ミヤコとミユが二人で新たな扉を開ける話

ミヤコとミユが二人で新たな扉を開ける話


「…んぅ、おはよう…ミヤコちゃん。」

 「おはようございます、ミユ。昨日は…眠れましたか?」

「うん、前よりは少し寝られるようになったかも…ありがとう、ミヤコちゃん。」


アビドスカルテルの元で薬を飲まずに済んだミヤコ、

また影が薄かった分砂糖の摂取量が少なかったためか後遺症はありつつも砂糖断ち出来ているミユはモエとサキのためにもアビドスに留まっていた…

しかし刻一刻と少しずつ深刻化するミユの症状に料理を覚え始めたミヤコは砂糖抜きの料理を振舞うようになったが、それでもミユの症状の進行を止めるのが精一杯。

焦りが見え始めたミヤコを気遣ってか、ミユはそれでも気丈に振舞っていた…


そんな中数少ないシラフ+症状が軽い者としてまたホシノに呼ばれたミヤコとミユ。

監禁されているアビドス生徒にまた料理を作れという指令でもされるのだろうか?

そう思って身構えた所でホシノが口を開き…


「今から二人には~…このバニースーツを着てもらうよ~」


「……はい?」

「へぅ?」


ホシノの放った一言に絶句する二人。いきなりバニースーツを着ろなどと素っ頓狂な命令をされた事に驚くも、

まぁ中毒になっている生徒の相手をするよりは…と羞恥心を堪えてバニースーツを着る事にした。


「…このバニースーツ、すごい角度ですね…人前に出ないとはいえ…」

「み、ミヤコちゃん…うう、私の体なんか晒しても…でも、サキちゃんやモエちゃんのためにも…」


よく見ると覚悟が必要なほど鼠径部の覚悟がすごい事になってたりしたが、見ないふりをしつつ

バニースーツを着る二人。なるべく互いの恰好を見ないようにしてホシノのいた生徒会室に行くと…


「お~、すごいねぇ。ちゃんと着てくれたんだ。それにしてもいい景色~…いいねぇ。」


「……っ!」

「あ、ぅ…」


生徒会室にいるホシノに自分達の恰好を見られる事に頬が赤くなる二人。

ぴょこんと伸びたうさぎの耳が実にかわいらしいアクセントになっているものの、

スーツの部分はエグイ角度が付いて鼠径部がかなり見えており、

食い込めばお尻も大分見えてしまうのではないか、というようなデザインのバニースーツをじろじろ見られており、

せめて顔だけでも逸らそうとしてミヤコはついミユの方を見てしまった。


「…ぁ、ぁの…そろそろ…うう…」


(ミユ…すみません、私に付き合わせt…うん?

気のせいでしょうか、ミユがなんだかうっすら笑っているような…)


ミユの顔を申し訳なさそうに見ていたミヤコは

何故かミユの顔が羞恥で赤く頬を染めつつもわずかに笑みを浮かべている事に気付いてしまった。

疑問を浮かべるミヤコだが、彼女もまたミユから見られている事に気付いていない。

自分がミユと同じように羞恥の中でうっすらと笑みを浮かべるように口元が動いていた事も…


(…最近は頑張って私の事を励ましてくれていたけど、砂糖の副作用がキツそうだったのに…

どうして今笑顔を…?いえ、今は置いておきましょう。)


「…言いつけ通り、ちゃんとバニースーツを着ましたよ…これでもういいですか?」


これで条件は達成できたはず。そう思ってホシノに報告をするミヤコ。

変な命令もこれで終わりか、そう思ってホシノから背を向けようとミヤコが動き…


「あれ?もう終わりだなんて一言も言ってないけどな~」


「「…え?」」


まさかのバニースーツ着替えNGに驚きの声を上げる二人。しかしまだこれは序の口であった。


「アビドスに転校してきてくれる人に分かりやすく、

『アビドスはこちら!』ってプラカードを持って、ちょっとアビドスを一周してきて欲しいんだ~

その格好は看板持ってる時にしっかり目印になりそうだし、RABBIT小隊だからピッタリかなと思ってさぁ…

お願い、していいかな?」


さらなる命令継続に、二人は開いた口が広がらなくなりそうな状態を必死で堪えつつ

互いにアイコンタクトを送っていた。


「「………」」

(この恰好で、しかも砂糖まみれとはいえ衆目の面前に…ミユも、一緒にこの姿で…)

(…ミヤコちゃんと、この恰好で…私だけなら、見えないかも…だけど…

でも、こんな目立つ格好だったら…)


アイコンタクトを交わして数秒、ギリギリホシノが不振に思わない時間を経て、

二人は同時に口を開いた。


「「…やります。」」


その一言から二人は長時間バニースーツでアビドスを一周することになる。

自分がやらなければ、もう片方の相方だけがやる事になると互いを思いやる気持ちから行った決断は、

二人の新たな扉を開けるきっかけにつながっていくのだった…


【この後、アビドス一周中に何とか隠れつつ一周回ろうとするもバニースーツ故に二人とも他生徒に見られてしまい、せめて見られまいとしていたサキやモエの二人、アビドスに潜入しようとしていた先生にまで見られてしまい女の子の部分を疼かせてしまったり、

その後も時々コスプレ指令をホシノ(やハナコ)にされ、

RABBIT小隊のみんなでコスプレする事になったりするが何故か指令を受ける度に砂糖の中毒症状が滞るか停止した事で徐々に中毒症状を抜けるようになったものの

指令を受けた日の夜にミヤコとミユが揃って夜の宿泊施設の中で夜の運動までしてしまう事になったり、

その癖が原因で砂糖事変が終わった後も少々特殊な趣味を二人で行うようになるのだが、それはまた別のお話…】

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