w」

「やっかましいわバ~カw」

『『『ギャハハハ!!』』』

そう仲間とバカみたいな笑い声を上げながら彼は機体に乗り込んでいく。ルビコンのころから乗り慣れたコックピット、モニター、操縦桿。どれもなじみが深いものだ。だが、気分は新鮮だ。


『調子はどうだ―!』

「ハハッ、最高の気分だ!コーラル吸ってた頃より脳みそがワクワクして止まらねぇ!!

『それは最高だな!ハッチを開けろー!!』

『よっしゃーーー!』『行けよラミー!新しい無敵のお前を見せてやれー!』『ガキどもによろしくなぁ!!』

カメラアイ起動、モニターに景色が映る。

FCSが作動する。

ジェネレーターが回転する。

機体の全ランプに灯がともる。

ブースターに火が付いた。



『おい、待たせたな!』

「あれ?!おじさんなんか変わった?!」

「あぁ、かっこいいと思ってたけど、今度はもっとカッコ良くなってる…!」

『やっぱわかるかウタハ!俺のこれは新しくなったんだ!名づけるなら、マッドスタンプ2!』


『この新しくなったマッドスタンプ2に任せとけぇ!!』


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