【閲覧注意】ラヴィーネが悶々とするシチュ

【閲覧注意】ラヴィーネが悶々とするシチュ


「…手の込んだマネしやがって…」

ある迷宮を探索していた私とカンネは道中の小部屋に閉じ込められてしまった

部屋は大の大人が横になれる程度の広さしかなく、カンネは床に突っ伏して倒れていて床の大半を占有している

私はカンネに触れない位置に座り込み、壁に書かれていたこの部屋の仕掛けの説明を読み解いていく

……要約するとこの部屋の仕掛けはだいたいこんな感じの様だ

『不埒な事(エッチなこと)をすると出れない』

『一定時間耐え続ければ出れる』

『後から部屋に入った者は強い睡眠にかかり 生贄となる』

『この部屋の中では徐々に性欲が増していく』

部屋の入口を塞ぐ扉には大きく封印の魔方陣が描かれ、淡い光を放っている

「くそっ 私じゃ解除できそうにないな…」

自分の未熟さを独り言ちると、魔方陣の先端部分の光がわずかに消えている事に気づく

「この魔方陣の光が全部消えるまで待てって事か…ちっ」

まっ、このペースなら全然耐えられるはずだ、ジッとしているとするか…

そう方針を決めて座り込んだ私だが、雑な格好で倒れているカンネを思い出した

近づいて顔を寄せると、「すー…すー…」と寝息が聞こえてくる

大人しく眠りについているようで一安心した私は、流石に寝相が悪いだろうとカンネを仰向けにさせた

特に表情に変わった様子はない

私の良く知った寝顔だ

とりあえずこの状況で待つことにした私だが、視界の光景に違和感を感じた

「えっ…」

先ほど先端が消えていた魔方陣が、全ての光を取り戻していた

何が…?だが、すぐに原因に思い当ってしまった

さっきカンネの寝相を変えた時だ、あの時カンネには間違いなく触れていた

「まさか…あれでもアウトなのかよ…」

下心などない、カンネの体調を想っての行動だ…なのに…エッチである判定をくらったってのか…

参ったぜこりゃ…一切カンネに触れられねえのか…

さらに部屋の仕様が本当ならこの後性欲がだんだん強くなってくるらしいが……おいおい、大丈夫か…?

私の長い長い戦いが始まった………


仕方なく私は姿勢を正し(お嬢様座り)、ジッとしていることにした

だが視界にはカンネの寝姿が否応なしに入り込んでくる

…カンネは呑気に眠りについてやがるが、今頃なにか夢でもみているのかねえ…

思わずはぁ…とため息がこぼれる

そういえばかつての一級魔法使い試験の時、野営中に私とカンネが会話しているような寝言を言っていたとフリーレンのやつが言っていた

どんな内容かは聞き損ねてしまったが…今になって気になってきたぞ…

そんな折に「うーん…」とカンネの声が聞こえた

まさか、自力で眠りから脱出できそうなのか、であれば、それにこしたことではないが…

私はどうも気になってしまい座るのを止めてカンネの寝顔をのぞき込んだ、のぞき込んでしまった

…特に起きそうな気配はない…ただの寝言か…

「…うーん…わたしがねこちゃんです…むにゃむにゃ…」

…ただの寝言だな!…何か操られて言わされている可能性も考えたが無いな!

呆れた顔をした私だが、なぜかカンネの寝顔から目を逸らせない

呆れた表情から真顔に戻った私は、わずかに、胸の鼓動が高まっているのを自覚してしまった

気が付けば、まじまじとカンネの顔を見入ってしまっている

明るい性格に似合う明るめ髪色にショートカットに幼さを強調する様な左右のおさげ…

私よりも健康的な色をした肌…

瑞々しい桃色の唇…

(今は閉じているが私の蒼い瞳と対になるようなオレンジ色の瞳も容易に思い出せる…)

可愛い

この可愛い顔に浮かぶ笑顔に、私はどれだけ癒されたことか…

今なら

この寝顔に自分の想いを込めて触れても…

「…っていかん!いかん!何考えてるラヴィーネ、自滅するところだぞ」

危うく我に返る

名残惜しいのは認めつつも、私は一旦元の位置に戻ることにした


しかし、私は徐々に欲望が膨れてきているようで…

戻ろうとする途中に映るカンネの肢体を…こういう言い方はあれだが…じっくりと目で堪能しようとしていた…


(相変わらず露出度の高い格好してやがるよな…)

カンネの上半身は緑の縁取りをした白いシャツの様な布服一枚だ

昔っから着ている服なんだが、新しいものに替えようとせず、身体が成長しても丈を調整して頑固に着続けている

肩が露出しているが昔は肩が隠れていた。サイズが合わなくなり破けたのを誤魔化したのが今の肩部分だ。

胸元もそうだ。それっぽい図形の様に肌部分を出しているが、サイズを誤魔化すためだ。

問題は胸というかその下だ。子供の頃はへその少し上くらいのところまでゆったりと布が被さっていたのだが、当然成長するにつれ布は上へ上へと引っ張られていき…とうとう胸のすぐ下にまで縮まってしまった。

幸いカンネの胸のサイズは小ぶりなので、胸が張って下乳が見えるなんて事態にはなっていないが

だいぶ胸の形もくっきり浮かびつつある。水を被ったりでもするとピッチリ肌に張り付いて何度チラ見したことか…

その胸も小ぶりだがしっかりと膨らんでいて、たぶん私の手に収まるサイズだと思う。理想的だ。きっと柔らかいんだろうな…今度マウントとった時におさげの代わりに触れてしまおうか…


視線は下腹部へ移る…

丸出しのおへそとくびれが美しい細腰は…こいつ恥ずかしくないのか?と今でも思う…そりゃ見せるのに問題ないレベルではあるが…ちょっと前から印象がキュートからセクシーに変化してきている気がするから私は気が気ではないんだ…

マウントとったときとかにちょくちょく触れているがプニプニしているのは昔っからで、今でもそれは…

…っとうっかり指で触れそうになる、いかんいかん

けど、いつかはその感触と…私に触れられたカンネの反応を…思う存分味わいたい…



上半身への煩悩をさらけ出した私はの視線は下半身へと進む…

カンネは昔から動きやすいから、の一点張りで緑のショートパンツを履いているが…ちょっとした水着に見えるのは私だけではないだろう

それはともかくカンネはなかなか服を新調しようとしない、今のショートパンツだって替えてからそこそこ経つから少々きつくなっているはずだ

前のサイズのはしゃがんだ時にお尻が破けて下着が見えた、なんてことがあったのに懲りないヤツだ…

そういえばあの時のビンタはマジ痛かったな…


そのショートパンツから伸びているのが

健康的な肉付きをした太ももだ、正直眩しい

細身の女性と比べればそりゃ太いかもしれないが、腰とのバランスを考えるとベストだと私は思う

水を弾いたり何かの拍子にちょっと揺れたりする光景は目の保養に他ならない

撫で回したいと思ったのはいつだったか、まさに今か、いやだから今はダメだって

うん、だけど、いつか膝枕してもらえないかな…


そして意外なのは膝から下だ

カンネは靴とニーハイが一体型のブーツを履いている。

私の白の編み上げブーツと色をお揃いにしてくれるのは嬉しいんだが…

ちょっともったいない

以前、湖で遊ん…修行した時にカンネがブーツ着ずにサンダルだった時があったが、似合ってたんだよなー…

ショートパンツから出た太もも、ひざ、ふくらはぎの曲線がまた魅惑的で、生の足とサンダルの組み合わせがアクセントになってて…

やっぱ膝下隠すのはもったいないよなぁ…

けどこれ以上肌面積を増やすというのもどうかと思うし…二人きりの時だけ脱げなんて言えないし…

いっそ土足厳禁の場所に誘うか…うーむ悩ましい…けどまあその分太ももが眩しく映るからいいか…


結局ほぼ全身を舐め回すように瞳に映していった私は最初の位置に戻る

そういえばカンネは背中もほぼ丸見えで指でツーっとなぞりたくなる感じでちょっといやらしいんだよな…

後ろ姿でも誘惑してくるとはなんてけしからんやつなんだ…

いかん

思考がどんどん不埒な方向になっている、だめだ、どうにか逃げ道を探さないとジリ貧だ…


そうだ、目をつぶって耐えよう。視界を閉ざす分あれこれ考えてしまうがこの際仕方がない

私は目を閉じ、眼前のカンネを消した。


だが…

閉じたまぶたの内の暗闇の世界に、なぜか突如、全裸のカンネが出現した

『ラヴィーネちゃん。ようこそ私たちだけの世界に。』

(な…なんだお前!何もんだ!)

『何って…カンネだよ。ラヴィーネちゃんが好きな、ラヴィーネちゃんの事が大好きなカンネだよ』

(なっ…よ、寄ってくんな…)

幻のカンネは遠慮なしに近寄り、視界を占めていく

『この空間なら私に何しても大丈夫だよ、誰も見てないから、見えないから』

(あっ…うあ…)

『私は拒まないからね、ラヴィーネちゃんのこと』

幻のカンネの顔そして唇が近づいて…

「ハッ!!」

私はかろうじて目を見開くことができた 嫌な汗が流れ落ちる

はぁはぁはぁと、荒い息が治まらない

(目をつぶると淫夢を見せてくるのかこの部屋は…くそっ…)

逃げ道を塞ぐ隠し要素だが苛立ちよりも焦りが勝る

ならばと壁の方を向くがどうやら壁だけを見ると性欲増強が促進する仕掛けが施されている様で

ますます身体が熱を持ってしまった


(もう…どうすればいいんだ…)

本格的に身体が火照ってきた私は先ほどせっかくカンネから離れたというのに、いままた再びカンネの顔の前に移動していた

(カンネ…ごめん…)

我慢ができない。身体が言うことを聞いてくれない。カンネの顔と私の顔の距離が縮まっていく。

このままではいつもと変わらないカンネの顔に口づけをし、いつもの格好のカンネの身体を自分の欲望のままに貪ってしまう…

「…ん…いたい…痛いよ…取れちゃ…」

(!!)

なんとなく苦しそうな感じのカンネの寝言が聞こえ、私の接近が止まる

その隙に私は奮起して飛び跳ねる様にカンネから離れた

先ほどは引き寄せられたカンネの寝言に今は助けられた様だ…


しかし身体は火照っていく一方

…どうすれば…どうすればこの苦しみから逃れられる…?

考えて、私は一つの回答を生み出してしまう

(カンネに触れられない。なら。自分で…自分の手で…)

私は姿勢を崩し、壁に寄りかかりカンネに馬乗りする時のように座りながら脚を開く

そして…捲り上げたスカートの中に腕を差し入れ、迷うことなくドロワーズの下に指を潜らせる

「んっ…ふぅ…」

(もうこうするしか…自分で慰めるしか…ごめんカンネ…)

触れていないからといって、カンネの事を考えていない訳ではない。どころかカンネの事ばかり考えれば考えるほど捗る行為…

私は意を決して瞳を閉じた

『ラヴィーネちゃん。ようやく決心したんだね。いいんだよ。頑張って我慢してたよね』

すかさず幻のカンネが語りかけてくる

『今動いている指を私の指だと思っていーよ。私もね、ラヴィーネちゃんの指で気持ちよくなるから…』

(ううっ…カンネ…だめだ…もうとめられない…カンネ…)

自尊心が崩れかけていた私だが、それでもわずかなプライドが残っていたのか、それともただのやけっぱちか

私は目を開き、幻ではなく本物のカンネを見ながら最期を遂げることにした

ただ仰向けに寝てるだけなのに私を誘ってやまないカンネの身体を燃料に捧げて私は────

「えっ」

思わず指の動きが止まる。視界に入った部屋を封じる魔方陣。ある程度消えていたその光が完全に復活していた。

(なんで…?私はカンネに触っていないぞ!なんでだ!?)

困惑するが、原因にすぐに気づいた。『エッチなこと』に今の行為も含まれているからだ。

カンネに触れてなければいいと興奮で頭がいつの間にか決めつけてしまっていた…

(振り出しだ…私はなんてことを…ごめんカンネ…ごめん…)

これまでの我慢がパーとなった私は、罪悪感がのしかかると共に急激に心が萎えていくのを感じていた。

しかし不幸中の幸いか、身体の火照りの大部分も消してしまった様だ。


そして再び我慢の時間が訪れた

私はなんとか前に我慢できたところくらいまで耐えたのだが、またも欲求に抗えず、カンネの元に三度身を乗り出してしまう

(うう…カンネ…我ながら情けねえとは思うが助けてくれ)

とにかく触れなければいいのだから、まだ大丈夫だ。この体勢でも我慢し続ければいいんだ

そんな土壇場で私はある作戦を思いついた。これまで出会った嫌な人の事を考え顔を思い浮かべて気分を抑えつけるという作戦だ

カンネの顔を眺めながら早速まだなんとか残っている思考能力で記憶を手繰る…

(こいつは近所の嫌な奴!カンネと一緒にギャフンといわせてやったっけ…)カンネの得意げに喜ぶ顔が浮かぶ

(こいつは魔法学校の嫌な奴!あまりの低能さに珍しくカンネもガチギレしてたな…)カンネの怒りの表情が浮かぶ

(こいつは貴族の嫌な奴!カンネをバカにしやがったカスだ)カンネの哀しみの表情が浮かぶ

(こいつは商人の嫌な奴!けどなんとか入手したプレゼントをカンネは受け取ってくれたっけな)カンネの満面の笑顔が浮かぶ

…だめだ、何を考えても結局カンネの顔にすげかわってしまう…

私の思い出はそれほどまでにカンネと共にあるというのか?それはそれで確かに嬉しい発見ではあるのだが…

気が付くとカンネの顔がかなり近づいていた

(まずい…キスしたい…じゃなくてどうにかしないと…もうすぐキスできる…だからだめだ…キス…嫌い…

キス…嫌だ…キス…嫌いな奴…嫌な奴を…誰か…)

そんな逡巡を繰り返していたところで私は気づいてしまった

「カンネ」

そうだ

「カンネが嫌い」

常日頃言っているじゃないか、カンネが嫌いと、いつも意見を違えるじゃないか、いつも口喧嘩しているじゃないか、いつも取っ組み合いしているじゃないか…

そうだ目の前の幼馴染みを私は嫌いなんだ…だから…そんなヤツにキスすることなんかあり得ないんだ…!!

カンネだって、そう思ってるヤツとキスなんてしたくないはずだ…

今の私の顔は歪んでいるだろう、歯を食いしばり、腕を振るわせて、湧き出てくる自分の本音を否定して、仮そめの理屈を肯定する。

そうでもしないと…私は…私は…

だけどそれも一時しのぎにしかならなかった

それがどうした、とカンネへの好意と心の高揚が理屈という最後の防壁を溢れて超えてしまった

(もうどうでもいい…私がカンネも嫌いでも好きだ…もうカンネに嫌われてもいい…嫌われても好きだ…)

思考もぐっちゃぐちゃになりながらも、カンネへと向かうその動きだけは止められなかった

もう駄目だ…全ての破綻を覚悟した私は…

カンネの瞳に映った人物に気づいた

(私だ…切ない表情をしている…そうか…私は…私が嫌いなんだ…カンネに想いを打ち明けられない私が…)

かつてない自己嫌悪を感じたところで、私は違和感を覚える

(……ん?あれカンネって目を閉じてたはずじゃ)

「ラヴィーネ…?何やってんの…?」

カンネが 起 き て る


「うっうわああああ!!!」

私は叫んでカンネに覆いかぶさりかけていた身体を瞬時に起こし壁のところまで跳ね飛んでカンネから離れた

同時に魔方陣に目を向けるとその光は完全に消え去っていた

どうやらギリギリのタイミングで耐久時間が経過したようだ…そしてすぐにカンネが目覚めたってことか…

さっきとはまるで別の意味で焦っている私、恐らく顔は真っ赤のはず…

今のショックで溜まりに溜まっていた性欲はふっとんだみたいだが、何とかこの状況を誤魔化さねば

「ちょっとラヴィーネ!?どうしたの…何がおきたの…」

起き上がりながらすっげー不審そうに私の方に顔向けるラヴィーネ

「い…いや、ずっと眠ってたお前がいきなり起きやがるもんだから驚いちまってさ」

「ずっと眠ってたって…そういえばこの部屋に入ったらすぐにフラッと来て意識が…」

事実だ、私は事実しか言っていないぞ

「…ってラヴィーネ、もしかして寝てるのをいいことに私にヘンな事しようとしてたんでしょ。いやすでにした後とか!」

「してねーよ!するつもりもねぇよ!」

「じゃあなんであんなに顔を近づけてたの。キスでもしようとしてたんじゃないの?」

「あれは…お前が起きないからビンタでもかまそうかと思って顔の位置調整をだな」

「ヒドイ!ラヴィーネはすぐに暴力に訴えるね!」

「お前がすぐに起きないのが悪いんだよ」

「だからってビンタなんて乱暴だよっ」

「だからやってねーだろ!」

気が付くといつもの口喧嘩が始まって顔を突き合わせていた

「ったく!いいからこの辛気臭い部屋をとっとと出るぞ。閉じ込められたがもうこの扉は開くはずだ」

「…もう!(プンスカ)」

あっさりと開いた扉をカンネが通り、私は追っかけようと、つい、カンネの手を掴んでしまう

「……」

「…どうしたの?早く出よ」

「あっ、ああ…」

うっかりカンネに触れ、また部屋に閉じ込められてしまうんじゃないかと思い動きを止めてしまった…

と同時に、久しぶりのカンネの手の感触に私は心からの安堵のため息をもらした


ようやく部屋を脱出した私は、何気なくカンネを見る

(…やっぱり結構…いやちょっっっとだけエッチな格好だよなぁ…うん。今度新しい服装を提案してみようか…)

おわり

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