ラクール 肉人形

ラクール 肉人形



探索者達が第六階層に向かい、モンスター達を除き住民のいないはずのこの危険な場所を歩く黒いフードを被ったものがいた。

フード越しから微かに判別できるその体つきは女性のものであり、その体に溢れる特有の邪気は魔に堕ちた種族…魔族を表していた。

「〜♪〜〜♪♪」

鼻歌を第五階層の闇に響かせながら彼女は歩を進める。

しかしここはダンジョンの第五階層…

通常上級冒険者のパーティーでの対処が要求される危険度高や絶がうじゃうじゃいる魔境である。

呑気な様子で歩く彼女を見つけたモンスター達は襲わずにはいられない。

ディベロップホースが渾身の突撃をかます。

ハンターが長距離から必殺の弾丸を飛ばす。

骸骨騎士が聞くだけで命を取るような呪言を飛ばす。

ブレイクオーガが腕を振るって棍棒を叩きつける。

彼らの名誉のためにもいっておく。

彼らは決して弱くない。

それどころか一体一体がもし外で発見されれば下手な街なら討伐隊が編成されなければ対処できないような存在である。

特にブレイクオーガは上級パーティーでも討伐は難しく、安全に対処するのは厳しいだろう。

だからこれは異常事態なのだ。

圧倒的強者であるはずの彼らが彼女に一撃も与えることもなく力尽きているのは。

ただ相手が悪かった。

「いやはや…こんなところの調査を命令された時はどういうことなのかと思ったけども。まさかここのモンスターがこれほど力を蓄えていたとは。これは是非とも欲しい。欲しいわねぇ」

彼女がチラリとモンスターの方に向き直る

「まだ第五階層にも関わらずこれだけの質とは…さらに下層が楽しみねぇ。…目的の一つであったギガデーモンの勧誘は不可能になってたし…やっぱりこのダンジョンの掌握もしくは管理者との接触を目指すしますかね」

そう言いながら彼女は肉人形の山があった場所へ訪れる。

クラリスがリリスを助けたその場所は今でも腐肉の山を作っていた。

「う〜ん…彼女はいなくなってるか。まああくまでプランの一つでしかなかったし、アテもまだある。切り替えていきましょう。それよりも…」

彼女はそういってある肉人形の山に目を移す。

その山は他のものとは明らかに違い…動いていた。

それはその山の肉人形が動いてるからであり、中の人物が抵抗している証拠でもあった。

「随分と廃棄物の数が減ってないかしら?あなたの仕業?魔導師さん?」

彼女は山の下敷きとなり、今なお犯され続けているラクールに声をかける。

と同時に彼女が顔を出していたところに一筋の魔道砲が放たれる。

「ハアハア…何者ですか。私は今このダーリン達と楽しんでいたところなんですが。」

「アハハ!すごいすごい!まだそんなに元気なのねぇ♪でも強がらなくていいわよ。肉人形っていつまでもフィニッシュこないし、動きも単調だし、乱暴過ぎて楽しめないでしょう?なにより臭いし」

「アグッゥァ!!…ヒュアッ…それで…あなたはなにもの…なっグッァァァァ!!」

下半身をなぶられながらもそう尋ねるラクールを眺めながら黒フードは仕方なしと言った様子でフードをとる。

すべすべの褐色の肌、金色の瞳、そして長い耳はダークエルフの特徴そのままであった。

「ウキュッ!?…ダークエルフ…やっぱり魔族軍の手先…」

「まあそんなところよ。にしても頑張るわね。肉人形が破壊されないかぎりあなたへの攻めは終わらないから足掻いても無駄なのに。…あっ!もしかしてモンスターが破壊してくれること期待してるのかしら?」

「っ…!!」

「残念だけどそれは無理よ。ここらへんには魔物よけの術が施されているのよ。あなたちがきたとき他のモンスターが一匹もいなかったでしょう?」

ラクールの顔に絶望の表情が浮かぶ。

がすぐに体をなぶり続ける肉人形により再び喘がされてしまう。

「え?てことは…ウグゥゥゥッッ!?!?」

「そそ、あなたは死ぬまでずっとこのままってわけ。…ああ、自殺はダメよ?私達がここからさってからやればいいのに随分と焦っているのかしら?」

「うっ…うう…ハハ…アハハハハハハ!!」

「ダウト。狂ったフリはこんなタイミングでするものではいないわよ?人間の精神って脆いけどしぶといんだから。けどあなたいいわね、私達と契約して人類を裏切ってくれるなら助けてあげないでもないけど…どうするかしら?」

「…ハハ、悪くないかもしれないわね。こんなところ何もできずに果てるくらいならそっちの方が幾分かマシかもね。」

そういうとダークエルフは腕を触手のような何かに変えてラクールへと差し出す。

「そう。なら手を差し出して、契約を結びましょう?あなたは魔族に永遠の忠誠を捧げ、人類にあだなす存在になると。復唱してちょうだい?」

「…ええ、私はその契約に…乗るわけないでしょうが!!このアバズレめ!!」

ラクールは最後に残った全ての力を使い、魔導砲を放つ。

大樹の如き規模で放たれたその光線はダークエルフの体を包み込み、消し去る。

今まで戦闘で使われてきたものとは比べ物にならない跡を残していた。

彼女には確信があった。

自分の魂すら使って打った光線はたとえ大魔導師であろうと直撃すればひとたまりのないものであったと。

だから彼女は信じれなかった。

直撃したダークエルフがなんでことのないように目の前にいるのが。

「う〜ん、口も上手くないし、演技も下手くそ。そして肝心の魔道砲も威力はそこそこだけど発生が遅すぎる。…落第ね、あなた。」

当たらなかったのか?いや、黒フードがボロボロになっていることからそれは否定できる。

ではなぜ仕留めきれなかった?

「あ〜…別にあなたの魔導砲のそんなに悪かったわけではないわよ?不意打ちには向いてないんじゃないかなと思うだけで。」

「どうして…どうしてさっきのを喰らってるのに無事で…いやっ!!」

巻き込まれて消し飛ばされなかった肉人形たちが再びラクールに群がり犯し始める。

「残念だけどあの程度の威力なら再生間に合っちゃうのよね。だって私達…ダークエルフはダークエルフでもキメラだから。」

そういって彼女は身体中にさまざまな部位を生やす。

背中には蝙蝠の翼に龍の鱗、肩からは蠍の尻尾に山羊の頭がうまれ、手足は甲殻類のような甲殻や触手のような部位が生えていた。

「くっ…ウギュゥゥ!!」

「あらあら随分可愛い眼差し向けちゃって…ただの暇つぶしのつもりだったんだけど思ったよりも興が乗ってきちゃったわね…」

彼女は身体を変化させ、巨大な逸物を作り出す。

そして触手を使いラクールを持ち上げるとその上に乗せる。

ラクールの体重をものともせずその男根は揺れることもなかった。

「どう?ミノタウロスの逸物なんてなかなか味わう機会ないでしょう?…まあこのダンジョンではもっとえぐいのがいたからちょっと自信無くしたんどけどね。」

「…イヤ…いや!やめて、入らないから…」

「大丈夫、大丈夫。壊れなきゃ安いわよ。」

そういって一気にラクールに挿入する。

手の届かない位置まで伸ばした触手を使いラクールを勢いよく上下させる。

オナホでコキ捨てるかのように行われるそれはラクールの体を壊していった。

「イギュッァァァァァァァァァァァ!!!!」

「あれだけ肉人形にやられてたのにまだまだしっかりしまってるわね。そーら、まだまだ始まったばかりだぞ♪」

「やめ、グギュゥゥゥ!!おな…お腹壊れりゅ!!こんギュッッ…だゃめ!!アギュィッ!!」

「安心して、飽きたら軍の繁殖用の苗床にしてあげるから。優秀な魔導師はいい母体になるしね♪…うーん、ついでだし寿命も伸ばしてあげようかしら?とりあえず250年くらい伸ばしておけばいいかしらね?それと壊れてもつまらないし…というかめんどくさいし、一定以上精神が壊れたら強制的に精神状態を戻す術式もつけようかしらね。まあ暇つぶしだし、こんなものでしょ。」

耐え難いラクールの時間ははじまったばかりだ。

そしてそれは終わらない。

「けどあなたも運がいいわね?ダンジョンではなく私達に捕まるなんて。人として死ねる分まだマシじゃない?」

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